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栽培系の一問一答

野菜・草花・果樹などの栽培に関する分野。種まき・育苗、生育管理、病害虫、収穫・調製などを問います。

本試験20問(選択科目の1つ)

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現在 60問 を収録しています。何問解くか選んで始めましょう。

何問解きますか?

収録トピックを見る(53種類)
  • 受粉のしくみ
  • 作物の成長
  • イネ
  • ダイズ
  • 野菜(トマト)
  • 野菜(キュウリ)
  • 野菜(接ぎ木)
  • 花き
  • 果樹(せん定)
  • 果樹(摘果)
  • 農業機械
  • ジャガイモ
  • 種もみの選別
  • 水田雑草
  • スイートコーン
  • トマトの着花習性
  • 宿根草
  • 育苗
  • 果樹の性質
  • 花の構造
  • 種子の構造
  • 雌雄異花
  • 栄養繁殖
  • 果樹・花木の芽
  • 栽培形態
  • 品種改良
  • 果樹の受粉
  • 野菜の作型
  • 生理障害
  • 切り花の管理
  • 有機栽培
  • 土壌病害対策
  • 果樹の整枝
  • イネの倒伏対策
  • ダイコンの栽培
  • 結球野菜
  • トマトの整枝
  • スイカの整枝
  • トウモロコシの受粉
  • イチゴの花芽分化
  • 施設栽培の環境制御
  • かん水方法
  • 土壌消毒
  • コンパニオンプランツ
  • 種子の休眠打破
  • 人工授粉
  • 収穫適期
  • 苗の順化
  • 果樹の摘葉
  • 農産物の規格
  • 霜よけ対策
  • かん水の判断
  • 混作・間作

栽培系で学ぶこと

花の構造や受粉のしくみ、育苗・移植栽培、整枝・せん定・摘果・摘葉といった果樹の管理作業、キュウリの雌雄異花やスイカの接ぎ木といった野菜特有の性質、輪作年限、マルチングや点滴かん水などの栽培技術まで、野菜・草花・果樹の栽培管理全般を扱います。

試験での重要度

選択科目20問のうちの1分野です。栽培に関する実習経験がある人には得点しやすい一方、経験がないと専門用語でつまずきやすい分野でもあります。

初心者がつまずきやすいポイント

  • 整枝・せん定・摘果・摘葉は、どれも「枝や実を減らす・整える」作業である点が共通しており、対象(枝全体か、個々の枝か、実か、葉か)を混同しやすいです。
  • 雌雄異花(キュウリなど)や単為結果(受粉なしで実がなる性質)は、似た響きの専門用語と混同しやすいポイントです。
  • 接ぎ木(スイカの台木がカボチャなど)は、なぜその組み合わせにするのか理由まで問われることがあり、名称の暗記だけでは対応しきれません。

学習の順番のおすすめ

  1. 花の構造・受粉など、栽培管理の前提となる植物の基礎から入る
  2. 育苗・移植栽培・栽培方式(露地/施設)の違いを押さえる
  3. 整枝・せん定・摘果・摘葉など、果樹の管理作業を対象ごとに区別する
  4. 雌雄異花・接ぎ木など、野菜特有の性質と技術を理解する
  5. 輪作年限・マルチング・かん水方法などの応用的な技術で仕上げる

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公式資料・参考資料

出題範囲や最新の試験情報は 全国農業会議所の公式サイト、 体系的な学習には公式テキスト・過去問題集をあわせてご利用ください。

収録問題を読む(全60問)

タップすると正解と解説が読めます。まずはここでざっと目を通して、仕上げに上のクイズで実力チェックしましょう。

各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。

問1 受粉のしくみ 主に風によって花粉が運ばれ、他家受粉をする作物として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ トウモロコシ
  • イネ
  • ダイズ
  • コムギ

解説:トウモロコシは雄花(雄穂)と雌花(雌穂)が別々につき、風で花粉が運ばれる風媒花で、他の株の花粉で受粉する他家受粉が中心です。イネ・コムギ・ダイズは、1つの花の中で受粉が完結しやすい自家受粉が中心の作物です。他家受粉の作物は品種の純粋さを保つため、採種時に他品種と離す配慮が必要です。

覚え方:トウモロコシ=風で花粉が飛ぶ「風媒花」の代表。イネ・コムギ・ダイズは自分の花の中で完結する自家受粉。

問2 作物の成長 作物の「生殖成長」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 花芽をつくり、開花して種子や果実をつくるまでの過程
  • 葉が展開し、茎や根が伸びていく過程
  • 種まきから発芽までの過程
  • 種子が休眠している過程

解説:生殖成長は、花芽を形成して開花・結実し、種子や果実をつくる段階です。これに対し、葉・茎・根を大きくする段階を栄養成長といいます。多くの作物は栄養成長から生殖成長へと移り、この切りかえのタイミングを日長や温度が左右します。収穫物が果実や種子の作物では、生殖成長をうまく進めることが重要です。

覚え方:生殖成長=花・実をつくる段階。栄養成長(葉・茎・根を育てる段階)から切り替わると覚える。

問3 イネ イネの品種のうち、種まきから穂が出る(出穂)までの期間が短い品種を表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 早生品種
  • 晩生品種
  • 中生品種
  • 中晩生品種

解説:出穂までの期間が短く、早く収穫できる品種を早生(わせ)、長くかかる品種を晩生(おくて)、その中間を中生(なかて)と呼びます。早生品種は冷涼地や二毛作に向き、晩生品種は収量が多い傾向があります。地域の気候や作付け計画に合わせて品種を選ぶことが大切です。

覚え方:早生=出穂まで「早い」。晩生=「遅い」。中生はその中間、と文字通りのイメージで覚える。

問4 イネ イネの「中干し」を行う目的として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 根に酸素を送り、無効な分げつをおさえて根張りをよくする
  • 田植え直後に水を抜いて発芽をそろえる
  • 収穫直前に深水にして倒伏を防ぐ
  • 雑草の種を発芽させて一度に除草する

解説:中干しは、分げつがある程度進んだ時期に一時的に田の水を抜いて土を乾かす作業です。土中に酸素を送って根の健全化をはかり、増えすぎる無効分げつをおさえ、地盤を締めて後の作業や倒伏防止にも役立ちます。田植え直後は活着と保温のためむしろ水を保ちます。

