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畜産系の一問一答
家畜・家禽の飼育に関する分野。牛・豚・鶏の品種や飼料、繁殖・衛生管理、畜産物などを問います。
本試験20問(選択科目の1つ)
現在 60問 を収録しています。何問解くか選んで始めましょう。
何問解きますか?
収録トピックを見る(47種類)
- 養豚
- 養豚(計算)
- 養鶏
- 家畜衛生
- 乳牛
- 牛乳・乳製品
- 飼料
- 家畜ふん尿の利用
- 家畜と人間
- 採卵鶏
- 乳牛の品種
- 乳牛(数値)
- 卵の品質
- 生殖器官(図解)
- 乳牛の写真
- 養鶏(ふ化条件)
- 養鶏(出荷)
- 養鶏(換羽)
- 養鶏(社会行動)
- 養鶏(消化器官)
- 肉牛の肥育
- 家畜の衛生管理
- 羊・毛用家畜
- 飼料自給率
- 食肉の格付け
- 馬
- 家畜排せつ物の管理
- ヤギ
- ウズラ
- 家畜の削蹄
- 乳牛の行動
- 分娩の兆候
- 人工授精
- 家畜市場
- と畜場
- 暑熱対策
- 養豚(去勢)
- 牛肉のトレーサビリティ
- 鶏卵の規格
- 鶏の体型
- 放牧
- サイレージ
- 家畜の繁殖成績
- 初乳
- 乳牛の除角
- 家畜の識別
- 家畜共済
畜産系で学ぶこと
ウシ・ブタ・ニワトリの妊娠期間や産子数、飼料要求率といった数字、反すうや4つの胃のしくみ、採卵鶏とブロイラーの違い、交雑豚の略号、削蹄・除角・去勢などの飼育管理作業、アニマルウェルフェアや人工授精といった近年重視される考え方まで、畜産の基礎知識を扱います。
試験での重要度
選択科目20問のうちの1分野です。品種名や数値を覚える比重が他の選択科目より高く、畜産に関わる実習・仕事の経験がある人は有利ですが、未経験でも数字を整理すれば得点しやすい分野です。
初心者がつまずきやすいポイント
- ウシ・ブタ・ニワトリの妊娠期間や産子数は、動物ごとに数字がバラバラに出てくるため、単独で覚えると混同します(比較しながら覚える方が定着します)。
- 反すうは「4つの胃のどこで何が起きるか」まで理解していないと、似た選択肢で失点しやすいです。
- 交雑豚の略号(ランドレース×大ヨークシャーなど)は、雌雄の順番を含めて正確に覚えていないと逆に答えてしまいます。
学習の順番のおすすめ
- 牛・豚・鶏それぞれの基礎知識(品種・用途の分類)から入る
- 妊娠期間・産子数・ふ化日数など、比較しながら数字を整理する
- 反すうや消化のしくみなど、体のつくりに関する知識を押さえる
- 削蹄・除角・去勢・人工授精などの飼育管理作業を理解する
- アニマルウェルフェアなど、近年の畜産の考え方で仕上げる
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公式資料・参考資料
出題範囲や最新の試験情報は 全国農業会議所の公式サイト、 体系的な学習には公式テキスト・過去問題集をあわせてご利用ください。
収録問題を読む(全60問)
タップすると正解と解説が読めます。まずはここでざっと目を通して、仕上げに上のクイズで実力チェックしましょう。
各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。
問1 養豚 肉用として飼育する肥育豚が出荷される体重の目安として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 110kg程度
- 30kg程度
- 300kg程度
- 500kg程度
解説:肥育豚は、生後およそ6か月で体重110kg前後まで成長したところで出荷されるのが一般的です。子豚は生まれてから離乳・肥育の段階を経て育てられます。牛にくらべて成長が早く、多産で回転が早いことが養豚の特徴です。
覚え方:肥育豚の出荷体重は「110kg前後」。生後半年ほどで到達すると覚える。
問2 養豚 ブタの繁殖に関する説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 妊娠期間は約114日で、一度に多くの子を産む
- 秋にだけ発情する季節繁殖動物である
- 妊娠期間は約280日で、ふつう1頭を産む
- 一生に一度しか出産できない
解説:ブタの妊娠期間はおよそ114日(3か月3週間3日と覚えられる)で、一度に10頭前後の子を産む多産の動物です。季節に関係なく繁殖でき、1年に2回以上出産することも可能です。多産で成長が早いことが、豚肉生産の効率を支えています。
覚え方:ブタ=妊娠114日(3か月3週3日)+多産+季節無関係。ウシ(280日・1頭)と対で覚える。
問3 養豚(計算) 体重30kgのブタが60kgになるまでに、飼料を合計60kg食べた。この期間の飼料要求率として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 2.0
- 0.5
- 1.0
- 3.0
解説:飼料要求率は『食べた飼料の量 ÷ 増えた体重』で求め、値が小さいほど効率よく肉に変えられていることを示します。増体量は 60−30=30kg、飼料は60kgなので、60 ÷ 30 = 2.0 です。飼料費は畜産経営で大きな割合を占めるため、飼料要求率は重要な指標です。
覚え方:飼料要求率=「食べた量÷増えた体重」。60kg÷30kg=2.0。小さいほど効率がいい。
問4 養鶏 ニワトリの受精卵をふ卵器で温めてふ化するまでのおおよその日数として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 約21日
- 約7日
- 約35日
- 約60日
解説:ニワトリの卵は、約38℃前後で温めるとおよそ21日でふ化します。ふ卵中は卵を回す転卵を行い、胚の発育を助けます。ウズラは約17日、アヒルは約28日など、鳥の種類によってふ化日数は異なります。
覚え方:ニワトリのふ化は「約21日」。ウズラは17日、アヒルは28日と鳥ごとに違う。
問5 養鶏 ニワトリを、床の上で放し飼いのように飼育する方式の名称として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 平飼い
- ケージ飼い(立体飼い)
- つなぎ飼い
- フリーストール
解説:平飼いは、鶏舎の床面でニワトリを自由に動けるように飼う方式です。ケージ飼い(立体飼い)は金網のかごで多段に飼う方式で、採卵養鶏で広く使われてきました。つなぎ飼いやフリーストールは牛の飼育方式で、ニワトリには使いません。
