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環境系の一問一答
農業と環境に関する分野。環境共通に加え、造園・農業土木・林業の専門分野から出題されます。
本試験20問(環境共通10問+専門10問)
現在 60問 を収録しています。何問解くか選んで始めましょう。
何問解きますか?
収録トピックを見る(53種類)
- 製図
- 測量
- 農業と技術
- 森林の役割
- 森林・樹木
- 森林・病害虫
- 環境保全
- 造園
- 造園・樹木
- 植物の観察
- 農業土木
- 農業土木・機械
- 生物多様性
- 生物群落
- 森林資源
- 森林の所有
- 森林土壌
- 都市公園
- 土の性質
- 農業土木の材料力学
- 水圧機(計算)
- 土の性質(図解)
- スギの写真
- 森林環境税
- 天然林と人工林
- 森林の保続
- 治山事業
- 測定機器
- 林業の作業順序
- 鋼材の力学
- 森林被害
- 造園樹木
- 水利施設
- 地図・測量
- 地図・縮尺
- 森林資源の利用
- カーボンニュートラル
- 生態系サービス
- 外来種問題
- 絶滅危惧種
- 環境保全型農業
- 都市の緑化
- 造園の土壌改良
- 都市公園の施設
- 治水と利水
- 農業用ダム
- 土壌侵食対策
- GISの活用
- リモートセンシング
- 森林の水源かん養
- 木材の乾燥
- 測量の誤差
- 木質バイオマス
環境系で学ぶこと
等高線・縮尺の計算・測量機器(オートレベルなど)といった測量の基礎、人工林と天然林の違いや間伐・森林の公益的機能、生態系の遷移や外来種・レッドリストといった環境の知識に加え、環境共通に続けて選ぶ造園・農業土木・林業いずれかの専門分野を扱います。
試験での重要度
環境共通10問+造園・農業土木・林業から1分野選んだ専門10問、計20問の選択科目です。専門分野をどれにするか事前に決めておく必要がある点が、他の選択科目と異なります。
初心者がつまずきやすいポイント
- 等高線の間隔と傾斜の関係(間隔がせまい=傾斜が急)や、縮尺の計算(地図上の長さ×縮尺の分母=実際の距離)は、公式を覚えていても計算の向きを逆にしやすいです。
- 人工林・天然林、間伐・主伐など、林業の作業や森林の分類は名称が似ており、順序や目的を混同しやすいです。
- 専門分野(造園・農業土木・林業)を試験直前まで決めていないと、演習量が分散して中途半端になりがちです。
学習の順番のおすすめ
- 環境共通(生態系、森林の基礎、測量の基礎)を先に固める
- 造園・農業土木・林業のうち専門分野を1つ早めに決める
- 決めた専門分野を集中的に演習する
- 測量の計算問題(縮尺、等高線)を繰り返し解いて計算に慣れる
- 環境共通と専門分野を通しで解き、時間配分を確認する
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公式資料・参考資料
出題範囲や最新の試験情報は 全国農業会議所の公式サイト、 体系的な学習には公式テキスト・過去問題集をあわせてご利用ください。
収録問題を読む(全60問)
タップすると正解と解説が読めます。まずはここでざっと目を通して、仕上げに上のクイズで実力チェックしましょう。
各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。
問1 製図 製図で、品物の見える形をあらわすときに使う最も太い実線の名称として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 外形線
- 中心線
- 寸法線
- かくれ線
解説:外形線は、対象物の見える輪郭をあらわす太い実線で、図面の中で最も目立つ線です。中心線は細い一点鎖線、寸法線は細い実線、見えない部分をあらわすかくれ線は破線で描きます。線の種類と太さの使い分けは、図面を正しく読むための基本です。
覚え方:外形線=見える輪郭を表す「一番太い」実線。中心線(一点鎖線)・寸法線(細実線)・かくれ線(破線)と線の種類で区別。
問2 測量 日本で土地の高さ(標高)を測るときの基準となっている海面として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 東京湾の平均海面
- 日本海の最高潮位
- 太平洋の干潮面
- 琵琶湖の水面
解説:日本の標高は、東京湾の平均海面を高さ0mの基準として測られます。この基準をもとに、東京・永田町にある日本水準原点の高さが定められ、全国の水準点につながっています。地図の標高値はこの基準に基づいており、測量の出発点となる重要な考え方です。
覚え方:標高0mの基準=「東京湾の平均海面」。永田町の日本水準原点とセットで覚える。
問3 測量 本体が完全に水平でなくても、内部のしくみで視準線を自動的に水平に保つことができる水準測量用のレベルとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ オートレベル
- ハンドレベル
- チルチングレベル
- 箱尺
解説:オートレベルは、内部の自動補正装置(コンペンセーター)により、多少の傾きがあっても視準線を自動で水平に保つレベルで、水準測量を効率よく正確に行えます。ハンドレベルは簡易な手持ち式、チルチングレベルは手動で水平を合わせる方式です。箱尺は高さを読み取る目盛り付きの標尺です。
覚え方:オートレベル=内部の補正装置で「自動的に」水平を保つ。ハンドレベル(簡易)・チルチング(手動)と自動か手動かで区別。
問4 農業と技術 人が搭乗しない無人の航空機(ドローンなど)を表す総称として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ UAV
- UFO
- USB
- UAE
解説:UAV(Unmanned Aerial Vehicle)は、人が乗らずに遠隔操作や自動で飛ぶ無人航空機の総称で、いわゆるドローンもこれに含まれます。農業では、農薬散布、生育状況の空からの観察(リモートセンシング)、鳥獣被害の確認などに活用が広がっています。スマート農業の代表的な技術です。
覚え方:UAV=無人航空機(ドローン)の総称。UFO・USB・UAEと似た響きのひっかけに注意。
問5 森林の役割 健全な森林が、温室効果ガスである二酸化炭素を吸収して固定するはたらきの元になる作用として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 光合成
- 蒸散
- 呼吸
- 風化
