環境系の選択科目では、環境共通に加えて農業土木の分野から測量に関する問題が出題されます。地形図の読み方や縮尺の計算は、一度考え方を覚えてしまえば確実に得点できる分野です。この記事で基礎を整理しましょう。
等高線の読み方
等高線とは、地形図上で標高が等しい地点を結んだ線のことです。実際に現地に行かなくても、この線の並び方を見るだけで地形の起伏をおおよそ把握することができます。
読み取りのポイントはシンプルで、等高線の間隔がせまいほど傾斜が急、間隔が広いほど傾斜がゆるやかという関係になっています。図の左側のように等高線が密集している場所は、短い水平距離で標高が大きく変化している、つまり急な斜面であることを示しています。反対に、図の右側のように等高線がまばらな場所は、なだらかな地形であることを示しています。
縮尺の計算
地形図には「2万5千分の1」のような縮尺が記載されています。これは、地図上の長さが、実際の距離の何分の1に縮められているかを表す数字です。
たとえば縮尺2万5千分の1の地形図であれば、地図上の1cmは実際の25,000cm(250m)にあたります。図の例のように、地図上で2地点の間の長さが4cmだった場合、実際の距離は次のように計算できます。
250m × 4 = 1,000m
このように、「地図上の長さ × 縮尺の分母」で実際の距離を求めることができます。逆に、実際の距離から地図上の長さを求める問題が出ることもあるので、どちらの方向にも計算できるようにしておきましょう。
標高の基準点
日本の標高は、東京湾の平均海面を高さ0mの基準として測られています。この基準にもとづいて、東京・永田町にある「日本水準原点」の高さが定められ、そこから全国の水準点へと標高の基準がつながっています。地図に記載されている標高の値は、すべてこの基準にもとづくものです。
測量に使われる機器
水準測量(高低差を測る測量)では、「レベル」と呼ばれる機器が使われます。中でもオートレベルは、内部の自動補正装置(コンペンセーター)によって、器械本体が完全に水平でなくても視準線を自動的に水平に保つことができ、効率よく正確な測量が行えます。
また、平板を使って現地で直接図を描いていく「平板測量」では、平板上に描いた図の向きと、実際の地上の方向を一致させる作業を定位(方向合わせ)と呼びます。あわせて、平板を水平に保つ「整準」、器械の中心と測点の位置をそろえる「致心」も、平板測量の精度を保つために必要な基本作業です。
なぜ検定に出るのか
日本農業技術検定3級の環境系(農業土木)では、地形図や測量機器に関する基礎知識が繰り返し問われます。特に縮尺の計算問題は、公式さえ理解していれば確実に得点できる分野なので、「地図上の長さ×縮尺の分母=実際の距離」という関係を確実に押さえておきましょう。
まとめ
等高線は間隔がせまいほど急な傾斜を示し、縮尺は地図上の長さから実際の距離を計算するための手がかりになります。標高は東京湾の平均海面を基準としており、測量にはオートレベルなどの専用機器が使われます。図とセットで覚えておくと、初めて見る地形図の問題にも対応しやすくなります。
演習で理解を確かめたい方は、環境系の一問一答もあわせてご活用ください。