覚え方:平飼い=床の上を自由に。ケージ飼いは金網で立体的に。つなぎ飼い・フリーストールは牛の方式で鶏には使わない。
問6 家畜衛生 発生したら家畜伝染病予防法にもとづき、家畜保健衛生所などへ届け出る義務がある鶏の伝染病として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 高病原性鳥インフルエンザ
- 軽いすり傷
- 換羽
- 夏バテ
解説:高病原性鳥インフルエンザやニューカッスル病などは、法律で定められた家畜の伝染病で、発生した場合はすみやかに届け出て、まん延防止の措置をとる必要があります。日ごろのふんや行動の観察、鶏舎の衛生管理、ワクチンなどで予防します。換羽や夏バテは病気ではありません。
覚え方:高病原性鳥インフルエンザ=法律で届け出義務のある伝染病。換羽・夏バテは病気ではないので届け出不要。
問7 乳牛 ウシの胃についての説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 胃が4つに分かれ、第一胃で微生物が飼料を発酵・分解する反すう動物である
- 胃は1つで、人と同じように消化する
- 胃が2つあり、どちらも消化液を出す
- 胃がなく、腸だけで消化する
解説:ウシは胃が4つに分かれた反すう動物です。とくに大きい第一胃(ルーメン)には多数の微生物がすみ、人が消化できない草の繊維を発酵・分解します。一度飲み込んだ食物を口にもどしてかみ直す「反すう」を行う点も特徴で、これにより粗飼料を栄養にできます。
覚え方:ウシ=胃4つの反すう動物、特に大きい第一胃(ルーメン)で微生物発酵。人・ブタは胃1つと対比。
問8 乳牛 搾乳の前に、乳頭にたまった最初の乳をしぼり出す「前搾り」の主な目的として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 乳の異常や乳房炎の兆候を確認し、初めの乳を分けるため
- 乳の量を増やすため
- 乳を温めるため
- 乳を殺菌するため
解説:前搾りは、乳頭にたまっていた乳を数回しぼって、色や固まりの有無などから乳房炎などの異常を早く見つけるとともに、雑菌が入りやすい初めの乳を分ける衛生管理です。搾乳後には乳頭を消毒するディッピングを行い、乳房炎を予防します。
覚え方:前搾り=最初の乳を捨てて「乳房炎チェック」をする衛生作業。量を増やす・温める目的ではない。
問9 乳牛 乳牛の「乾乳期」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 次のお産に備えて搾乳を止め、体を休ませる期間
- 一生のうちで最も乳をたくさん出す期間
- 生まれてすぐの子牛を育てる期間
- 初めて発情する前の期間
解説:乾乳期は、分娩の前に搾乳を止めて乳牛の体と乳房を休ませ、次の乳を出す準備をする期間で、一般に分娩前の約2か月間とされます。この間に体力を回復し、胎児の成長を支えます。乳牛は分娩をきっかけに泌乳が始まるため、計画的な乾乳が健康と生産のかぎになります。
覚え方:乾乳期=出産前の「休養期間」(搾乳を止める)。乳が最も出る時期の逆、と対比で覚える。
問10 牛乳・乳製品 搾ったばかりの生乳の一般的な冷却・保存温度として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 約5℃以下に冷やして保存する
- 約20℃で保存する
- 約40℃で保温する
- 凍らせて保存する
解説:搾った生乳は雑菌が増えやすいため、農場のバルククーラーでおよそ5℃以下に急速に冷やして保存し、集乳車で工場へ運びます。工場で加熱殺菌して初めて「牛乳」として出荷されます。凍らせると品質が変わるため、通常は冷蔵保存します。
覚え方:生乳の保存は「5℃以下」で急速冷却。凍結・高温放置はNG、加熱殺菌して初めて牛乳になる。
問11 牛乳・乳製品 次のうち、微生物による発酵を利用してつくらない乳製品として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ バター
- ナチュラルチーズ
- ヨーグルト
- 乳酸菌飲料
解説:バターは、生クリームを激しくかくはんして脂肪分を固めてつくる乳製品で、基本的に発酵を必要としません(発酵バターもありますが例外的です)。ナチュラルチーズ・ヨーグルト・乳酸菌飲料は、乳酸菌などの微生物の発酵を利用してつくられます。製法の違いを整理しておきましょう。
覚え方:バター=かくはんで固めるだけで発酵不要。チーズ・ヨーグルト・乳酸菌飲料は発酵が必須、と製法で区別。
問12 飼料 トウモロコシなどの穀類のように、繊維が少なくエネルギーやタンパク質を多く含む飼料の分類として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 濃厚飼料
- 粗飼料
- 青刈り飼料
- サイレージ
解説:濃厚飼料は、穀類や大豆かすなど、繊維が少なくエネルギー・タンパク質に富む飼料です。これに対し、牧草や稲わらなど繊維が多く栄養濃度が低い飼料を粗飼料といいます。ウシなどの反すう家畜は、粗飼料と濃厚飼料をバランスよく与えて健康に飼育します。
覚え方:濃厚飼料=トウモロコシなど「繊維少なめ・栄養濃い」。粗飼料(牧草・稲わら)は繊維多めで栄養は薄い。
問13 家畜ふん尿の利用 家畜のふん尿をよいたい肥にするために重要な条件として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 微生物が酸素を使って有機物を分解できるよう、適度な水分と通気を保つ
- 空気を完全に遮断して密閉する
- できるだけ低温で凍らせておく
- 水を大量に加えて常に水びたしにする
解説:よいたい肥づくりでは、微生物が空気中の酸素を使って有機物を分解(好気発酵)できる環境が大切で、適度な水分・通気・切り返しがポイントです。発酵が進むと温度が上がり、雑草の種や病原菌が減ります。水びたしや密閉では酸素が不足し、悪臭の原因になります。
覚え方:良いたい肥=微生物が「酸素を使って」分解する好気発酵。密閉・水びたしは酸欠で逆効果。
問14 家畜と人間 人類が最も古くに家畜化したとされ、牧畜や愛玩、介助など幅広く関わってきた動物として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ イヌ
- ウシ
- ウマ
- ニワトリ