覚え方:中干し=田の水を抜いて根に酸素を送る「一時休憩」。田植え直後はむしろ水を保つ、と時期が逆。

問5 イネ 夏の低温や日照不足によって起こり、とくに北日本のイネで被害が大きい気象災害として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 冷害
  • 干害
  • 風害
  • 水害

解説:冷害は、生育期の低温や日照不足により、イネの生育や登熟がさまたげられて減収する災害で、北日本で問題になりやすいものです。開花期の低温で受精が妨げられる障害型冷害などがあります。干害は水不足、風害は強風、水害は洪水・冠水による被害で、原因が異なります。

覚え方:冷害=夏なのに低温・日照不足で北日本のイネが被害。干害(水不足)・風害(強風)とは原因が違う。

問6 ダイズ ダイズが「畑の肉」と呼ばれる理由として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 子実にタンパク質と脂質を多く含むから
  • 肉の代わりに家畜のえさにされるから
  • 赤い色素を多く含むから
  • 水田で育てられるから

解説:ダイズは種子にタンパク質を約35%、脂質を約20%含み、栄養価が高いことから「畑の肉」と呼ばれます。豆腐・納豆・みそ・しょうゆなど加工品の原料としても重要です。また根に根粒菌が共生して空気中の窒素を利用できるため、やせ地でも育ちやすい特徴があります。

覚え方:ダイズ=タンパク質・脂質が豊富で「畑の肉」。根粒菌とセットでやせ地でも育つ点も要チェック。

問7 野菜(トマト) トマトを、かん水(水やり)を制限して栽培したときに一般的に見られる変化として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 果実は小ぶりになるが、糖度が高くなりやすい
  • 果実は大きくなり、糖度も高くなる
  • 果実は大きくなるが、糖度は下がる
  • 果実の色が青いまま変わらなくなる

解説:水を控えて軽い水ストレスをかけると、果実は小さくなるものの、水分がしぼられて糖などが濃縮され、糖度の高い甘いトマトになりやすくなります。これを利用したのが高糖度トマトの栽培です。ただしやりすぎると尻腐れ果などの障害が出るため、程度の見極めが必要です。

覚え方:水を「絞る」と実も「絞られて」甘くなる、と語呂でイメージ。小玉・高糖度がセット。

問8 野菜(キュウリ) キュウリについての説明として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 食べる果実は、花の子房が肥大したものである
  • アブラナ科の野菜である
  • 根が浅いので、苗は深く植えるとよい
  • 実は必ず受粉しないとつかない

解説:キュウリの食用部は、雌花の子房が大きくなった果実です。キュウリはウリ科で、単為結果性があるため受粉しなくても実がつきます。また接ぎ木や浅めの植え付けが基本で、深植えは病気の原因になります。ウリ科・果実の成り立ちは3級でよく問われます。

覚え方:キュウリの実=雌花の子房が育ったもの。ウリ科・単為結果性(受粉不要)・浅植えの3点セット。

問9 野菜(接ぎ木) スイカを栽培するときに、カボチャなどを台木にして接ぎ木する主な目的として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 土壌からうつる「つる割病」などの被害を防ぐため
  • 果実の色を赤くするため
  • 葉を大きくして光合成を増やすため
  • 花の数を減らすため

解説:スイカの接ぎ木は、病気に強いカボチャなどを台木にすることで、土壌伝染性の「つる割病」などの被害を防ぎ、連作もしやすくする目的で行われます。あわせて草勢を強めたり、低温期の生育をよくする効果もあります。ウリ科野菜では広く用いられる技術です。

覚え方:スイカの台木にカボチャ=「つる割病」を防ぐガード役。色や葉の量とは無関係。

問10 花き 秋から冬の花壇に使われ、耐寒性が高い花きとして、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ ハボタン
  • サルビア
  • ニチニチソウ
  • ペチュニア

解説:ハボタンはキャベツの仲間で耐寒性が高く、冬の花壇や寄せ植えに使われる代表的な花きです。サルビア・ニチニチソウ・ペチュニアは暑さに強い一方で寒さに弱く、春から秋にかけて楽しむ花です。花きは耐寒性・耐暑性で植える季節が変わります。

覚え方:ハボタン=キャベツの仲間で冬の花壇の主役。サルビア・ニチニチソウ・ペチュニアは夏向きで寒さに弱い。

問11 花き 主に「さし芽(さし木)」でふやすことが多い花きとして、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ カーネーション
  • チューリップ
  • マリーゴールド
  • アサガオ

解説:カーネーションやキクは、茎の一部を切って土にさし、発根させる「さし芽」で親と同じ性質の株をふやすのが一般的です。チューリップは球根、マリーゴールドやアサガオは種子でふやします。ふやし方は花きの種類によって向き不向きがあります。

覚え方:カーネーションは「さし芽」でふやす。チューリップは球根、マリーゴールド・アサガオは種、と増やし方で区別。

問12 果樹(せん定) 果樹で、枝の途中を切って新しい勢いのよい枝を出させるせん定方法の名称として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 切り返しせん定
  • 間引きせん定
  • 摘心
  • 芽かき

解説:切り返しせん定は、枝を途中で切ることで、切り口の近くから勢いのよい新梢を出させる方法です。これに対し、枝を付け根から取り除いて混み合いを解消するのが間引きせん定です。目的に応じて両者を使い分け、樹の形と実つきを整えます。

覚え方:切り返し=枝の「途中」を切って新芽を出す。間引き=枝の「付け根」から取って混み合いを解消。切る場所で区別。

問13 果樹(摘果) リンゴなどで行う「摘果」の目的として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 果実の数を減らして、残す果実を大きく良質に育てるため
  • 葉をすべて取り除いて日当たりをよくするため
  • 花を増やして受粉を助けるため
  • 根を切って樹を小さくするため

解説:摘果は、たくさんついた果実の一部を早めに取り除き、残した果実に養分を集中させて大きく品質のよい果実を育てる作業です。木の負担を軽くし、翌年の花芽づきをよくする効果(隔年結果の防止)もあります。リンゴでは中心果を残し、まわりの側果を摘むのが基本です。