解説:森林の樹木は光合成によって大気中の二酸化炭素を吸収し、炭素を木の幹などに固定します。これが地球温暖化の防止に役立つ森林の重要な機能です。伐って使い、また植えて育てる「循環利用」を進めることで、この機能を持続的に活かせます。呼吸は逆に二酸化炭素を放出する作用です。
覚え方:CO2を固定するのは「光合成」。呼吸は逆にCO2を出す方なので混同しない。
問6 森林・樹木 スギとともに日本の人工林で多く植えられているヒノキの説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 常緑の針葉樹で、建築材として利用される
- 落葉する広葉樹で、秋に紅葉する
- つる性の植物で、地面をはって育つ
- 背の低い低木で、実を食用にする
解説:ヒノキは一年じゅう葉をつける常緑の針葉樹で、まっすぐに育ち、香りがよく丈夫なため建築材として高く利用されます。スギと並ぶ代表的な人工林の樹種です。落葉広葉樹(コナラ・ブナなど)とは葉のつき方や利用が異なります。針葉樹・広葉樹の区別は基本事項です。
覚え方:ヒノキ=常緑針葉樹の建築材。スギとセットで人工林の代表2種と覚える。
問7 森林・病害虫 カシノナガキクイムシが関わり、コナラやクヌギなどが集団で枯れる森林被害の名称として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ ナラ枯れ
- 松くい虫(マツ枯れ)
- うどんこ病
- 赤潮
解説:ナラ枯れは、カシノナガキクイムシが運ぶ菌によって、コナラ・クヌギ・ミズナラなどが水を吸い上げられなくなって集団で枯れる被害です。里山林で問題になっています。マツが枯れる「松くい虫(マツ枯れ)」はマツノザイセンチュウが原因で、被害を受ける樹木も原因も異なります。
覚え方:ナラ枯れ=カシノナガキクイムシが原因でコナラ等が枯れる。マツ枯れ(センチュウ+カミキリ)とは害虫も樹種も別。
問8 環境保全 開発による環境への影響をできるだけ小さくする「ミティゲーション」の考え方のうち、影響そのものを生じさせないようにする原則として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 回避
- 最小化
- 代償
- 拡大
解説:ミティゲーションは、開発が生態系に与える影響を軽くするための考え方で、影響を出さない「回避」、影響を小さくする「最小化」、失われた環境を別の場所などで補う「代償」などの原則があります。もっとも望ましいのは、そもそも影響を出さない「回避」です。
覚え方:ミティゲーションの優先順位は「回避→最小化→代償」。まず影響を出さないのが一番。
問9 環境保全 水路の落差などで分断された区間に設け、魚が上流と下流を行き来できるようにする施設の名称として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 魚道
- 分水工
- ファームポンド
- 頭首工
解説:魚道は、ダムや堰、落差工などで分断された水路に設け、魚が段差を越えて移動できるようにする施設で、水辺の生態系ネットワークを保つ役割があります。分水工は用水を複数に分ける施設、頭首工は河川から取水する施設で、目的が異なります。環境に配慮した農業土木の一例です。
覚え方:魚道=ダムや堰で分断された魚の「通り道」。分水工(水を分ける)・頭首工(取水)とは目的が違う。
問10 造園 石と砂などを用いて水を使わずに山水の風景を表現した、日本庭園の様式として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 枯山水庭園
- 回遊式庭園
- 露地(茶庭)
- 浄土式庭園
解説:枯山水は、水を用いず、白砂や石の配置で川や海、山などの風景を象徴的に表現した庭園様式で、寺院の庭などに見られます。回遊式庭園は園内を歩いて楽しむ大名庭園、露地は茶室に付随する庭、浄土式庭園は池を中心とした庭で、それぞれ特徴が異なります。
覚え方:枯山水=水を使わず「石と砂」で山水を表現。回遊式(歩いて楽しむ)・露地(茶庭)とは様式が違う。
問11 造園・樹木 植えたばかりの樹木が風で倒れないように、斜めの丸太で支える代表的な支柱の名称として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 八つ掛け支柱
- 鳥居形支柱
- 布掛け支柱
- 添え柱
解説:八つ掛け支柱は、幹に対して数本の丸太を斜めに掛けて樹木を支える方式で、移植したばかりの木が風で倒れたり根が動いたりするのを防ぎます。鳥居形支柱は門のような形に組む方式です。支柱は樹木がしっかり根づくまで、活着を助ける大切な役割を果たします。
覚え方:八つ掛け支柱=複数の丸太を斜めに「八の字」に掛けて支える。鳥居形は門のような形と区別。
問12 植物の観察 1つの節に葉が1枚ずつ、互い違いにつく葉のつき方の名称として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 互生
- 対生
- 輪生
- 根生
解説:互生は、1つの節に葉が1枚ずつ交互につくつき方です。1つの節に2枚が向かい合ってつくのが対生、3枚以上が輪のようにつくのが輪生です。葉のつき方は樹木や草花を見分ける手がかりになり、造園や植物観察の基礎知識として問われます。
覚え方:互生=1節に1枚が「互い違い」。対生(2枚が向き合う)・輪生(3枚以上が輪)と枚数・並び方で区別。
問13 農業土木 密閉した液体の一部に圧力を加えると、その圧力が液体のすべての部分に同じ強さで伝わるという原理の名称として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ パスカルの原理
- アルキメデスの原理
- 毛細管現象
- ベルヌーイの定理
解説:パスカルの原理は、密閉された液体に加えた圧力が、そのままの強さで全体に伝わるという法則で、油圧ジャッキや建設機械の油圧装置などに応用されています。アルキメデスの原理は浮力、毛細管現象は細い管を水が上がる現象、ベルヌーイの定理は流れの速さと圧力の関係を表します。
覚え方:パスカルの原理=密閉液体の圧力は「どこでも同じ」。アルキメデス(浮力)・ベルヌーイ(流速と圧力)とは別法則。
問14 農業土木・機械 地面を掘る作業に使われ、アームの先のバケットを手前に引いて土をすくう建設機械として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ バックホウ
- モータグレーダ
- ブルドーザ
- ロードローラ