解説:イヌは、オオカミを祖先として人類が最も早く家畜化した動物とされ、狩りや牧畜の手伝いから、愛玩、盲導犬・介助犬、動物介在療法まで幅広く関わってきました。ウシ・ウマ・ニワトリの家畜化はこれより後とされています。家畜と人の関わりの歴史も出題対象です。
覚え方:イヌ=人類最古の家畜化動物(オオカミが祖先)。ウシ・ウマ・ニワトリより先と覚える。
問15 採卵鶏 卵をとるために飼う採卵鶏(レイヤー)についての説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 成長すると産卵を始め、一定期間卵を産んだのち産卵数が減っていく
- 一生のあいだ卵を産み続け、産卵数が減ることはない
- オスだけが卵を産む
- 生まれてすぐに卵を産み始める
解説:採卵鶏は生後およそ5か月ごろから産卵を始め、しばらく多く産んだのち、日数がたつと産卵率が下がっていきます。卵を産むのはメスで、卵は卵巣で卵黄がつくられ、輸卵管を通る間に卵白・卵殻が形成されます。飼料や照明の管理で産卵を安定させます。
覚え方:採卵鶏は「生後5か月で開始→やがて減少」の一生。ずっと同じペースでは産み続けない。
問16 養豚 ランドレース種の雌と大ヨークシャー種の雄をかけ合わせてつくる交雑豚の略号として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ LW
- WL
- DL
- LD
解説:養豚の交雑豚の略号は、一般に『雌の品種の頭文字→雄の品種の頭文字』の順で表し、ランドレース種(L)の雌と大ヨークシャー種(W)の雄をかけ合わせた場合はLWと表します。異なる品種をかけ合わせることで、産子数や発育のよさなど、それぞれの長所を活かした交雑豚が生産されます。
覚え方:略号は「雌→雄」の順。ランドレース(雌,L)×大ヨークシャー(雄,W)=LW。
問17 家畜衛生 ブタの伝染病である豚熱(CSF)についての説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ イノシシが病原体を運び、感染を広げることがある
- ワクチンはまだ開発されていない
- 人が病気を運ぶことはなく、部外者の立ち入りだけ防げば予防できる
- 軽い症状のみで、豚の命に関わることはない
解説:豚熱(CSF、かつての豚コレラ)はウイルスによる豚の伝染病で、感染したイノシシが病原体を運び、農場への侵入経路になることがあります。ワクチンは開発され接種も行われていますが、人や車両、器具を介した侵入もあるため、消毒や防護柵など総合的な対策が必要です。重症化すると死亡率が高い、家畜伝染病予防法の対象疾病です。
覚え方:豚熱(CSF)=イノシシが運ぶことがあるウイルス病。ワクチンは既にあり、人・車両経由の侵入にも注意が必要。
問18 乳牛の品種 ホルスタイン種以外の乳用牛の品種として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ ジャージー種
- ランドレース種
- 黒毛和種
- デュロック種
解説:ジャージー種は、ホルスタイン種に次いで知られる乳用種で、乳量はホルスタインよりやや少ないものの、乳脂肪分が高い濃厚な乳を出す特徴があります。ランドレース種・デュロック種は豚の品種、黒毛和種は肉用牛の代表品種で、乳用牛ではありません。品種と用途(乳用・肉用)の組み合わせを整理しておきましょう。
覚え方:ジャージー種=ホルスタインに次ぐ乳用種(脂肪分高め)。ランドレース・デュロックは豚、黒毛和種は肉牛で用途違い。
問19 乳牛(数値) ホルスタイン種の乳牛1頭あたりの年間平均乳量の目安として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 約8,000〜9,000kg
- 約1,000kg
- 約3,000kg
- 約20,000kg
解説:ホルスタイン種は乳用牛の中でもとくに乳量が多い品種で、1頭・1年あたりの平均乳量はおよそ8,000〜9,000kgとされます(飼養管理により変動します)。牛乳パック(1L)に換算すると年間で数千本分にあたる量で、乳牛の改良と飼養技術の積み重ねによって高い乳量が実現されています。
覚え方:ホルスタインの年間乳量は「8,000〜9,000kg」。桁を間違えないよう1,000kg・20,000kgの極端な選択肢と区別。
問20 養鶏 産卵鶏が、産卵を続ける期間と、産卵を休む期間を繰り返す性質について、1回の休産の長さを表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ クラッチ
- デビーク
- ペックオーダー
- カンニバリズム
解説:産卵鶏は、続けて卵を産む期間と休む期間を繰り返す性質(産卵周期)を持ち、この1回の休産の長さをクラッチと呼びます。デビークはくちばしの先を切る処置、ペックオーダーは集団内の突つき合いによる序列、カンニバリズムは共食い行動を指し、いずれも養鶏の飼育管理でよく使われる別の用語です。
覚え方:クラッチ=産卵が続く「連続記録」の単位。デビーク(くちばし切り)・ペックオーダー(序列)・カンニバリズム(共食い)とは別概念。
問21 養鶏 ニワトリのヒナのうちに、くちばしの先端を切って、つつき合いによるけがを防ぐ処置の名称として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ デビーク
- クラッチ
- 換羽
- セキシング
解説:デビークは、ニワトリの集団飼育で起こりやすい、つつき合い(ペックオーダーの形成やカンニバリズム)によるけがや共食いを防ぐため、ヒナのうちにくちばしの先端を切除する処置です。クラッチは産卵周期の休産期間、換羽は羽が生え変わる現象、セキシングはひなの雌雄鑑別を指し、それぞれ別の管理・現象です。
覚え方:デビーク=くちばしの先を切る「つつき事故防止」処置。クラッチ・換羽・セキシングとは目的が違う。
問22 卵の品質 卵の鮮度が低下していくと、一般的にどのような変化が見られるか、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 卵黄係数(卵黄の盛り上がりの度合い)が小さくなる
- 卵白の盛り上がりが高くなる
- 卵殻がより厚く硬くなる
- 卵の重さが増える
解説:卵は時間がたつと殻を通して水分や炭酸ガスが抜け、卵白・卵黄が水っぽくなって広がりやすくなります。このため、卵黄の高さと直径の比である卵黄係数は、鮮度が下がるほど小さくなります。反対に新鮮な卵ほど卵黄がこんもりと盛り上がり、卵白にも張りがあります。卵の鮮度を見分ける代表的な指標です。