覚え方:摘果=実の数を減らして残りを大きく。リンゴは中心果を残し側果を摘むのが基本。

問14 農業機械 イネの「刈り取り」と「脱穀」を同時に行う農業機械として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ コンバイン
  • 田植機
  • バインダ
  • トラクタ

解説:コンバインは、稲や麦の刈り取りと脱穀(穂から実を外す作業)を一台で同時に行う機械です。バインダは刈り取って束ねるだけ、田植機は苗を植える機械、トラクタは耕うんなどにけん引車として使います。作業の内容と機械の対応は3級で問われやすいポイントです。

覚え方:コンバイン=刈り取り+脱穀を同時に。バインダは刈るだけ、田植機は植える機械、と工程で区別。

問15 ジャガイモ ジャガイモの植え付け前に、種いもを日光に当てて丈夫な芽を出させる作業の名称として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 浴光催芽(浴光育芽)
  • 中干し
  • 摘心
  • 接ぎ木

解説:浴光催芽は、植え付け前の種いもを日光に当てて、短く緑色の丈夫な芽を出させる作業です。これにより植え付け後の発芽・初期生育がそろい、生育が早まります。ジャガイモはナス科で、芽や緑化した部分にソラニンを含む点も合わせて覚えておきましょう。

覚え方:浴光催芽=植え付け前の種いもに「日光浴」させて丈夫な芽を出す。ソラニン増加とは逆に、あえて日に当てる工程。

問16 種もみの選別 イネの種もみを塩水につけ、充実して沈んだ実の詰まった種もみだけを選び出す作業の名称として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 塩水選
  • 予措
  • 浸種
  • 催芽

解説:塩水選は、比重を調整した塩水に種もみを入れ、沈んだ充実したもみだけを選び出す作業です。浮いた軽いもみは、実入りが悪いため取り除きます。選び出した後は水に浸す浸種、温めて発芽をそろえる催芽へと進み、これら一連の下ごしらえをまとめて予措と呼びます。

覚え方:塩水選=塩水に沈んだ「重くて充実した」種もみだけを選ぶ。その後、浸種→催芽と続く(まとめて予措)。

問17 水田雑草 水田で雑草の発生を軽減する管理として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 田植え後、苗の活着後も深水管理を続けて雑草の発芽をおさえる
  • 代かきの回数を減らして雑草を発芽させたままにする
  • 冬の間は田を耕さずそのままにしておく
  • イネを連続して作付けし、他の作物を挟まないようにする

解説:水を深く保つ深水管理は、光をさえぎって雑草の種子の発芽・生育をおさえる効果があります。代かきを丁寧に行うことや、冬期に耕うんして雑草の種子を土中で処理することも発生軽減に役立ちます。水管理は雑草対策としても重要な意味を持つことを押さえておきましょう。

覚え方:深水管理=水で光を遮って雑草の発芽を抑える「フタ」作戦。代かき・冬期耕うんも同じ狙いの対策。

問18 スイートコーン スイートコーンの主茎の先端につく部分の名称として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 雄穂
  • 雌穂
  • 分げつ(側枝)
  • 気根

解説:スイートコーンは主茎の先端に花粉を出す雄穂(おばな)がつき、茎の中ほどの葉のつけ根に実になる雌穂(めばな)がつきます。風で運ばれた雄穂の花粉が雌穂の絹糸(けんし、ひげの部分)に受粉することで実が育ちます。雄穂と雌穂の位置と役割の違いは頻出のポイントです。

覚え方:雄穂=主茎の「先端」(花粉を出す)。雌穂=茎の「中ほど」(実になる)。位置で役割が決まる。

問19 ジャガイモ ジャガイモ栽培で、育っているいもに土を寄せる「土寄せ」を行う理由として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ いもが地表に出て日光に当たり、緑化・ソラニン増加するのを防ぐため
  • いもの表面を乾燥させて貯蔵しやすくするため
  • 雑草の発生を増やして株を保護するため
  • 根を切って生育を抑制するため

解説:ジャガイモの土寄せは、肥大しているいもが地表に顔を出して日光に当たり、緑色に変色してソラニンなどの有害物質が増えるのを防ぐために行います。あわせて株元を安定させ、新しいいもがつくスペースを確保する意味もあります。栽培管理と食の安全がつながる例として覚えておきましょう。

覚え方:土寄せ=いもに土をかぶせて日光を遮り、緑化・ソラニン化を防ぐ「日焼け止め」。

問20 トマトの着花習性 トマトの花のつき方(着花習性)の説明として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 複数の花が集まった花房(かぼう)という単位で花をつける
  • 1か所に単独の花が1つだけ着生する
  • 花はまったくつかず、実だけが直接茎になる
  • 花房は根の付近にだけつく

解説:トマトは、数個の花が房状にまとまった花房という単位で花をつけ、一定の葉数ごとに次の花房をつけていく規則的な性質があります。この規則性を知っておくと、栽培中に生育の遅れや異常に気づきやすくなります。摘花・摘果の管理も花房単位で考えます。

覚え方:トマトの花は「花房」という房単位でまとまってつく。一輪ずつバラバラにはつかない。

問21 宿根草 地上部が枯れても地下の根や茎が生き残り、毎年くり返し花を咲かせる草花の分類として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 宿根草
  • 一年草
  • 二年草
  • 球根類

解説:宿根草(しゅっこんそう)は、冬などに地上部が枯れても、地下の根や茎(宿根)が生きたまま残り、翌年また芽を出して花を咲かせる草花です。キクやシャクヤクなどが代表例です。一年草は1年で枯れる草花、二年草は発芽から開花・枯死までに2年かかる草花で、生活型(ライフサイクル)による分類の違いを整理しておきましょう。

覚え方:宿根草=地上部は枯れても「根っこは生きてる」草花。一年草(1年で枯死)、二年草(2年で開花)と寿命で区別。

問22 育苗 小さな区画が並んだトレイに1株ずつ苗を育てる「セル成型苗」の特徴として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 苗と培土の規格をそろえられるため、均質な苗を計画的に大量供給できる
  • 1株あたりの培土の量が多いため、根が大きく張りすぎてしまう
  • 根を大きく傷めてから植え付けるため、活着が早まる
  • 苗を育てるのに広い畑がそのまま必要になる