解説:バックホウは、運転席側に引き寄せるようにバケットを動かして地面を掘る建設機械で、水路や基礎の掘削などに広く使われます。モータグレーダは地面をならす、ブルドーザは土を押す、ロードローラは地面を締め固める機械で、それぞれ役割が異なります。
覚え方:バックホウ=バケットを「手前に引いて」掘る機械。ブルドーザ(押す)・ロードローラ(締め固め)と動きで区別。
問15 生物多様性 手入れをしながら人が利用してきた雑木林や田畑、ため池などが一体となった、生き物の豊かな身近な自然環境を表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 里山
- 原生林
- 砂漠
- 干潟
解説:里山は、人が薪や炭、落ち葉などを利用しながら手入れをしてきた雑木林と、田畑・ため池・集落などが一体となった環境で、多様な生き物のすみかとなってきました。近年は手入れの担い手が減り、生物多様性を守るための保全活動が各地で行われています。原生林は人の手が入っていない自然林です。
覚え方:里山=人の手入れ+雑木林・田畑・ため池が一体の環境。原生林(手つかず)とは対照的な存在。
問16 生物群落 植物の群落が、裸地から草原、低木林、森林へと時間の経過とともに変化していく現象の名称として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 遷移
- 分解
- 食物連鎖
- 共生
解説:遷移(せんい)は、何もない裸地に草が生え、やがて低木、そして高木の森林へと、植物群落が時間とともに移り変わっていく現象です。噴火や伐採の跡地などで一から始まる一次遷移と、山火事跡などすでに土壌がある場所から始まる二次遷移に分けられます。放置された里山が森林化していくのも、この遷移のはたらきによるものです。
覚え方:遷移=裸地→草原→低木林→森林と「時間で移り変わる」現象。一次遷移(ゼロから)・二次遷移(土壌あり)がある。
問17 森林資源 日本の国土に占める森林の割合のおおよその目安として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 約3分の2(約7割弱)
- 約10分の1
- 約2分の1
- ほぼ100%
解説:日本は国土のおよそ3分の2、約7割弱を森林が占める、世界有数の森林国です。このうち、人が植えて育てる人工林と、自然に成立した天然林がおおむね4割・6割程度の割合を占めています。国土の多くが山地であることに加え、雨が多く樹木が育ちやすい気候が、高い森林率の背景にあります。
覚え方:日本の森林率は「約3分の2(7割弱)」。世界有数の森林国と覚える。
問18 森林の所有 都道府県や市町村が所有する森林の分類として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 公有林
- 国有林
- 私有林
- 入会林
解説:森林は所有者によって、国が所有する国有林、都道府県や市町村が所有する公有林、個人や企業が所有する私有林などに分けられ、公有林と私有林をあわせて民有林と呼びます。所有形態によって管理の考え方や補助制度が異なるため、森林政策を理解するうえでの基本的な分類です。
覚え方:公有林=都道府県・市町村が持つ森林。国有林(国)・私有林(個人企業)と所有者で区別、公有+私有=民有林。
問19 森林土壌 森林の土壌についての説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 地表に近い上層ほど、落ち葉などに由来する養分や土壌生物が多い
- 地表に近い上層ほど、養分や土壌生物がほとんど見られない
- 森林の土壌には有機物がまったく含まれない
- 深い層ほど植物の根が集中して分布している
解説:森林の土壌は、地表に近い上層に落ち葉や枯れ枝が分解された有機物(腐植)が集まり、微生物や土壌生物が活発に活動して養分に富んでいます。深くなるほど有機物は減り、風化した岩石に近い層になります。この上層の豊かな土が、森林の樹木を育てる土台になっています。
覚え方:森林土壌は「上層ほど養分豊富」(落ち葉由来の腐植)。深くなるほど岩石に近づく。
問20 都市公園 子どもの遊具や運動、高齢者の運動・休憩にも配慮した、地域の中心となる公園の種類として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 近隣公園
- 街区公園
- 国立公園
- 自然公園
解説:近隣公園は、徒歩圏内に住む人たちが日常的に利用することを目的とした公園で、子どもの遊具から高齢者の運動・休憩まで幅広い世代に配慮してつくられる、地域の中心的な公園です。より身近な小規模の公園は街区公園、より広い範囲を対象とするのが地区公園・総合公園で、都市公園は規模と役割によって段階的に分類されています。
覚え方:近隣公園=徒歩圏の「地域の中心」的な公園。街区公園(より小規模)より一段階広い範囲。
問21 造園 日本庭園で、雪見灯籠のように水辺や池のそばに据えられる灯籠の特徴として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 背が低く脚が広がった形で、水面越しに眺める景色になじむ
- 必ず山の頂上に置かれる
- 屋内の床の間に置くための小型の飾りである
- 灯籠には照明としての役割はまったくない
解説:雪見灯籠は、脚が広がった背の低い形をしており、池や水辺のそばに据えて、灯りをともした姿が水面に映る景色を楽しむためのものです。もともと灯籠は明かりをともす照明としての実用性も兼ねた庭園の添景物で、置く場所や形によって春日灯籠・織部灯籠などさまざまな種類があります。
覚え方:雪見灯籠=脚が広く背が低い「水辺向き」の灯籠。山頂に置く・屋内用という選択肢は誤り。
問22 環境保全 規模が大きく環境への影響が著しいと考えられる開発事業について、事前に影響を調査・予測・評価し、その結果にもとづいて適正な配慮を行う制度として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 環境アセスメント(環境影響評価)
- グリーンツーリズム
- ビオトープ
- 耕作放棄地対策
解説:環境アセスメント(環境影響評価)は、大規模な道路・ダム・造成などの開発事業を行う前に、周辺の環境(大気・水・生態系など)にどのような影響が出るかを調査・予測・評価し、その結果をもとに事業の内容を見直すなど、適正な配慮を行うための制度です。農業土木の構造物を計画する際にも、この考え方が取り入れられています。
覚え方:環境アセスメント=大規模開発の「前」に影響を調査・評価する制度。事後対応ではなく事前配慮がポイント。