覚え方:鮮度が落ちる=卵黄係数が「小さくなる」(卵黄が広がってぺたんこに)。新鮮なほど盛り上がる。
問23 家畜衛生 ニワトリが感染するマレック病の原因として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ ウイルス
- 細菌
- カビ(真菌)
- 寄生虫
解説:マレック病は、ウイルスによってニワトリに腫瘍などを引き起こす伝染病で、養鶏経営に大きな被害を与えることがあります。ふ化直後のヒナへのワクチン接種によって予防するのが一般的です。家畜の病気には、ウイルス性・細菌性・寄生虫性などさまざまな原因があり、それぞれ予防や治療の方法が異なります。
覚え方:マレック病=ウイルス性の腫瘍病。ふ化直後のワクチンで予防、と覚える。
問24 養豚 ブタの1回の分娩で生まれる子豚の頭数の目安として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 8〜15頭程度
- 1〜2頭程度
- 30頭程度
- 50頭程度
解説:ブタは多産な家畜で、1回の分娩でおよそ8〜15頭程度の子豚を産みます。妊娠期間は約114日と比較的短く、多産・早い成長スピードとあわせて、効率のよい肉生産を可能にしています。分娩時には母豚の様子をよく観察し、必要に応じて人が介助することもあります。
覚え方:ブタの1回の出産は「8〜15頭」の多産。妊娠期間の短さ(114日)とセットで覚える。
問25 乳牛 乳牛が、分娩してから次の分娩をむかえるまでの一般的な間隔(分娩間隔)の目安として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 約1年(12か月)程度
- 約1か月程度
- 約3か月程度
- 約5年程度
解説:乳牛は、分娩後しばらくして発情が回復し、人工授精などにより再び妊娠して、次の分娩までの間隔がおよそ1年になるように管理するのが経営上の目安とされています。分娩間隔が長くなりすぎると、生涯で得られる乳量や子牛の数が減ってしまうため、繁殖管理は酪農経営の重要なポイントです。
覚え方:乳牛の分娩間隔は「約1年」が目安。長引くと生涯の乳量・子牛数が減ってしまう。
問26 生殖器官(図解) 図は雌ブタの生殖器官を表した模式図である。ア〜エのうち、受精卵の着床と胎子の発育が行われる部位として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ ウ
- ア
- イ
- エ
解説:図のウは子宮です。卵巣(ア)でつくられた卵子は、卵管(イ)の中で精子と出会って受精し、受精卵は子宮(ウ)にたどりついて着床し、そこで胎子として発育します。腟(エ)は交配や分娩の際の通り道にあたる部分で、着床・発育の場ではありません。器官の並び順と役割をセットで覚えておきましょう。
覚え方:着床・発育の場は「子宮(ウ)」。卵巣(ア)→卵管(イ)→子宮(ウ)→腟(エ)の順番で流れをイメージ。
問27 乳牛の写真 写真の乳牛の品種として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ ホルスタイン種
- ジャージー種
- 黒毛和種
- サフォーク種
解説:写真のような白黒のまだら模様は、乳用牛の代表品種であるホルスタイン種の特徴です。乳量が多く、日本の乳牛の大部分を占めています。ジャージー種は褐色の毛色で乳脂肪分の高い乳を出す品種、黒毛和種は肉用牛の代表品種、サフォーク種はヒツジの品種で、いずれも見た目・用途が異なります。
覚え方:白黒まだら=ホルスタイン種(乳量No.1)。ジャージーは褐色、黒毛和種は肉用、サフォークは羊で見た目が違う。
問28 養豚 デュロック種の雄と大ヨークシャー種の雌をかけ合わせた交雑豚を、略号の組み合わせで表す方法として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ WD(雌の頭文字→雄の頭文字の順)
- DW
- LB
- BL
解説:養豚では、交雑豚の略号を「雌の品種の頭文字→雄の品種の頭文字」の順で表すのが一般的です。大ヨークシャー種(W)の雌にデュロック種(D)の雄をかけ合わせた場合はWDと表します。複数の品種をかけ合わせる三元交配は、それぞれの品種の長所(産子数の多さ、発育のよさ、肉質のよさなど)を組み合わせる目的で広く行われています。
覚え方:略号は「雌→雄」。大ヨークシャー(雌,W)×デュロック(雄,D)=WD。16と逆パターンで練習。
問29 養鶏(ふ化条件) ニワトリの卵を人工ふ卵器でふ化させる際の管理として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ ふ卵中は定期的に卵の向きを変える転卵を行う
- 入卵から取り出しまで、卵の向きは一切変えない
- 温度は毎日大きく上下させたほうがよい
- 湿度の管理は、ふ化のしやすさに影響しない
解説:人工ふ化では、約37〜38℃・適切な湿度に保つとともに、卵を1日に数回、定期的に転がす転卵を行います。転卵をしないと、卵の中の胚が卵殻内側の膜にはりついてしまい、正常に発育できないことがあります。温度・湿度は安定させることが基本で、大きく上下させることは望ましくありません。
覚え方:人工ふ化は「転卵」が必須(胚が膜にくっつくのを防ぐ)。温度・湿度は安定させ、上下させない。
問30 養鶏(出荷) 食肉用として飼育されるブロイラー(肉用鶏)の出荷週齢の目安として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 8週齢前後
- 1週齢前後
- 52週齢前後
- 104週齢前後
解説:ブロイラーは短期間で出荷体重まで成長するよう改良された肉用鶏の品種で、生後およそ8週齢(約2か月)前後で出荷されるのが一般的です。採卵鶏が1年以上かけて卵を産み続けるのに対し、ブロイラーは成長の早さを活かして効率よく食肉を生産する点が大きな特徴です。
覚え方:ブロイラーの出荷は「8週齢」と超短期。採卵鶏(1年以上産卵)とは飼育期間が桁違い。
問31 養鶏(換羽) ニワトリの「換羽」についての説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 羽が抜け替わる時期で、この間は産卵が休止することが多い
- 換羽は病気の一種で、健康なニワトリには起こらない
- 換羽中は産卵数がふだんより多くなる
- 換羽は生涯に一度しか起こらない現象である