解説:セル成型苗は、小さな区画(セル)が並んだトレイで1株ずつ育てる苗で、使う培土や資材を規格化できるため、性質のそろった苗を計画的に大量生産できます。根が細い区画にまとまっているためそのまま抜いて植え付けやすく、根を傷めにくい点も利点です。多くの野菜・花きの苗生産で使われています。

覚え方:セル成型苗=仕切られた小部屋(セル)で1株ずつ育てるから規格がそろう。抜きやすく根も傷めにくい。

問23 果樹の性質 秋から冬にかけて葉を落とし、春にまた新しい葉を出す性質をもつ果樹の分類として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 落葉果樹
  • 常緑果樹
  • つる性果樹
  • 熱帯果樹

解説:落葉果樹は、リンゴ・ナシ・モモ・カキなどのように、秋から冬に葉を落として休眠し、春にまた葉を茂らせる果樹です。ミカン類など一年中葉をつけている果樹は常緑果樹、ブドウやキウイフルーツのようにつるを伸ばして育つものはつる性果樹と分類され、それぞれ栽培管理の方法も異なります。

覚え方:落葉果樹=リンゴ・ナシ・モモ・カキなど「冬に葉を落とす」グループ。ミカンは常緑、ブドウはつる性で別グループ。

問24 農業機械 収穫したもみを乾燥させる農業機械の名称として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 穀物乾燥機
  • 田植機
  • もみすり機
  • コンバイン

解説:穀物乾燥機は、収穫したばかりの水分の多いもみを、温風などで適切な水分量まで乾燥させる機械です。乾燥後は、もみがらを取り除くもみすり機にかけて玄米にします。田植機は苗を植える機械、コンバインは刈り取りと脱穀を同時に行う機械で、収穫から出荷までの各工程で異なる機械が使われます。

覚え方:穀物乾燥機=収穫した「もみ」を乾かす機械。もみすり機は殻を取る機械、と収穫後の工程順で区別。

問25 花き 花芽をつくるかどうかが日長(夜の長さ)の影響をほとんど受けない「中性植物」として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ ベゴニア(センパーフローレンス)
  • キク
  • アサガオ
  • ホウレンソウ

解説:中性植物は、日長の長さにあまり左右されず、一定の大きさや条件がそろえば花を咲かせる植物で、ベゴニア(センパーフローレンス)やトマトなどが当てはまります。キクやアサガオは日が短くなると花芽をつける短日植物、ホウレンソウは日が長くなると花芽をつける長日植物で、日長への反応によって3タイプに分類されます。

覚え方:ベゴニア(センパーフローレンス)=日長に関係なく咲く中性植物。キク・アサガオは短日、ホウレンソウは長日で3タイプ対比。

問26 花の構造 図は花の断面を表した模式図である。受粉のあと、成長して果実になる部分として、最も適切なものを選びなさい。
花の断面図。中心の子房(ア)、おしべの先端(イ)、花弁(ウ)、がく(エ)がラベルされている。
  • ✅ ア

解説:図のアは、めしべの根もとにある子房です。受粉して受精が成立すると、子房がふくらんで果実になり、その中の胚珠が種子になります。イはおしべの先端(やく、花粉をつくる部分)、ウは花弁(花びら)、エはがく(つぼみを包んでいた部分)で、いずれも花粉を運んだり花を保護したりする役割はありますが、それ自体が果実になるわけではありません。

覚え方:受粉後に実になるのは「子房」だけ。花弁・がく・おしべは咲き終われば役目を終える脇役。

問27 種子の構造 図は2種類の種子の断面を表している。図Bのように、発芽に必要な栄養分を子葉の中にたくわえている種子を何というか、最も適切なものを選びなさい。
2つの種子の断面図。Aは胚乳に栄養をたくわえるタイプ、Bは子葉に栄養をたくわえるタイプ。
  • ✅ 無胚乳種子
  • 有胚乳種子
  • 単子葉種子
  • 裸子種子

解説:無胚乳種子は、図Bのように胚乳が発達せず、代わりに子葉が厚く大きく育って、発芽に必要な栄養分をたくわえている種子です。ダイズやエンドウなどのマメ科作物が代表例です。一方、図Aのように胚乳に栄養分をたくわえる種子は有胚乳種子と呼ばれ、イネやトウモロコシなどが当てはまります。

覚え方:無胚乳種子=子葉(双葉)が栄養を蓄える(ダイズ・エンドウ=マメ科)。有胚乳種子は胚乳に蓄える(イネ・トウモロコシ)。

問28 雌雄異花 1つの株に雄花と雌花が別々に咲く「雌雄異花」の性質をもつ野菜として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ キュウリ
  • トマト
  • ナス
  • ダイコン

解説:キュウリはウリ科の野菜で、1つの株に雄花と雌花が別々に咲く雌雄異花です。雌花のねもとには小さな実(子房)がすでについており、受粉するとそのまま実が大きくなります。トマト・ナス・ダイコンは、1つの花の中にめしべとおしべの両方がそろっている両性花で、性質が異なります。

覚え方:キュウリ=雄花と雌花が「別々に咲く」雌雄異花。トマト・ナス・ダイコンは1つの花で完結する両性花。

問29 栄養繁殖 「栄養繁殖」(種子を使わずに体の一部から新しい株をふやす方法)にあたる作物と方法の組み合わせとして、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ ジャガイモ - 塊茎(いも)を植える
  • イネ - 種もみをまく
  • ダイズ - 種子をまく
  • コムギ - 種子をまく

解説:ジャガイモは、いも(茎が変化した塊茎)を植え付けて増やす栄養繁殖の代表例です。ほかにも、イチゴのランナー(ほふく枝)やサツマイモのつる苗なども栄養繁殖にあたります。栄養繁殖は親と同じ性質の株を確実にふやせる利点がありますが、イネ・ダイズ・コムギのように種子をまいて増やす種子繁殖とは、ふやし方の原理が異なります。

覚え方:ジャガイモ=いも(体の一部)を植える栄養繁殖。イネ・ダイズ・コムギは種をまく種子繁殖で、ふやし方が根本的に違う。

問30 果樹・花木の芽 枝の先端につく「頂芽」と、葉のつけ根につく「側芽」についての説明として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 頂芽・側芽とも、花芽になるものと葉芽になるものがある
  • 頂芽は必ずすべて花芽になる
  • 側芽は必ずすべて花芽になる
  • 頂芽と側芽は、常にまったく同じ性質をもつ