問23 農業土木 河川から用水路へ水を引き入れるために川を横断して設けられ、水位を高くして安定的に取水するための施設として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 頭首工
- 分水工
- ファームポンド
- 魚道
解説:頭首工(とうしゅこう)は、河川を横断するせきを設けて水位を上げ、農業用水を安定的に取り入れるための施設です。取り入れた水は幹線水路から分水工で複数の支線水路に分けられ、ファームポンドで一時的に貯めて調整し、必要な田畑へ届けられます。魚道は、これらの施設で分断された魚の通り道を確保するために設けます。
覚え方:頭首工=川を横断して水位を上げ「取水」する施設。分水工(分ける)・ファームポンド(貯める)と役割順で区別。
問24 土の性質 土の粒の大きさ(粒径)による分類のうち、礫(れき)と粘土のあいだにあたる、粒の大きさが中間的な区分として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 砂・シルト
- 岩盤
- 腐植
- 有機物
解説:土の粒子は大きさによって、大きい方から礫・砂・シルト・粘土のように区分されます。礫は目に見える小石程度の大きさ、粘土は目に見えないほど細かい粒子で、砂とシルトはその中間にあたる区分です。この粒径の組み合わせ(土性)によって、土の排水性・保水性・耕しやすさなどの性質が変わります。
覚え方:粒径は大→小で「礫→砂→シルト→粘土」。砂・シルトは礫と粘土の中間と覚える。
問25 農業土木の材料力学 鋼材に力を加えたとき、力を取り除けば元の形に戻る範囲の限界(フックの法則が成り立つ最大の応力)を表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 弾性限度
- 極限強さ
- 破壊強さ
- 比重
解説:鋼材などの材料に力を加えていくと、ある範囲までは力を取り除くと元の形に戻ります(弾性変形)。この、力と変形の量が比例する関係(フックの法則)が成り立つ範囲の限界を弾性限度といいます。これを超えて力を加え続けると、元に戻らない変形(塑性変形)が始まり、さらに力を加えると破壊に至ります。構造物の設計では、この弾性限度の範囲内で使うことが基本です。
覚え方:弾性限度=力を抜けば「元に戻れる」範囲の限界。超えると塑性変形→さらに超えると破壊。
問26 水圧機(計算) 図のような水圧機がある。円筒1の断面積は80cm²、円筒2の断面積は20cm²である。円筒1でP1=4kNの力を出すためには、円筒2でP2として何Nの力を加えればよいか、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 1,000N
- 500N
- 1,600N
- 4,000N
解説:パスカルの原理により、密閉された液体では圧力(力÷断面積)がどこでも等しくなります。P1/A1=P2/A2の関係から、P2=P1×(A2/A1)=4,000N×(20cm²/80cm²)=1,000Nと求められます。断面積の小さいほうに加える力は小さくてすみますが、その分ピストンを動かす距離は長くなる、という関係も合わせて理解しておきましょう。
覚え方:パスカルの原理の計算=P2=P1×(A2/A1)=4,000N×(20/80)=1,000N。面積が小さい方は力も小さくて済む。
問27 土の性質(図解) 図は土粒子の粒径区分を表したものである。A〜Dのうち、「砂」の区分にあたるものとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ C
- A
- B
- D
解説:土粒子は粒の大きさによって、細かい順に粘土(図のA)・シルト(図のB)・砂(図のC)・礫(図のD、2〜75mm程度)に区分されます。砂は肉眼でも粒が見分けられる程度の大きさ(およそ0.2〜2mm)で、水はけがよいものの保水力や養分保持力は粘土より劣る性質があります。この粒径の組み合わせ(土性)が、土の性質を大きく左右します。
覚え方:細かい順「粘土(A)→シルト(B)→砂(C)→礫(D)」。砂は肉眼で見分けられる大きさ(0.2〜2mm)。
問28 スギの写真 写真の樹木の葉(枝先の様子)から判断できる樹種として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ スギ
- コナラ
- ブナ
- イチョウ
解説:写真のような、細かいうろこ状の葉が枝に密についた常緑針葉樹の姿は、日本の人工林で最も多く植えられているスギの特徴です。コナラ・ブナは落葉広葉樹、イチョウは扇形の葉が特徴的な広葉樹(裸子植物ですが葉は広葉状)で、いずれも見た目がスギとは大きく異なります。葉の形や質感は、樹種を見分ける基本的な手がかりです。
覚え方:うろこ状の葉が密につく常緑針葉樹=スギ。コナラ・ブナは落葉広葉樹、イチョウは扇形の葉で見た目が違う。
問29 森林環境税 森林の整備を進める財源として、国内に住む個人を対象に年間で課税される「森林環境税」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 個人住民税とあわせて、国内に住む個人から年間一定額が徴収される
- 森林を所有する法人だけが対象で、個人は対象外である
- 木材を輸入する企業だけを対象とした関税の一種である
- 税収はすべて国有林の職員の給与にあてられる
解説:森林環境税は、森林の整備・保全を進める財源を確保するため、国内に住む個人を対象に、個人住民税とあわせて年間一定額が課税される仕組みです。集められた税は、市町村などを通じて、間伐や担い手の育成といった森林整備の取り組みにあてられます。森林の多面的機能(水源かん養や土砂災害の防止など)を社会全体で支える目的で導入されました。
覚え方:森林環境税=個人住民税と「セットで」国内の個人から徴収。法人限定・関税・国有林職員給与という説明は誤り。
問30 天然林と人工林 人が種をまいたり苗を植えたりして育成した森林を表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 人工林
- 天然林
- 原生林
- 里山林のみ
解説:人工林は、スギやヒノキなど、人が苗木を植えて育成した森林です。これに対し、人の手をほとんど加えずに自然に成立した森林を天然林と呼びます。日本の森林はおおむね4割が人工林、6割が天然林とされ、人工林の多くは戦後の拡大造林期に植えられたもので、近年は木材として利用できる時期(伐採適期)を迎えている木が増えています。
覚え方:人工林=人が「植えて育てた」森林(スギ・ヒノキ)。天然林は自然に成立、日本は4割人工・6割天然の割合。