解説:換羽は、ニワトリの羽が古いものから新しいものへと生え替わる自然な現象で、季節の変化や日長の変化などをきっかけに起こります。換羽中は体力を羽づくりに使うため、産卵が一時的に休止・低下することが多く見られます。換羽が終わったあとには、産卵の質が回復することもあります。
覚え方:換羽=羽の生え替わりで「産卵お休み」になる自然現象。病気ではなく、産卵数が増えるわけでもない。
問32 養鶏(社会行動) 同じ鶏舎で飼うニワトリどうしが、つつき合って強弱の順位をつける行動を表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ ペックオーダー
- デビーク
- クラッチ
- カンニバリズム
解説:ペックオーダーは、ニワトリの集団内で、つつき合いを通じて強弱の順位(つつきの順位)が自然に形成される社会的な行動です。順位が定まることで、以降のむだな争いが減るとされます。これがエスカレートして相手を傷つけ合う共食い状態になったものをカンニバリズムと呼び、飼育環境の悪化などが引き金になることがあります。
覚え方:ペックオーダー=つつき合いで決まる「序列」。エスカレートするとカンニバリズム(共食い)になる。
問33 養鶏(消化器官) ニワトリの消化器官のうち、食べた飼料を一時的にたくわえ、水分を含ませてやわらかくするはたらきをもつ部分として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ そのう
- 筋胃(砂のう)
- 腺胃
- 総排せつ腔
解説:そのうは、食道の途中がふくらんだ部分で、飼料を一時的にたくわえ、水分を含ませてやわらかくするはたらきをします。ここでやわらかくなった飼料は、消化液を出す腺胃を経て、小石を利用して飼料をすりつぶす筋胃(砂のう)で細かくされ、消化が進みます。総排せつ腔は消化管・生殖管・排せつ物の出口が集まる部分です。
覚え方:そのう=飼料を「ふやかす一時保管庫」。腺胃(消化液)→筋胃・砂のう(すりつぶす)の順に消化が進む。
問34 肉牛の肥育 肉用牛(肥育牛)の飼育において、肉質(サシ=脂肪交雑)を高めるための一般的な管理として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 肥育後期に濃厚飼料を多く与え、穏やかな環境でストレスをおさえる
- 肥育期間を通じて粗飼料だけを与え続ける
- 出荷直前に激しい運動をさせて筋肉を増やす
- 肥育期間はできるだけ短くするほど、サシが入りやすい
解説:和牛などの肥育では、特に肥育後期にトウモロコシなどの濃厚飼料を多く与えて脂肪の蓄積を促し、静かで落ち着いた環境を保ってストレスを減らすことで、肉の中に脂肪が細かく入り込む「サシ(脂肪交雑)」の入った肉質を目指します。長期間の丁寧な肥育管理が必要で、短期間で仕上げるものではありません。
覚え方:サシを入れるには「肥育後期に濃厚飼料+ストレス少なく」。短期間・粗飼料だけでは逆にサシは入らない。
問35 家畜の衛生管理 農場の出入り口に設置し、人や車両のタイヤ・靴底を消毒することで、病原体を持ち込ませないようにする設備として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 消毒槽(車両消毒装置)
- 牛舎の換気扇
- 給餌機
- 搾乳機
解説:消毒槽(車両消毒装置)は、農場の出入り口に設置され、出入りする車両のタイヤや人の靴底を消毒液で消毒することで、外部から病原体が持ち込まれるのを防ぐための設備です。家畜伝染病の多くは、人や車両を介して農場に侵入するため、こうした「農場に病気を入れない」対策(バイオセキュリティ)が重要視されています。
覚え方:消毒槽=農場の出入口で「靴・タイヤを消毒」するバイオセキュリティの入口ガード。
問36 羊・毛用家畜 羊毛(ウール)を採る目的で飼育される代表的な家畜として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ ヒツジ
- ヤギ
- ウマ
- アヒル
解説:ヒツジは、羊毛(ウール)を採る目的(毛用)や、肉(羊肉)を得る目的(肉用)で世界中で広く飼育されている家畜です。品種によって毛用・肉用・毛肉兼用などの用途が分かれます。ヤギは乳や肉、ウマは労役や乗用、アヒルは肉や卵の利用が中心で、それぞれ主な利用目的が異なります。
覚え方:ヒツジ=毛(ウール)を採る代表家畜。ヤギ(乳・肉)、ウマ(労役)、アヒル(肉・卵)と主目的が別。
問37 飼料自給率 日本の畜産で使われる配合飼料の原料(トウモロコシなど)の多くが置かれている状況として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 多くを海外からの輸入に頼っている
- ほぼすべてを国内で自給できている
- 配合飼料には輸入原料は使われていない
- 飼料の自給率は常に100%を超えている
解説:日本の畜産で使われる配合飼料の原料(トウモロコシなど穀類)は、多くを海外からの輸入に頼っており、飼料自給率は低い水準にとどまっています。そのため、国際的な穀物価格や為替の変動が、畜産経営に大きな影響を与えることがあります。国内でつくれる飼料用米や牧草などを活用し、自給率を高める取り組みも進められています。
覚え方:配合飼料の原料(トウモロコシ等)は「輸入頼み」。国際価格・為替の影響を受けやすい弱点。
問38 食肉の格付け 食肉市場に出荷された牛肉の品質を、脂肪交雑(サシ)の入り具合などをもとに等級づける仕組みとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 牛枝肉取引規格による格付け
- JAS法による有機認証
- HACCPによる衛生管理
- GAPによる工程管理
解説:牛肉は、脂肪交雑(サシ)の入り具合や肉の色つや、締まりなどをもとに、牛枝肉取引規格にもとづいて等級づけ(格付け)が行われます。この格付け結果が、取引価格や店頭での品質表示(等級表示)の目安になります。JAS法・HACCP・GAPはいずれも食品や生産工程に関する別の制度で、食肉の等級づけとは目的が異なります。
覚え方:牛肉の等級は「牛枝肉取引規格」でサシなどを格付け。JAS・HACCP・GAPは別の制度で目的が違う。
問39 馬 ウマの飼育・利用についての説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 競走馬としての利用だけでなく、乗用や農作業の労役にも使われてきた