解説:芽には、葉や枝になる葉芽と、花になる花芽があり、この区別は頂芽(枝の先端の芽)か側芽(葉のつけ根の芽)かとは直接関係しません。樹種や品種によって、頂芽にも側芽にも花芽・葉芽の両方が見られます。せん定のときは、どの芽が花芽かを見分けることが、翌年の花や実つきを左右する重要なポイントになります。

覚え方:頂芽・側芽の区別は「位置」だけの話。花芽か葉芽かは別軸の話で、位置では決まらない。

問31 栽培形態 ビニールハウスなどの施設を利用せず、屋外の畑でそのまま作物を栽培する方式として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 露地栽培
  • 施設栽培
  • 養液栽培
  • 促成栽培

解説:露地栽培は、ビニールハウスなどの施設を使わず、屋外の畑で気象条件の影響を受けながら作物を育てる、もっとも基本的な栽培方式です。施設栽培はハウスなどの施設内で行う栽培、養液栽培は土を使わず液体肥料で育てる方式で、それぞれ天候の影響を受けにくくする工夫です。栽培コストや出荷時期の調整のしやすさなどが、方式ごとに異なります。

覚え方:露地栽培=施設を使わず「外でそのまま」育てる基本形。施設栽培・養液栽培は天候対策の工夫がある方式。

問32 品種改良 性質の異なる2つの品種のめしべとおしべをかけ合わせて、新しい性質をもつ品種を生み出す育種方法として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 交配育種
  • 栄養繁殖
  • 組織培養
  • 接ぎ木

解説:交配育種は、異なる性質をもつ品種どうしをかけ合わせ(交配)、生まれた子の中から目的の性質を持つ個体を選び出して新しい品種をつくる育種方法です。多くの野菜・イネの品種改良の基本となる方法です。栄養繁殖や接ぎ木は既存の株をふやしたり組み合わせたりする技術で、新しい品種そのものを生み出す育種方法とは目的が異なります。

覚え方:交配育種=2品種をかけ合わせて「新しい品種を生み出す」。栄養繁殖・接ぎ木は既存の株を増やす・組む技術で目的が別。

問33 果樹の受粉 ニホンナシなど、同じ品種の花粉では実がつきにくく、別の品種の花粉が必要な果樹の性質に関する説明として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 自家不和合性があるため、受粉樹として別品種を混植する必要がある
  • 単為結果性が強いため、受粉じたいが不要である
  • 雌雄異株であるため、雄株だけを植えればよい
  • 無胚乳種子であるため、受粉の有無は実つきに関係しない

解説:ニホンナシなどの一部の果樹は、同じ品種どうしの花粉では受精しにくい「自家不和合性」という性質を持ちます。そのため、果樹園では実をならせたい品種のほかに、花粉を提供するための別品種(受粉樹)を一定の割合で混植し、ミツバチなどの訪花昆虫に花粉を運んでもらうのが一般的です。

覚え方:ニホンナシ=同じ品種同士だと実らない「自家不和合性」。だから受粉樹(別品種)を混植して昆虫に運んでもらう。

問34 野菜の作型 ハウスなどで加温し、露地栽培より早い時期に収穫・出荷する栽培方式として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 促成栽培
  • 抑制栽培
  • 露地栽培
  • 有機栽培

解説:促成栽培は、ハウスの加温や保温資材などを利用して生育を早め、露地栽培より早い時期に収穫・出荷する栽培方式です。反対に、露地栽培より遅い時期に収穫時期をずらす方式は抑制栽培と呼ばれます。これらの作型を組み合わせることで、同じ野菜を一年を通して市場に供給できるようにしています。

覚え方:促成栽培=加温して「早める」。抑制栽培=逆に「遅らせる」。露地栽培は自然任せの基準形。

問35 生理障害 トマトの果実の下部(花のつけ根の反対側)が黒く変色して腐ったようになる生理障害の主な原因として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ カルシウム不足
  • 窒素の与えすぎ
  • 水のやりすぎ
  • 日照のあたりすぎ

解説:この症状は「尻腐れ果」と呼ばれ、果実の中でカルシウムが不足することで細胞が壊れ、黒く変色して腐ったようになる生理障害です。土壌中にカルシウムがあっても、乾燥などで水分の吸収・移動がうまくいかないと果実まで届かず発生することがあります。病原菌による病気ではなく、栄養や水分管理に原因がある点がポイントです。

覚え方:尻腐れ果=カルシウム不足が原因の生理障害(病気ではない)。水切れで運ばれにくくなるのが引き金。

問36 育苗 水稲の育苗方法のうち、育苗箱に土と種もみを入れて育てる、機械での田植えに対応した方式として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 箱育苗
  • 水耕栽培
  • セル成型苗
  • 露地育苗

解説:箱育苗は、専用の育苗箱に床土と種もみを入れて苗を育てる方法で、乗用田植機での機械植えに対応した規格の苗を計画的に大量生産できます。現在のイネ作の主流となっている育苗方式です。セル成型苗は野菜や花きの育苗で使われる小分けトレイでの育苗方法で、対象や用途が異なります。

覚え方:箱育苗=専用の「箱」で苗を作り機械植え対応。セル成型苗は野菜・花き向けの別方式と対象で区別。

問37 切り花の管理 切り花の花もちを悪くする、植物ホルモンの一種である気体の名称として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ エチレン
  • オーキシン
  • ジベレリン
  • サイトカイニン

解説:エチレンは、果実の成熟や花のしおれを促進するはたらきをもつ植物ホルモンで、気体として放出されます。花や果実自身が出すエチレンや、傷んだ果実から出るエチレンによって、切り花の花もちが悪くなることがあるため、輸送・保管時には成熟した果実と切り花を分けて扱うなどの工夫がされます。オーキシンやジベレリンは主に成長を促進する植物ホルモンです。