問31 森林の保続 森林を長期にわたって維持していく「森林の保続」の考え方として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 毎年の成長量の範囲内で伐採し、伐採した分は植林などで補っていく
- 木材価格が高いときにだけ、成長量を無視して伐採する
- 一度植林したら、その後は一切手を加えず放置する
- 伐採を増やすほど、森林の保続につながる
解説:森林の保続とは、木材を生産しながらも、森林がもつ水源かん養や土砂災害防止などの多面的機能を長期的に維持していく考え方です。具体的には、毎年の森林の成長量を超えない範囲で計画的に伐採し、伐採したあとは植林や自然の更新によって森林を再生させることで、将来にわたって森林資源を持続的に利用できるようにします。
覚え方:森林の保続=「成長量の範囲内で伐採+植林で補う」持続可能な考え方。放置や乱伐は保続に反する。
問32 治山事業 山地からの土砂の流出や崩壊を防ぎ、森林がもつ災害防止などの機能を確保するために行われる事業として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 治山事業
- 土地改良事業
- 圃場整備事業
- 森林環境教育
解説:治山事業は、山地からの土砂の流出や斜面の崩壊を防ぐための治山ダムの設置や、荒廃した渓流の復旧(山腹工など)を行い、森林のもつ土砂災害防止や水源かん養などの公益的機能を確保することを目的とした事業です。日本は地形が急しゅんな山地が多く山地災害が起こりやすいため、こうした治山事業が各地で継続的に行われています。
覚え方:治山事業=山地の土砂流出・崩壊を防ぐ工事。土地改良・圃場整備は農地側の事業で対象が違う。
問33 測定機器 樹木の「太さ(直径)」を測る器具と、「高さ(樹高)」を測る器具の組み合わせとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 太さ=輪尺 高さ=ブルーメライス
- 太さ=ブルーメライス 高さ=輪尺
- 太さ=測竿 高さ=巻き尺
- 太さ=巻き尺のみ 高さは測定できない
解説:輪尺(りんじゃく)は、コンパスのような形の器具で樹木の幹をはさみ、太さ(直径)を測定します。一方、ブルーメライスは、離れた位置から樹木を見上げる角度をもとに、高さ(樹高)を計算する測定器具です。測竿(そっかん)は伸縮する棒で低い樹高を直接測るのに使われ、それぞれ用途に応じて使い分けられます。
覚え方:輪尺=太さ(直径)、ブルーメライス=高さ(樹高)。「輪」は幹を挟む輪っかのイメージで覚える。
問34 林業の作業順序 スギなどの人工林を育てる一連の林業作業のうち、正しい順序として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 地ごしらえ → 植え付け → 下刈り → 間伐 → 除伐
- 植え付け → 地ごしらえ → 下刈り → 除伐 → 間伐
- 下刈り → 地ごしらえ → 植え付け → 間伐 → 除伐
- 間伐 → 除伐 → 地ごしらえ → 植え付け → 下刈り
解説:人工林づくりは、まず伐採跡地の雑木や枝を片づける地ごしらえを行い、次に苗木を植える植え付け、苗木のまわりの雑草木を刈り払う下刈りへと進みます。その後、成長に応じて不要な木を間引く間伐や、形の悪い木を取り除く除伐を行い、木を大きく育てていきます。作業の順序は、苗木が健全に育つための土台づくりから始まる流れになっています。
覚え方:林業の順序は「地ごしらえ→植え付け→下刈り→間伐→除伐」。土台づくり(地ごしらえ)が最初。
問35 鋼材の力学 長さ200mmの鋼棒をある力で引っ張ったところ、鋼棒の長さが204mmになった。このときの鋼棒の「ひずみ」として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 0.02
- 0.98
- 1.02
- 4.00
解説:ひずみは『伸びた長さ ÷ もとの長さ』で求めます。伸びた長さは204mm−200mm=4mmなので、ひずみ=4mm÷200mm=0.02となります。ひずみは材料がどれくらいの割合で伸び縮みしたかを表す値で、単位のない比率として表されます。弾性限度の範囲内であれば、力を取り除くと鋼棒は元の長さに戻ります。
覚え方:ひずみ=伸びた長さ÷元の長さ=4mm÷200mm=0.02。単位のない比率で表す。
問36 製図 製図で使う文字のうち、線の太さが均一で読みやすく、図面の文字によく使われる書体として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ ゴシック体
- 明朝体
- 行書体
- 草書体
解説:ゴシック体は、線の太さがほぼ均一で、離れた場所からでも読み取りやすい書体のため、設計図面の文字としてよく使われます。明朝体は線の太さに強弱があり、印刷物の本文などに多く使われる書体、行書体・草書体は毛筆の流れるような書体で、図面の実用的な文字表記には適しません。図面の読みやすさを保つための工夫の一つです。
覚え方:ゴシック体=線の太さが均一で図面向き。明朝体(強弱あり)・行書体/草書体(毛筆風)は図面に不向き。
問37 測量 平板測量で、平板上に記入した図の向きと、実際の地上の方向を一致させる作業を何というか、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 定位(方向合わせ)
- 整準(水平出し)
- 致心(中心合わせ)
- 踏査(下見)
解説:定位は、平板測量において、平板上に描いた図の方向と、実際の地上の方向(測点間の向き)を一致させる作業です。あわせて、平板を水平に保つ整準、器械の中心と測点の位置をそろえる致心も、平板測量の精度を保つために必要な基本作業とされています。測量前の下見や計画を立てる作業は踏査と呼ばれ、また別の工程です。
覚え方:定位=平板の図と実際の「方向を合わせる」作業。整準(水平出し)・致心(中心合わせ)・踏査(下見)と別工程。
問38 森林被害 カシノナガキクイムシとは別に、マツノザイセンチュウ(センチュウの一種)が原因となって、アカマツやクロマツが集団で枯れる被害として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 松くい虫(マツ枯れ)被害
- ナラ枯れ
- うどんこ病
- てんぐ巣病