- ウマは反すう動物であり、胃が4つに分かれている
- ウマの妊娠期間は、ウシよりも大幅に短い
- 現在の日本では、ウマの飼育はまったく行われていない
解説:ウマは古くから、荷物の運搬や農作業の労役、乗用、競走馬など幅広い目的で利用されてきた家畜です。ウシとは異なり胃は1つで、反すうは行いません。妊娠期間はおよそ11か月(ウシの約280日より長い)と長く、通常1頭の子馬を産みます。現在の日本でも、乗馬や競走馬、一部地域での農用馬として飼育が続けられています。
覚え方:ウマ=胃1つ・反すうしない・妊娠約11か月(ウシより長い)。労役・乗用・競走馬と幅広く使われる。
問40 家畜排せつ物の管理 家畜排せつ物法(家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律)が定めている内容として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 家畜のふん尿を野積み・素掘りのままにせず、適正に管理・処理することを求めている
- 家畜のふん尿はすべて河川にそのまま流すことを義務づけている
- 家畜のふん尿の量に関係なく、すべての農家を規制の対象外としている
- 家畜のふん尿を肥料として使うこと自体を禁止している
解説:家畜排せつ物法は、家畜のふん尿を屋外に野積みしたり、地面に穴を掘って素掘りのまま放置したりすることを禁じ、床をコンクリートなどで固めた施設で適正に管理・処理することを一定規模以上の畜産農家に求める法律です。適切に処理されたふん尿はたい肥として農地に還元され、資源として有効利用されます。
覚え方:家畜排せつ物法=「野積み・素掘り禁止」がキーワード。適正な施設での管理・たい肥化を求める法律。
問41 ヤギ ヤギの飼育・利用についての説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 乳や肉を利用するほか、草刈りの手段として飼われることもある
- ヤギは反すうを行わない単胃の家畜である
- ヤギの乳は、牛乳よりも脂肪分がまったく含まれない
- 日本では気候的な理由で飼育がまったくできない
解説:ヤギは、乳(ヤギ乳・チーズなど)や肉を利用する目的で飼育されるほか、雑草をよく食べる性質を利用して、法面や耕作放棄地の草刈り役として放し飼いにされることもあります。ウシと同じく反すうを行う家畜で、日本各地でも気候に適応して飼育されています。乳は牛乳よりも脂肪の粒が小さく消化がよいとされる特徴があります。
覚え方:ヤギ=乳・肉利用+「草刈り役」としても活躍。ウシと同じ反すう動物で、日本でも飼育可能。
問42 ウズラ ウズラの飼育に関する説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 小型の鳥で、ふ化までの日数がニワトリより短い
- ニワトリよりも体が大きく、飼育スペースを多く必要とする
- ウズラは卵を産まず、肉専用の家禽である
- ふ化までの日数はニワトリよりも大幅に長い
解説:ウズラはニワトリよりも小型の家禽で、卵(うずらの卵)を利用する目的で広く飼育されています。ふ化までの日数はおよそ17日前後と、ニワトリの約21日より短いのが特徴です。体が小さいため飼育スペースも少なくてすみ、うずらの卵は缶詰や煮卵など、加工食品の原料としても利用されています。
覚え方:ウズラ=ニワトリより小型・ふ化が早い(約17日)。体が小さい分スペースも少なくて済む。
問43 家畜の削蹄 牛や馬などの家畜のひづめを定期的に切りそろえる「削蹄」を行う目的として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ ひづめの変形や病気を防ぎ、正常な歩行を保つため
- 毛づやをよくするため
- 乳量を増やすため直接的な効果を狙うため
- 体重を減らすため
解説:削蹄は、伸びすぎたひづめを定期的に切りそろえる作業で、ひづめの変形や蹄病を防ぎ、家畜が正常に歩行できるようにするために行われます。ひづめの状態が悪いと、体重をうまく支えられず、歩き方が悪くなって採食量が減ったり、乳牛では乳量に影響が出たりすることもあるため、定期的な削蹄は家畜の健康管理の基本の一つです。
覚え方:削蹄=伸びたひづめを切って「正常な歩行」を保つ処置。毛づや・乳量・体重を直接狙う作業ではない。
問44 乳牛の行動 乳牛が横になって休んでいるときによく見られる「反すう」を行っている様子の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 一度飲み込んだ食べ物を口にもどし、再びよくかんでいる
- 眠っている間だけに見られる無意識の動作である
- 反すうは病気のサインであり、健康な牛では見られない
- 反すうは餌を食べる前にのみ行われる
解説:反すうは、ウシが一度飲み込んだ食べ物(第一胃の内容物)を口にもどし、再びよくかみ直してから飲み込み直す行動です。横になって休んでいる時間帯によく見られ、健康な牛が1日のうちかなりの時間を反すうに費やします。反すうの様子が少ない・ない場合は、体調不良のサインであることもあり、日々の観察が健康管理に役立ちます。
覚え方:反すう=横になって休んでいる時に多い「口をもぐもぐ」行動。健康な牛の日常行動で病気のサインではない。
問45 分娩の兆候 乳牛の分娩(お産)が近づいたときに見られる兆候として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 乳房が張り、外陰部がゆるんでくる
- 食欲がふだんより著しく増加する
- 体温が平常時より大きく上昇し続ける
- 反すうの回数が急激に増える
解説:分娩が近づくと、乳牛は乳房が張ってくる、外陰部がゆるんでふくらんでくる、落ち着きがなくなるといった兆候が見られることが一般的です。逆に、分娩前は食欲が落ちることも多く見られます。こうした兆候を日ごろから観察しておくことで、分娩に立ち会いやすくなり、母牛・子牛双方の安全な出産を助けることができます。
覚え方:分娩の兆候は「乳房が張る+外陰部がゆるむ」。食欲増加・体温上昇・反すう増加は逆の兆候(食欲はむしろ落ちる)。
問46 人工授精 家畜の繁殖で「人工授精」を行うことの利点として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ すぐれた形質をもつ種雄畜の精液を、遠く離れた多くの雌畜に効率よく利用できる
- 自然交配よりも受胎率が必ず高くなる