覚え方:エチレン=果実の成熟・花のしおれを進める気体ホルモン。オーキシン・ジベレリンは逆に「成長を促す」側。

問38 有機栽培 化学合成農薬や化学肥料の使用をできるだけおさえ、天敵や輪作などを活用して栽培する方式の説明として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 有機栽培では、土づくりや病害虫対策に多くの手間と工夫が必要になることが多い
  • 有機栽培は、農薬をまったく使わないため必ず慣行栽培より収量が多い
  • 有機栽培は、化学肥料を使わない代わりに農薬は自由に使ってよい
  • 有機栽培と減農薬栽培は、まったく同じ基準を指す言葉である

解説:有機栽培は、化学合成農薬・化学肥料に頼らず、たい肥による土づくりや天敵の利用、輪作などを組み合わせて栽培する方式です。化学的な資材で手早く対処できない分、日々の観察や工夫、手間が多くかかる傾向があります。減農薬栽培は農薬の使用回数を減らす取り組みで、有機栽培とは基準や考え方が異なります。

覚え方:有機栽培=化学資材に頼らない分「手間がかかる」。農薬ゼロで収量が必ず多いわけではない点に注意。

問39 土壌病害対策 トマトやナスなどのナス科野菜で、連作による土壌病害を防ぐために行われる対策として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 病気に強い台木に接ぎ木した苗を利用する
  • 同じ場所で同じ科の野菜を毎年続けて作る
  • 土壌消毒を一切行わず自然にまかせる
  • 堆肥などの有機物を土に入れないようにする

解説:ナス科野菜の連作障害対策としては、病気に強い性質をもつ別品種・別種を台木にした接ぎ木苗を利用する方法が広く行われています。あわせて、輪作で異なる科の作物を間に挟んだり、土壌消毒や堆肥による土づくりを行ったりすることも効果的です。同じ科を続けて作ることは、連作障害を悪化させる原因になります。

覚え方:ナス科の連作障害対策=強い台木への「接ぎ木」。同じ科を続けて作るのはむしろ悪化させる原因。

問40 果樹の整枝 果樹の枝の骨格を、日光がよく当たり作業もしやすい形に仕立てていく作業を何というか、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 整枝
  • 摘果
  • 受粉
  • 土寄せ

解説:整枝は、果樹の主枝・亜主枝などの骨格となる枝を、日光がまんべんなく当たり、収穫や防除などの作業がしやすい形(樹形)に仕立てていく作業です。せん定が枝を切って調整する個々の作業を指すのに対し、整枝はより長期的な視点で樹形全体をデザインしていく考え方といえます。摘果は果実の数を減らす作業で、目的が異なります。

覚え方:整枝=樹の「骨格」全体を長期的にデザイン。せん定は個々の枝を切る作業で、範囲の大きさが違う。

問41 イネの倒伏対策 イネが穂の重みで倒れる「倒伏」を防ぐための管理として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 窒素肥料を与えすぎず、適切な時期に中干しを行って茎を丈夫にする
  • できるだけ多くの窒素肥料を最後まで与え続ける
  • 水を深く張ったまま、収穫まで一度も落水しない
  • 背の高い品種ほど倒伏しにくいので、丈を伸ばす管理だけを行う

解説:イネの倒伏は、窒素肥料の与えすぎで茎葉が軟弱に育ったり、根がしっかり張らなかったりすることで起こりやすくなります。中干しによって土に酸素を送り根を丈夫にすること、窒素肥料の量とタイミングを適切に管理することが、倒伏を防ぐ基本です。倒伏すると刈り取り作業が難しくなり、品質や収量の低下にもつながります。

覚え方:倒伏対策=窒素を控えめ+中干しで「根と茎を鍛える」。窒素を与え続けるのは逆効果。

問42 ダイコンの栽培 ダイコンの種をまいたあと、生育のよい株を残して他を抜き取る「間引き」を行う理由として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 株間を適切にあけて、根が太くまっすぐ育つスペースを確保するため
  • 間引きをすると病気にかかりやすくなるため、本来は避けたい作業だから
  • 間引きを行うと発芽率が上がるため
  • 間引きをしないと種子が発芽しなくなるため

解説:ダイコンは1か所に数粒ずつ種をまき、発芽後に生育の良い株を残して間引くことで、根がまっすぐ太く育つための十分なスペースを確保します。株が込み合ったままだと、根が曲がったり又根(根が枝分かれする状態)になったりしやすくなります。間引きは複数回に分けて行い、最終的に1か所1株に整えるのが一般的です。

覚え方:間引き=株間を空けて根がまっすぐ育つ「個室」を作る作業。しないと根が曲がる・又根になる。

問43 結球野菜 キャベツやハクサイのように、葉が幾重にも重なり合って球状になる性質を表す言葉として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 結球
  • 分げつ
  • 着果
  • 抽苔(とう立ち)

解説:結球は、キャベツやハクサイなどで見られる、葉が内側に重なり合いながら球状にまとまっていく生育の性質です。外側の葉に包まれるようにして内側の葉が育つことで、しっかりとした球になります。低温にあたるなど条件によっては、結球せずに花芽ができてしまう「抽苔(とう立ち)」が起こることもあり、栽培管理上の注意点とされています。

覚え方:結球=キャベツ・ハクサイの葉が重なって「ボール」になる性質。低温で失敗すると抽苔(とう立ち)になる。

問44 トマトの整枝 トマトの栽培で、主枝を1本だけ伸ばし、わき芽をすべて摘み取って育てる仕立て方として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 1本仕立て(単幹整枝)
  • 放任栽培
  • 混植
  • 輪作

解説:1本仕立て(単幹整枝)は、トマトの主枝だけを伸ばし、わき芽(側枝)をこまめに摘み取って育てる仕立て方です。養分を主枝の果実に集中させることができ、支柱やひもでの管理もしやすくなります。放任すればわき芽が茂って枝分かれが進みますが、その分、風通しが悪くなり病気も出やすくなるため、多くの栽培でこまめな整枝が行われます。

覚え方:1本仕立て=主枝1本だけ残しわき芽は全部摘む「一点集中」方式。放任は枝が茂って病気が出やすい。

問45 スイカの整枝 スイカの栽培で、主枝の先端を摘み取り、そこから伸びる子づるを利用して育てる整枝方法として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 親づるを摘芯し、子づるを伸ばして着果させる
  • つるを一切整理せず放任する
  • 花をすべて摘み取り実をつけさせない
  • 葉をすべて取り除いて育てる