解説:松くい虫(マツ枯れ)被害は、マツノザイセンチュウという微小な線虫が原因となって、アカマツ・クロマツなどのマツ類が集団で枯れてしまう被害です。マツノマダラカミキリという昆虫がこの線虫を運ぶ役割を果たしています。原因となる生物も被害を受ける樹種も、コナラなどが枯れるナラ枯れとは異なる点を区別しておきましょう。
覚え方:マツ枯れ=マツノザイセンチュウ(線虫)+マツノマダラカミキリ(運び屋)。ナラ枯れとは害虫も樹種も別物。
問39 造園樹木 イチョウのように、雄花と雌花が別々の株につく「雌雄異株」の性質をもつ樹木の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 実(ぎんなん)をならせるには、雌株と雄株の両方が近くに必要である
- 1本の木だけで、必ず実をならせることができる
- 雌雄異株の樹木には、花がまったく咲かない
- 雌株だけを植えれば、確実に実をつける
解説:イチョウは雌雄異株の樹木で、実(ぎんなん)をならせるためには、雌花をつける雌株と、花粉を出す雄株の両方が近くに植えられている必要があります。雌株だけを植えても受粉できないため実はなりません。街路樹などでは、ぎんなんの落下・においを避けるため、あえて雄株だけを選んで植えることもあります。
覚え方:イチョウ=雌雄異株なので「雌株+雄株の両方」が無いと実(ぎんなん)がならない。雌株だけではNG。
問40 水利施設 河川からの取水を複数の支線水路に分けるために、幹線水路に設置される施設として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 分水工
- 頭首工
- ファームポンド
- 魚道
解説:分水工は、河川から取り入れた農業用水を、複数の支線水路へ必要な量ずつ分けるために幹線水路に設置される施設です。頭首工は河川から用水を取り入れるための施設、ファームポンドは水を一時的に貯めて必要なときに送り出す調整池、魚道は分断された水域をつなぎ魚が移動できるようにする施設で、それぞれ役割が異なります。
覚え方:分水工=幹線水路から支線に「水を分ける」施設。頭首工(取水)・ファームポンド(貯水)・魚道(通路)と役割で区別。
問41 地図・測量 地形図で、標高が等しい地点を結んで表した線として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 等高線
- 経緯線
- 境界線
- 水準線のみ
解説:等高線は、地形図上で標高が等しい地点を結んだ線で、線の間隔がせまいほど傾斜が急、広いほど傾斜がゆるやかであることを示します。等高線の形や間隔を読み取ることで、実際に現地に行かなくても、地形の起伏(山や谷、尾根など)をおおよそ把握することができます。農業土木や測量の基礎として、地図の読み取りに欠かせない知識です。
覚え方:等高線=標高が等しい地点を結ぶ線。間隔せまい=急傾斜、広い=緩傾斜。
問42 地図・縮尺 縮尺2万5千分の1の地形図上で、2つの地点の間の長さが4cmであったとき、実際の距離として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 1,000m
- 100m
- 10,000m
- 250m
解説:縮尺2万5千分の1は、地図上の1cmが実際の25,000cm(250m)にあたることを意味します。地図上の距離が4cmなので、実際の距離は250m×4=1,000mと求められます。縮尺の考え方は、地図上の長さから実際の距離を求めたり、逆に実際の距離を地図上の長さに換算したりする際に使う基本の計算です。
覚え方:縮尺2万5千分の1=地図上1cm=実際250m。4cm×250m=1,000m。
問43 森林資源の利用 間伐(間引きの伐採)で出た木材(間伐材)の一般的な利用先として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 木材チップや合板、木製品の原料として活用される
- 利用先がなく、必ずそのまま廃棄される
- 食用としてのみ利用される
- 利用することが法律で禁止されている
解説:間伐材は、木材チップ(紙や燃料の原料)、合板、割り箸、木製の遊具や家具など、さまざまな用途に活用されています。かつては利用先が少なく林地に放置されることも多くありましたが、近年は木質バイオマス発電の燃料としての活用も進み、間伐を行う経済的な動機づけにもなっています。間伐材を活用することは、森林の健全な管理を支える取り組みの一つです。
覚え方:間伐材=チップ・合板・木製品・バイオマス燃料に活用。「廃棄するしかない」は誤り。
問44 カーボンニュートラル 木材を燃やして発生する二酸化炭素は、その木が成長する過程で吸収した二酸化炭素とみなせるため、大気中の二酸化炭素を増やさないとする考え方として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ カーボンニュートラル
- 地産地消
- 生物濃縮
- 土壌侵食
解説:カーボンニュートラルは、木材などのバイオマスを燃やして二酸化炭素を排出しても、その木が成長する過程で光合成によって同じくらいの二酸化炭素を吸収してきたとみなし、全体として大気中の二酸化炭素の増減に影響を与えないとする考え方です。木質バイオマスのエネルギー利用が、地球温暖化対策として位置づけられる根拠の一つになっています。
覚え方:カーボンニュートラル=燃やして出すCO2は「育つ時に吸った分」だから差し引きゼロという考え方。
問45 生態系サービス 森林や農地などの自然環境が、人間の生活に対して無償でもたらす食料の供給や水質の浄化、気候の調整などの恵みを表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 生態系サービス
- 生物濃縮
- 食料自給率
- フードマイレージ
解説:生態系サービスは、森林・農地・河川などの自然の生態系が、食料や木材の供給、水源のかん養、気候の調整、レクリエーションの場の提供など、人間の暮らしに無償でもたらすさまざまな恵みを表す言葉です。農業の多面的機能も、この生態系サービスの考え方に含まれる一部といえます。自然環境の価値を経済的・社会的にとらえ直す視点として使われます。
覚え方:生態系サービス=自然が人に与える「無償の恵み」全般(食料・水質浄化・気候調整)。農業の多面的機能もその一部。
問46 外来種問題 本来その地域にいなかったが、人の活動によって他の地域から持ち込まれ、在来の生態系に影響を与えることがある生物を表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 外来種(外来生物)
- 在来種
- 絶滅危惧種
- 天然記念物