- 雌畜を飼育する必要がまったくなくなる
- 繁殖に関する管理や記録が一切不要になる
解説:人工授精は、すぐれた形質をもつ種雄畜から採取した精液を凍結保存し、地理的に離れた多くの農場の雌畜の繁殖に利用できる技術です。優秀な種雄を直接飼育・輸送する必要がなく、効率よく品種改良を進められる利点があります。乳牛や肉牛の繁殖で広く普及している技術ですが、発情の見きわめや適切なタイミングでの実施など、管理のノウハウも必要です。
覚え方:人工授精=優秀な種畜の精液を「遠くまで効率よく」届ける技術。受胎率が必ず上がるわけではない点に注意。
問47 家畜市場 子牛などがせり(入札)によって売買される市場を何というか、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 家畜市場(せり市)
- 青果市場
- 魚市場
- 米穀取引所
解説:家畜市場(せり市)は、繁殖農家が育てた子牛などを出品し、肥育農家が競り合って購入する取引の場です。子牛の体格や血統などを見て価格が決まり、繁殖経営と肥育経営をつなぐ重要な流通の場となっています。地域ごとに定期的に開催され、畜産の生産構造(繁殖と肥育の分業)を支える仕組みの一つです。
覚え方:家畜市場(せり市)=子牛を「せり」で売買する繁殖農家↔肥育農家をつなぐ場。
問48 と畜場 食肉として出荷する家畜を処理し、枝肉に加工する施設として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ と畜場(食肉センター)
- 選果場
- 精米所
- 集乳所
解説:と畜場(食肉センター)は、と畜場法にもとづき、食用にする家畜を衛生的に処理し、枝肉に加工するための施設です。処理の際には、獣医師などによる検査(と畜検査)が行われ、病気の家畜の肉が市場に出回らないようにチェックされます。食の安全を守るうえで欠かせない、食肉流通の入り口にあたる施設です。
覚え方:と畜場=家畜を枝肉に加工する施設。と畜検査で病気の肉が出回らないようチェックされる。
問49 暑熱対策 夏の暑さによる家畜のストレス(暑熱ストレス)を軽減するための畜舎の工夫として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 換気扇や送風機で畜舎内の風通しをよくする
- 畜舎の窓や換気口をすべて閉め切る
- 夏は給水量を減らして体温上昇を抑える
- 断熱材を一切使わず日光を直接当て続ける
解説:暑熱ストレスは、家畜の食欲低下や乳量・増体の低下、繁殖成績の悪化などを招くため、換気扇や送風機による風通しの改善、屋根への断熱材や遮熱塗料の使用、細かい水滴を吹きつけて気化熱で冷やすミスト(細霧)冷房などの対策が行われます。十分な飲水を確保することも重要で、暑い時期の飼育環境の管理は、家畜の健康と生産性を保つうえで大切なポイントです。
覚え方:暑熱対策=換気扇・送風機で「風通しを良く」。窓を閉め切る・給水を減らすのは逆効果。
問50 養豚(去勢) 肥育する雄豚に対して行われる「去勢」の主な目的として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 性ホルモンに由来する特有のにおい(雄臭)を防ぎ、肉質を安定させる
- 体重の増加を完全に止めるため
- 繁殖能力をより高めるため
- 毛色を変化させるため
解説:肥育用の雄豚は、性成熟にともなって肉に特有のにおい(雄臭)が出ることがあるため、多くの場合、子豚のうちに去勢が行われます。これにより肉質やにおいが安定し、食肉としての品質が保たれます。繁殖用として残す優良な雄豚は去勢せず、種豚として活用されます。
覚え方:去勢の目的=「雄臭を防いで肉質を安定」させるため。体重を止める・繁殖力を高める目的ではない。
問51 牛肉のトレーサビリティ 国内で生まれた牛や、輸入されて飼育された牛1頭ごとに割り当てられ、生産履歴の確認に使われる番号として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 個体識別番号
- 郵便番号
- 農薬登録番号
- JANコード(商品バーコード)のみ
解説:個体識別番号は、牛トレーサビリティ法にもとづき、国内のすべての牛1頭ごとに割り当てられる番号です。出生や異動、と畜などの情報が記録され、消費者は販売店などでこの番号を調べることで、その牛肉がどこで生まれ、どのように飼育されたかの履歴を確認できます。食の安全・安心を支える仕組みの一つです。
覚え方:個体識別番号=牛トレーサビリティ法の「1頭1頭のマイナンバー」。生産履歴を消費者も確認できる。
問52 鶏卵の規格 鶏卵(鶏の卵)が、パック詰めされる際に重さによってSS・S・MS・M・L・LLなどに分けられることを表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 卵のサイズ規格(重量規格)
- 卵の鮮度規格
- 卵の産卵日規格
- 卵の栄養成分規格
解説:鶏卵は、1個あたりの重さによってSS・S・MS・M・L・LLなどのサイズ規格に分けられ、パックの表示にも使われます。同じ品種のニワトリでも、個体や日齢によって産む卵の大きさは変わるため、選別機などで重さをそろえて出荷されます。サイズは重さの規格であり、鮮度や栄養価そのものを表す指標ではない点に注意しましょう。
覚え方:SS〜LLは「重さ」の規格。鮮度や栄養価を表す指標ではない点に注意。
問53 鶏の体型 採卵鶏と肉用鶏(ブロイラー)の体型を比べたときの一般的な違いとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 肉用鶏は胸肉などの筋肉が発達しやすい体型に改良されている
- 採卵鶏の方が肉用鶏より体格が大きく育つように改良されている
- 採卵鶏と肉用鶏の体型にはまったく違いがない
- 肉用鶏は卵を多く産む体型に特化している
解説:肉用鶏(ブロイラー)は、短期間で胸肉やもも肉など筋肉が効率よく増えるように品種改良されており、がっしりとした体型が特徴です。一方、採卵鶏は、体は比較的小さく、卵を長期間安定して産み続けられるように改良されています。同じニワトリでも、目的(卵をとるか肉をとるか)に応じて品種・体型が大きく異なる点がポイントです。
覚え方:肉用鶏=筋肉(胸肉)が発達する体型。採卵鶏は卵を産み続けやすい体型と、目的別に改良されている。