解説:スイカは、親づる(主枝)の先端を摘み取る摘芯を行うことで、そこから伸びる子づるの生育をうながし、この子づるに実をならせるのが一般的な整枝方法です。子づるの中でも生育のよいものを2〜3本程度残し、それ以外は整理することで、実に養分を集中させ、大きく品質のよい果実に育てます。

覚え方:スイカ=親づるの先端を摘んで(摘芯)、子づるに実をならせる。子づる2〜3本に絞って養分集中。

問46 トウモロコシの受粉 スイートコーンの雌穂から伸びる「絹糸(けんし)」と呼ばれるひげ状の部分のはたらきとして、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 雄穂から飛んできた花粉を受け止め、実の1粒ずつにつながっている
  • 光合成を行い養分をつくる
  • 水分を吸収する根の役割をする
  • 害虫を寄せつけない香りを出す

解説:スイートコーンの雌穂から伸びる絹糸(けんし)は、実になる1粒ずつの胚珠につながっためしべの一部で、風で運ばれた雄穂の花粉を受け止める役割をします。絹糸の1本1本が実の1粒に対応しているため、受粉がうまくいかないと、実の一部が入らない「歯抜け」のような状態になることがあります。

覚え方:絹糸(けんし)=実1粒ずつにつながる「めしべの糸」。花粉を受け止められないと歯抜けの実になる。

問47 イチゴの花芽分化 イチゴが花芽をつくる(花芽分化する)きっかけとして、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 秋の気温の低下と日長が短くなること
  • 夏の高温と日長が長くなること
  • 真冬の積雪
  • 真夏の直射日光の強さのみ

解説:イチゴは、秋になって気温が下がり、日長が短くなることが刺激となって花芽分化(花芽をつくる準備)が進む性質があります。この性質を利用し、人工的に低温や短日の環境をつくって花芽分化を早め、通常より早い時期に出荷できるようにする促成栽培が広く行われています。栄養繁殖(ランナー)でふやされる点とあわせて、イチゴ栽培の基本知識です。

覚え方:イチゴの花芽分化は「秋の低温+短日」がスイッチ。人工的に再現すれば促成栽培で早出しできる。

問48 施設栽培の環境制御 ハウス内に二酸化炭素を人工的に供給し、光合成を活発にして収量を高める技術として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ CO2施用(二酸化炭素の施用)
  • 土壌消毒
  • 接ぎ木
  • 摘芯

解説:CO2施用は、ハウスなど密閉性の高い施設内で、二酸化炭素を人工的に補うことで光合成を活発にし、収量や品質の向上を図る技術です。光や温度が十分でも二酸化炭素が不足していると光合成の速さが頭打ちになるため(限定要因)、この不足を補うことで生育を促進できます。燃焼式やボンベ式の発生装置が利用されています。

覚え方:CO2施用=ハウスで二酸化炭素を「補給」して光合成の頭打ちを解消。光・温度が十分でもCO2不足なら伸びない。

問49 かん水方法 細いチューブに小さな穴をあけ、作物の根元に必要な量の水を少しずつ供給するかん水方法として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 点滴かんがい
  • 畝間かんがい
  • スプリンクラーによる散水
  • 自然の降雨のみ

解説:点滴かんがいは、細いチューブに一定間隔であけた穴(またはドリッパー)から、作物の根元に水をゆっくりと少しずつ供給する方法です。必要な場所に必要な量の水を届けられるため、水の節約になり、葉をぬらさないため病気の発生もおさえやすい利点があります。施設栽培などで広く使われている、効率的なかん水方法です。

覚え方:点滴かんがい=チューブの穴から「点滴」のように根元へ少量ずつ。節水+葉が濡れないので病気も防げる。

問50 土壌消毒 夏の強い日差しを利用し、ハウスの土をビニールでおおって高温にすることで、土の中の病原菌や害虫を減らす方法として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 太陽熱消毒
  • 冷水消毒
  • 遮光処理
  • 水耕栽培への転換

解説:太陽熱消毒は、夏の高温期に畑やハウスの土を湿らせてからビニールフィルムでおおい、太陽の熱で土の温度を高めることで、土壌病原菌や害虫、雑草の種子を減らす方法です。農薬を使わない土壌消毒法として、環境への負荷が少なく、連作障害の対策としても利用されています。時間と気温条件が必要なため、主に夏場に行われます。

覚え方:太陽熱消毒=夏の高温+ビニール密閉で土を「蒸し焼き」にして病原菌を減らす農薬いらずの方法。

問51 コンパニオンプランツ 性質の異なる植物を近くに植えることで、害虫を遠ざけたり生育を助け合ったりする効果を狙う栽培方法として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ コンパニオンプランツ(共栄作物)の利用
  • 単一栽培(モノカルチャー)
  • 水耕栽培
  • 抑制栽培

解説:コンパニオンプランツ(共栄作物)は、香りの強いハーブ類などを近くに植えることで害虫を遠ざけたり、根の張り方が異なる植物を組み合わせて土の中の養分を無駄なく使ったりする効果を狙った栽培方法です。マリーゴールドとトマトの組み合わせなどが代表例として知られています。農薬に頼らない耕種的防除の工夫の一つといえます。

覚え方:コンパニオンプランツ=相性の良い植物を「同居」させて害虫よけ・助け合い。マリーゴールド×トマトが定番例。

問52 種子の休眠打破 休眠性の強い種子を人為的に発芽しやすくするために行う処理の例として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 一定期間、低温や湿った状態にさらす処理
  • 種子を高温で完全に乾燥させ続ける処理
  • 種子に日光を一切当てない処理
  • 種子を密閉して真空状態に保つ処理

解説:休眠性の強い種子は、一定期間、低温・湿った状態にさらす(低温湿層処理)ことで休眠が解け、発芽しやすくなることがあります。自然界では、冬の寒さを経験することで休眠が解け、春に発芽の準備が整うしくみに対応した処理です。栽培現場では、発芽をそろえるためにこうした休眠打破の処理が行われることがあります。

覚え方:休眠打破=低温+湿った状態にさらす「冬を疑似体験」させる処理。乾燥・遮光・真空は逆効果。

問53 人工授粉 訪花昆虫が少ない環境などで、人の手で花粉を雌しべに受粉させる作業を何というか、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 人工授粉
  • 摘果
  • 接ぎ木
  • 土寄せ