解説:外来種(外来生物)は、人の活動によって本来の生息地から別の地域に持ち込まれた生物です。天敵がいないなどの理由で急激に数を増やし、もともとその地域にいた在来種を駆逐したり、農作物に被害を与えたりすることがあり、生態系や農業への影響が問題になっています。特に生態系への被害が大きいものは、法律にもとづき特定外来生物に指定され、飼育や持ち込みが規制されています。
覚え方:外来種=人の活動で「よそから持ち込まれた」生物。在来種・絶滅危惧種・天然記念物とは軸が違う分類。
問47 絶滅危惧種 絶滅のおそれのある野生生物を、その危険度に応じてランクづけしたリストとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ レッドリスト
- ブラックリスト
- グリーンリスト
- ホワイトリスト
解説:レッドリストは、絶滅のおそれのある野生生物を、絶滅の危険度に応じて「絶滅危惧IA類」「絶滅危惧II類」などのランクに分類して示したリストです。これに生態や分布などの詳しい情報を加えて解説したものがレッドデータブックと呼ばれます。レッドリストにもとづき、保全の優先順位を決めたり、開発事業の際の環境配慮に役立てたりします。
覚え方:レッドリスト=絶滅の危険度で「ランクづけ」したリスト。ブラック/グリーン/ホワイトリストという名前は存在しない。
問48 環境保全型農業 化学肥料・化学農薬の使用を減らすなど、環境負荷を低減する取り組みを行う農業者を支援する制度として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 環境保全型農業直接支払交付金
- 収入保険
- 家畜共済
- 種苗法にもとづく登録
解説:環境保全型農業直接支払交付金は、化学肥料・化学農薬の使用低減とあわせて、堆肥の施用やカバークロップの導入など、地球温暖化防止や生物多様性の保全に効果の高い営農活動に取り組む農業者を支援するため、面積に応じて交付金を交付する制度です。環境に配慮した農業を経済的に後押しする仕組みの一つです。
覚え方:環境保全型農業直接支払交付金=減農薬・減化学肥料の取り組みを「面積に応じて」支援する制度。
問49 都市の緑化 都市部で気温が周辺の郊外よりも高くなる「ヒートアイランド現象」の対策として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 屋上緑化や街路樹の植栽を増やす
- アスファルト舗装をすべての地面に広げる
- 建物の高さをすべて低くする
- 緑地をすべて駐車場に変える
解説:ヒートアイランド現象は、アスファルトやコンクリートに囲まれた都市部で、緑や水面が少なく熱がこもりやすいために、周辺の郊外よりも気温が高くなる現象です。屋上や壁面の緑化、街路樹の植栽、公園の整備などにより、植物の蒸散作用で気温の上昇をやわらげる効果が期待されています。都市の緑は、景観や生き物のすみかとしてだけでなく、気候の緩和にも役立っています。
覚え方:ヒートアイランド対策=屋上緑化・街路樹で「蒸散による冷却」を増やす。舗装拡大・緑地減少は逆効果。
問50 造園の土壌改良 樹木を植える前に、根が健全に張れるよう、かたく締まった土をやわらかくしたり有機物を混ぜたりする作業として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 植栽基盤の土壌改良
- 剪定
- 施肥のみ
- 誘引
解説:植栽基盤の土壌改良は、樹木を植える前に、かたく締まった土を耕したり、排水性・保水性を高めるための資材や有機物を混ぜたりして、根が健全に張れる土の環境を整える作業です。とくに造成地や道路沿いなど、土がかたく締まりやすい場所では、この土壌改良を行わないと樹木の生育が悪くなりやすいため、植栽計画の重要な準備段階とされています。
覚え方:植栽基盤の土壌改良=植える「前」に土をやわらかくする準備作業。剪定・施肥・誘引は植えた後の管理。
問51 都市公園の施設 都市公園に設置される、ブランコやすべり台などの遊具を表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 遊戯施設(遊具)
- 修景施設
- 休養施設
- 管理施設
解説:都市公園の施設は、目的によっていくつかに分類され、ブランコ・すべり台・砂場などの遊具は遊戯施設に分類されます。ベンチや野外卓は休養施設、池や噴水などは修景施設、管理事務所や倉庫などは管理施設に分類されます。公園を計画する際は、利用者の年代や目的に応じて、これらの施設をバランスよく配置することが求められます。
覚え方:遊戯施設=ブランコ・すべり台など「遊具」。休養施設(ベンチ)・修景施設(池)・管理施設(事務所)と用途で分類。
問52 治水と利水 河川に関わる「治水」と「利水」の違いの説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 治水は洪水などの水害を防ぐこと、利水は生活用水・農業用水などに水を利用すること
- 治水と利水はまったく同じ意味の言葉である
- 治水は水を利用すること、利水は水害を防ぐことである
- 治水・利水はどちらも発電にのみ関係する言葉である
解説:治水は、堤防やダムの整備などにより、洪水や氾濫といった水害から人々の暮らしを守ることを指します。一方、利水は、河川の水を農業用水・上水道・発電などに利用することを指します。同じ河川やダムが、治水と利水の両方の役割をあわせ持つ多目的ダムとして整備されることも多く、水資源の管理には両方の視点が欠かせません。
覚え方:治水=水害を「防ぐ」。利水=水を「使う」。漢字の意味通りで覚えれば逆にならない。
問53 農業用ダム 農業用水を安定的に確保するために、雨水や河川の水をたくわえておく施設として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 農業用ダム(ため池を含む)
- 頭首工のみ
- 分水工のみ
- 魚道のみ
解説:農業用ダムやため池は、雨が多い時期の水をたくわえておき、雨が少ない時期に必要な農業用水を安定的に供給するための施設です。頭首工が河川からその場で取水する施設であるのに対し、ダムやため池は水を「貯蔵」しておける点が異なります。日照りが続く時期でも、たくわえた水を活用することで、かんがいを継続することができます。
覚え方:農業用ダム・ため池=水を「貯めておく」施設。頭首工はその場で取水するだけで貯蔵機能はない。
問54 土壌侵食対策 傾斜地の畑で、雨水による土の流出(土壌侵食)を防ぐために、等高線に沿って畝をつくる方法として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 等高線耕作