問54 放牧 牛などの家畜を牧草地に放し、自由に草を食べさせながら飼育する方式(放牧)の利点として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 運動量が確保され、飼料費をおさえながら飼育できる
- 舎飼いに比べて、天候の影響をまったく受けない
- 放牧すると乳量や増体量が必ず大幅に増える
- 放牧では家畜の健康観察がまったく不要になる
解説:放牧は、家畜を牧草地に放して自由に牧草を食べさせながら飼育する方式で、家畜の運動量が確保されて健康維持に役立つほか、購入する飼料の量をおさえられる利点があります。一方で、天候や牧草の生育状況に左右されやすく、個体ごとの健康状態の把握が舎飼いよりも難しくなる面もあります。日本では気候や地形に応じて、舎飼いと組み合わせた飼育も行われています。
覚え方:放牧の利点=「運動量確保+飼料費節約」。天候の影響は受けるし、健康観察も必要、と誇張選択肢に注意。
問55 サイレージ 刈り取った牧草やトウモロコシを、空気を遮断して乳酸発酵させ、長期保存できるようにした飼料として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ サイレージ
- 乾草(干し草)
- 配合飼料
- 青刈り飼料(生のまま)
解説:サイレージは、刈り取った牧草やトウモロコシなどをサイロや専用のフィルムで密閉し、空気を遮断した状態で乳酸発酵させてつくる貯蔵飼料です。乳酸による酸性化で腐敗菌の増殖がおさえられ、栄養価を保ったまま長期間保存できます。天日で乾燥させてつくる乾草とは異なる保存の原理で、雨の多い時期の飼料確保にも役立ちます。
覚え方:サイレージ=密閉+乳酸発酵で長期保存できる飼料。乾草(天日干し)とは保存の原理が違う。
問56 家畜の繁殖成績 交配や人工授精を行った雌畜のうち、実際に妊娠が成立した割合を表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 受胎率
- 産卵率
- 飼料要求率
- 自給率
解説:受胎率は、交配や人工授精を行った雌畜のうち、実際に妊娠が成立した割合を示す指標です。受胎率が低いと、繁殖のやり直しが増えて分娩間隔が伸び、経営面での効率が下がってしまいます。栄養状態や発情の見きわめ、授精のタイミングなどが受胎率に影響するため、繁殖管理の重要な指標として日々記録・確認されています。
覚え方:受胎率=「妊娠が成立した割合」。飼料要求率(豚の効率)・自給率(飼料の国産割合)と混同しない。
問57 初乳 子牛が生まれてすぐに与えられる「初乳」を飲ませることの重要性として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 病気に対する抵抗力(免疫)となる成分を子牛に受け渡す
- 初乳には栄養がまったく含まれていない
- 初乳を飲ませると発育がかえって遅くなる
- 初乳は搾乳して出荷用の牛乳として使うためのものである
解説:初乳は、分娩後まもない時期に出る乳で、免疫グロブリンと呼ばれる、病気に対する抵抗力のもとになる成分を豊富に含みます。子牛は生まれつき体内にほとんど免疫を持っていないため、生後できるだけ早く初乳を飲ませることで、病気にかかりにくい体をつくる手助けをします。初乳を飲むタイミングが遅れると、免疫成分の吸収効率が下がってしまうため、早期の哺乳が重要とされています。
覚え方:初乳=免疫グロブリンで子牛に「抵抗力を受け渡す」最初のミルク。早く飲ませるほど効果が高い。
問58 乳牛の除角 乳牛の子牛に対して、角が生える前の時期に行われる「除角」の目的として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 角による牛どうしや作業者へのけがを防ぐ
- 乳量を直接増やすため
- 毛色を変化させるため
- 繁殖能力を高めるため
解説:除角は、角がまだ小さいうちに、電気ごてなどを使って角の芽(角芽)を処置し、角が生えないようにする作業です。角があると、牛どうしの闘争でけがをしたり、飼育管理をする作業者が危険にさらされたりすることがあるため、多くの酪農場で子牛のうちに行われています。除角は痛みをともなうため、麻酔や鎮痛の配慮とあわせて行うことが推奨されています。
覚え方:除角=角が生える前に処置して「けが防止」。乳量・毛色・繁殖力を狙った処置ではない。
問59 家畜の識別 個体ごとの管理や記録のために、牛の耳につけられる番号札のことを何というか、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 耳標
- 首輪
- 蹄鉄
- 首かせ
解説:耳標は、牛の耳に取り付けられる番号入りの識別用のタグで、個体識別番号などが記載されています。これにより、農場内での個体ごとの管理(分娩歴・健康状態・乳量の記録など)や、牛トレーサビリティ制度における生産履歴の管理が可能になります。家畜1頭1頭を正確に把握するための、基本的な管理ツールです。
覚え方:耳標=牛の耳につける「個体識別のIDカード」。個体識別番号とセットで管理に使う。
問60 家畜共済 飼育している家畜が病気やけが、死亡といった不慮の事故にあった場合の損害を補償する制度として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 家畜共済
- 収穫共済
- 建物共済のみ
- 自賠責保険
解説:家畜共済は、飼育している牛・豚・馬などが病気やけが、死亡といった不慮の事故にあった際の、治療費や損失を補償する農業保険の一種です。加入することで、高額になりがちな家畜の治療費や、予期せぬ死亡による損失に備えることができます。収穫共済が農作物の収量減少を対象とするのに対し、家畜共済は家畜そのものを対象とする点が異なります。
覚え方:家畜共済=家畜の病気・けが・死亡を補償する保険。収穫共済(作物)とは対象が違う。
他の分野
共通(農業基礎)
全受験者が解く必須分野。土壌・肥料、作物、栽培環境、農業機械、食と農のつながりなど、農業全般の基礎を広く問います。3級では最も配点が大きい分野です。
栽培系
野菜・草花・果樹などの栽培に関する分野。種まき・育苗、生育管理、病害虫、収穫・調製などを問います。
食品系
農産物の加工・食品製造に関する分野。発酵、貯蔵・保存、食品衛生、栄養などを問います。
環境系
農業と環境に関する分野。環境共通に加え、造園・農業土木・林業の専門分野から出題されます。
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