解説:人工授粉は、訪花昆虫が少ない時期や環境で、筆や綿棒などを使って人の手でおしべの花粉をめしべにつけ、受粉を助ける作業です。ハウス栽培の初期など、ミツバチやマルハナバチが十分に活動できない条件で行われることがあります。天候不順などで昆虫の活動が鈍いときの実つき対策としても重要な作業です。

覚え方:人工授粉=虫の代わりに人の手で花粉を運ぶ「代打」作業。ハウス初期や天候不順の対策。

問54 収穫適期 野菜や果物の収穫のタイミング(収穫適期)を見きわめる際に確認する点として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 作物の種類ごとに定められた、大きさ・色づき・かたさなどの目安
  • 収穫日はすべての作物で完全に同じ日数と決まっている
  • 収穫適期は天候や品種に関係なく一定である
  • 見た目に関係なく、種をまいてからの日数だけで判断する

解説:収穫適期は、作物の種類ごとに、大きさ・色づき・かたさ・香りなど複数の目安を組み合わせて判断します。早すぎれば未熟で品質が劣り、遅すぎれば熟しすぎて品質が落ちたり、実割れなどの障害が出たりします。天候や生育状況によって多少前後することもあるため、日数の目安だけでなく実際の状態をよく観察することが大切です。

覚え方:収穫適期は「大きさ・色・かたさ」など複数の目安の合わせ技。日数だけで機械的には判断しない。

問55 苗の順化 温室や室内で育てた苗を畑に植え付ける前に、屋外の環境に少しずつ慣らしていく作業を何というか、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 順化(鍛錬)
  • 摘心
  • 誘引
  • 剪定

解説:順化(鍛錬)は、温度や湿度が管理された温室などで育てた苗を、畑に植え付ける前に、屋外の風や気温の変化に少しずつ慣らしていく作業です。急に環境を変えると苗が弱ったり枯れたりすることがあるため、日中だけ屋外に出す期間を設けるなどして、徐々に慣らしていきます。植え付け後の活着をよくするための大切な準備段階です。

覚え方:順化(鍛錬)=温室育ちの苗を屋外に「少しずつ慣らす」準備運動。いきなり外に出すと弱ってしまう。

問56 果樹の摘葉 果実の近くの葉を一部取り除き、日当たりをよくして着色を促す果樹の管理作業として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 摘葉(葉摘み)
  • 摘花
  • 接ぎ木
  • 受粉樹の混植

解説:摘葉(葉摘み)は、果実の近くをおおう葉を一部取り除き、果実に日光を当てやすくして着色をよくする作業で、リンゴなど着色を重視する果樹でよく行われます。ただし葉を取りすぎると光合成量が減り、糖度や生育に悪影響が出るため、必要な範囲にとどめることが重要です。見た目の品質を高めるための、栽培管理の工夫の一つです。

覚え方:摘葉=実の近くの葉を減らして日光を当て「着色」を促す。取りすぎると光合成不足で逆に品質が落ちる。

問57 農産物の規格 出荷する農産物を、大きさや形、傷の有無などにもとづいて分ける作業を何というか、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 選別・等級づけ
  • 摘果
  • 接ぎ木
  • 土壌消毒

解説:選別・等級づけは、収穫した農産物を大きさ・形・色つや・傷の有無などにもとづいて分け、出荷規格ごとに仕分ける作業です。市場や消費者が求める品質・規格をそろえることで、公正な取引や適切な価格設定につながります。近年は、画像認識などの技術を使った選別機の導入も進み、作業の省力化が図られています。

覚え方:選別・等級づけ=大きさ・形・傷で仕分けして出荷規格をそろえる「品質検査」の工程。

問58 霜よけ対策 露地栽培で、晩霜(季節外れの遅い霜)による若い芽や花の被害を防ぐための対策として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 不織布などの被覆資材で株全体をおおう
  • 水やりを完全に止める
  • 肥料を通常の何倍も与える
  • 株のまわりの土をすべて取り除く

解説:晩霜による被害を防ぐには、不織布や寒冷紗などの被覆資材で株全体をおおい、放射冷却による急激な温度低下から若い芽や花を守る方法が広く行われています。ほかにも、送風機で空気をかき混ぜる方法や、散水して氷結時に出る熱を利用する方法(散水氷結法)などもあります。霜の被害が出やすい時期の天気予報に注意することも大切です。

覚え方:晩霜対策=不織布などで「毛布をかける」イメージ。水を止める・肥料を増やすは逆効果。

問59 かん水の判断 作物へのかん水(水やり)のタイミングを判断する目安として、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 土の表面の乾き具合や、葉のしおれ具合を観察して判断する
  • 天候にかかわらず、毎日同じ時刻に同じ量を与える
  • 一度水を与えたら、収穫までかん水は不要である
  • 葉が茂っているときは水を与えてはいけない

解説:かん水のタイミングは、土の表面の乾き具合や、葉が日中にしおれていないかなどを観察して判断するのが基本です。かん水しすぎると根が呼吸できず根腐れの原因になり、少なすぎると水切れで生育が悪くなります。気温や天候、作物の生育ステージによって必要な水の量も変わるため、機械的に一定にするのではなく、実際の状態を見て加減することが大切です。

覚え方:かん水のタイミングは「土の表面」と「葉のしおれ」を見て判断。毎日同じ量の機械的な水やりはNG。

問60 混作・間作 同じ畑の中で、性質の異なる2種類以上の作物を同時に育てる栽培方法を何というか、最も適切なものを選びなさい。
  • ✅ 混作(間作)
  • 輪作
  • 二毛作
  • 単作

解説:混作(間作)は、同じ畑・同じ時期に、性質の異なる2種類以上の作物を一緒に栽培する方法です。生育の早さや草丈が異なる作物を組み合わせることで、限られた面積を有効に使ったり、病害虫の発生を分散させたりする効果が期待できます。同じ畑で年ごとに違う作物を順に作る輪作や、1年に異なる作物を時期をずらして作る二毛作とは、同時に複数を育てる点が異なります。

覚え方:混作(間作)=同じ畑・同じ時期に「複数種を同居」させる。輪作(年ごとに変える)・二毛作(時期をずらす)とは同時か否かで違う。

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