- 深耕
- 客土
- 床締め
解説:等高線耕作は、傾斜地で畝の方向を等高線(同じ標高を結んだ線)に沿わせてつくることで、雨水が畝に沿ってゆっくり流れるようにし、土が斜面下方へ一気に流されてしまう土壌侵食を防ぐ方法です。傾斜方向にまっすぐ畝をつくると、雨水が勢いよく流れて土を削り取ってしまいやすくなるため、傾斜地の畑では重要な栽培管理の工夫とされています。
覚え方:等高線耕作=畝を等高線に「沿わせて」水の勢いを抑え土壌侵食を防ぐ。傾斜方向にまっすぐだと逆効果。
問55 GISの活用 地図情報と、土壌や生育状況などのさまざまなデータを重ね合わせて分析するコンピュータシステムとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ GIS(地理情報システム)
- GPS(全地球測位システム)のみ
- HACCP
- IPM
解説:GIS(地理情報システム)は、地図の位置情報に、土壌の性質や収量、気象データなど、さまざまな情報を重ね合わせて表示・分析できるコンピュータシステムです。農業では、ほ場ごとの生育状況の違いを地図上で把握し、必要な場所に必要な量だけ肥料や農薬を与える精密農業(可変施肥など)に活用されています。GPSは位置を測定する技術で、GISを構成する要素の一つです。
覚え方:GIS=地図+様々なデータを「重ね合わせて分析」するシステム。GPSは位置測定だけを担うGISの一要素。
問56 リモートセンシング 人工衛星やドローンに搭載したセンサーを使い、遠くから作物の生育状況などを観測する技術として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ リモートセンシング(遠隔探査)
- 土壌診断
- 官能評価
- GAP
解説:リモートセンシング(遠隔探査)は、人工衛星やドローンなどに搭載したカメラやセンサーを使い、直接触れることなく、広い範囲の農地の生育状況や土壌の水分状態などを観測する技術です。得られた画像データを分析することで、生育のばらつきを早期に把握し、施肥や防除の判断に役立てることができます。スマート農業を支える基盤技術の一つです。
覚え方:リモートセンシング=衛星・ドローンで「遠くから観測」する技術。土壌診断(直接調べる)とは手法が違う。
問57 森林の水源かん養 森林の土壌が雨水を一時的にたくわえ、ゆっくりと河川に流し出すことで、洪水を緩和し渇水を防ぐはたらきとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 水源かん養機能
- 土砂流出防止機能
- 生物多様性保全機能
- 地球温暖化防止機能
解説:水源かん養機能は、落ち葉や腐植に富んだ森林の土壌が、スポンジのように雨水を一時的にたくわえ、ゆっくりと時間をかけて河川に流し出すはたらきです。これにより、大雨の際の急激な増水(洪水)をやわらげ、雨の少ない時期でも川の水量を保ちやすくする効果があります。森林の多面的機能の中でも、下流域の暮らしを支える重要な役割の一つとされています。
覚え方:水源かん養機能=森の土が「スポンジ」のように雨水を蓄えてゆっくり流す。洪水緩和+渇水防止の一石二鳥。
問58 木材の乾燥 伐採したばかりの木材を建築材として使う前に乾燥させる理由として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 含水率を下げることで、変形や割れを防ぎ、強度を安定させるため
- 木材の重さをできるだけ重くするため
- 木材の色をすべて均一に白くするため
- 乾燥させるとかえって腐りやすくなるため、あえて行う
解説:伐採直後の木材(生材)は多くの水分を含んでおり、そのまま使うと乾燥が進むにつれて縮んだり、反りや割れが生じたりします。あらかじめ乾燥させて含水率を下げておくことで、こうした変形を防ぎ、木材の強度や寸法を安定させることができます。乾燥方法には、屋外で時間をかけて乾かす天然乾燥や、乾燥機を使う人工乾燥があります。
覚え方:木材の乾燥=含水率を下げて「変形・割れを防ぐ」ため。重くする・白くするための工程ではない。
問59 測量の誤差 測量において、器械や人の読み取りなどによってどうしても生じてしまう小さなずれのうち、あらかじめ許容範囲として定められているものを表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 許容誤差
- 縮尺
- 等高線間隔
- 方位角のみ
解説:測量では、器械の精度や人の読み取りのわずかなずれなどにより、まったく誤差のない測定は現実的に難しいとされています。そのため、測量の目的や精度に応じて、あらかじめ許容できる誤差の範囲(許容誤差)が定められており、測定結果がこの範囲内におさまっているかを確認しながら作業を進めます。許容誤差を超えた場合は、再測量が必要になります。
覚え方:許容誤差=測量で「あらかじめ認められたズレの範囲」。誤差ゼロは現実的に不可能という前提。
問60 木質バイオマス 間伐材や製材時に出るおがくずなどの木材資源を、チップやペレットに加工して燃料として利用する取り組みとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 木質バイオマスの利用
- 化石燃料の利用拡大
- 太陽光発電のみの利用
- 原子力発電の利用
解説:木質バイオマスの利用は、間伐材や製材の過程で出るおがくず・端材などの木材資源を、木質チップや木質ペレットに加工し、ボイラーや発電の燃料として活用する取り組みです。化石燃料の代わりに再生可能な木材資源を使うことで、地球温暖化対策や森林整備の促進、山村地域での新たな産業づくりにもつながるとされています。
覚え方:木質バイオマス=間伐材・おがくずをチップ/ペレット化して燃料に。化石燃料の代替として温暖化対策になる。
他の分野
共通(農業基礎)
全受験者が解く必須分野。土壌・肥料、作物、栽培環境、農業機械、食と農のつながりなど、農業全般の基礎を広く問います。3級では最も配点が大きい分野です。
栽培系
野菜・草花・果樹などの栽培に関する分野。種まき・育苗、生育管理、病害虫、収穫・調製などを問います。
畜産系
家畜・家禽の飼育に関する分野。牛・豚・鶏の品種や飼料、繁殖・衛生管理、畜産物などを問います。
食品系
農産物の加工・食品製造に関する分野。発酵、貯蔵・保存、食品衛生、栄養などを問います。
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