作物の一問一答(2級)
イネ・ムギ・ダイズなど土地利用型作物の栽培管理、病害虫、種苗、農薬の使用計算などを問う選択科目です。
本試験40問(選択科目の1つ)
現在 40問 を収録しています。何問解くか選んで始めましょう。
何問解きますか?
収録トピックを見る(40種類)
- 水稲の育苗方式
- 水稲の水管理
- イネの出穂用語
- 水田雑草
- ケイ酸肥料
- 飼料用イネ
- 麦類の識別
- トウモロコシの病気
- アワノメイガ
- ダイズの害虫
- ダイズの病気
- 農薬の希釈計算
- 種子消毒
- 水稲の施肥設計
- 連作障害と輪作
- 農薬の安全使用基準
- ジャガイモの害虫
- カバークロップ
- 移植栽培と直播栽培
- 土壌診断とpH管理
- 育苗箱施薬
- 収穫適期の判断
- 乾燥調製
- ダイズの栽培管理
- 麦類の播種と越冬性
- スマート農業機器
- 総合的病害虫管理
- 種子伝染性病害の防除
- 水稲の品種特性
- 土壌改良
- イネの障害型冷害
- いもち病
- 斑点米カメムシ
- イネの倒伏
- 麦の穂発芽
- ダイズの根粒菌
- 麦類の赤かび病
- 米の食味とタンパク質
- ジャガイモのそうか病
- 高温登熟障害
作物で学ぶこと
イネ・ムギ・ダイズ・トウモロコシなど土地利用型作物の栽培管理が中心です。育苗方式や水管理、施肥設計といった作型の基本に加え、病害虫の見分け方や農薬の希釈計算など、3級より一段実務寄りの内容が問われます。
試験での重要度
選択科目40問は配点全体の8割を占めるため、選んだ科目の完成度がそのまま合否に直結します。作物は栽培面積・従事者ともに多い分野で、教材・過去問の情報量も比較的豊富なため対策を進めやすい選択肢です。
初心者がつまずきやすいポイント
- 「穂ばらみ期」「出穂期」「穂ぞろ期」のような生育ステージ用語を混同しやすい。
- 農薬の希釈計算は単位(L・ml)をそろえずに計算してミスをしやすい。
- 病害虫の名前と症状・作物の組み合わせを覚え間違えやすい(トウモロコシの黒穂病とすじ萎縮病など)。
学習の順番のおすすめ
- イネの生育ステージ用語(出穂期・穂ばらみ期など)を正確に区別する。
- 水管理(中干し・プール育苗など)の目的と効果を理解する。
- 希釈計算・播種量計算など数値を扱う問題のパターンに慣れる。
- 代表的な病害虫と作物の組み合わせを一覧で整理し直す。
基礎の復習におすすめの解説記事(3級)
公式資料・参考資料
出題範囲や最新の試験情報は 全国農業会議所の公式サイト、 体系的な学習には公式テキスト・過去問題集をあわせてご利用ください。
収録問題を読む(全40問)
タップすると正解と解説が読めます。まずはここでざっと目を通して、仕上げに上のクイズで実力チェックしましょう。
各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。
問1 水稲の育苗方式 水稲のプール育苗の特徴として、最も適切なものを選びなさい。
- 育苗箱を常に乾燥状態に保つことで根腐れを防ぐ方式である
- ✅ 育苗箱をプール状に水を張った場所に並べ、底面吸水させることでかん水作業を省力化できる方式である
- 育苗箱を使わず、直接ほ場に播種する方式の別名である
- 苗を移植せず、そのままプールの水中で成苗まで育てる方式である
- 育苗箱の底に大きな穴をあけ、常に水を流し続ける方式である
解説:プール育苗は、ビニール等で仕切ったプール状の場所に水を張り、育苗箱を並べて底面から吸水させる方式です。毎日のかん水作業が不要になり省力化できる一方、常に湛水状態になるため病気(苗立枯病等)が発生しやすくなる点には注意が必要です。直播や本田での湛水とは異なる、育苗段階の技術です。
覚え方:プール育苗=箱を「プールに浮かべる」イメージ。水やりの手間を省く技術。
問2 水稲の水管理 水稲の中干しの目的として、最も適切なものを選びなさい。
- 土壌を完全に乾燥させ、以後の栽培期間中は落水したままにするため
- ✅ 無効分げつの発生を抑え、地表にひびを入れて土中に酸素を供給し根の活力を保つため
- 有効分げつの発生を促進し、収穫までできるだけ多くの茎数を確保するため
- 雑草の発芽を促し、その後まとめて除草するため
- 出穂を早め、登熟期間を短縮するため
解説:中干しは、最高分げつ期頃に一時的に落水して土壌表面を乾かす作業で、これ以上の無効分げつ(穂がつかない分げつ)の発生を抑えるとともに、土壌に亀裂を入れて酸素を供給し、根の健全な発達(根腐れ防止)を促す効果があります。完全に落水したままにするわけではなく、中干し後は再び入水して管理を続けます。
覚え方:中干し=「これ以上分げつを増やさない」ためのブレーキ役。
問3 イネの出穂用語 イネの生育ステージに関する用語の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- 「出穂期」とは、1株の穂がすべて出そろった時期を指す
- ✅ 「穂ばらみ期」とは、穂が大きくなって葉鞘がふくらんでくる時期を指す
- 「穂ぞろ期」とは、最初の1本の茎から穂が出た時期を指す
- 「出穂始め」とは、1株の約90%の茎から穂が出た時期を指す
- 「穂ばらみ期」とは、収穫直前の登熟が完了した時期を指す
解説:穂ばらみ期は、幼穂が生育して葉鞘(葉の茎を包む部分)が膨らんでくる出穂直前の時期を指します。出穂期は1株の穂の多く(目安として概ね40〜50%程度)が出そろった時期、穂ぞろ期はさらに大半(8〜9割程度)が出そろった時期を指すのが一般的で、それぞれの定義を混同しないことが重要です。
覚え方:穂ばらみ=妊娠中のように葉鞘が「ふくらむ」段階。出穂はその後。
問4 水田雑草 水田に発生する一年生雑草「コナギ」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- イネ科に属し、稲によく似た形状で見分けが難しい多年生雑草である
- ✅ ミズアオイ科に属する一年生広葉雑草で、水稲の生育・収量に影響を与える代表的な水田雑草である
- 水中にのみ生育し、水田の水を落とすと自然に枯死する多年生雑草である
- 種子ではなく地下茎のみで繁殖する多年生雑草である
- 除草剤に対して耐性を持たない、防除が最も容易な雑草である
解説:コナギはミズアオイ科の一年生水田雑草で、種子で繁殖し、水稲との養分・水分の競合により生育や収量に影響を与える代表的な難防除雑草の一つです。イネ科ではなく広葉雑草に分類され、除草剤への抵抗性が問題となる地域もあります。
覚え方:コナギ=ミズアオイ科の代表的な水田一年生雑草。
問5 ケイ酸肥料 イネにおけるケイ酸肥料の効果として、最も適切なものを選びなさい。
- ケイ素は必須元素ではないため、施用しても生育に影響はない
- ✅ ケイ酸は茎葉の表皮にガラス質の膜を形成し、倒伏や病害虫への抵抗性を高める
- ケイ酸を施用すると、体内でアミノ酸やタンパク質、クロロフィルなどの直接の構成成分になる
- ケイ酸を施用すると、光合成が低下し呼吸作用が増加して体内の炭水化物が減少する
- ケイ酸肥料は根の発達を抑制し、倒伏しやすくなる
解説:ケイ酸(ケイ素)はイネの必須元素ではありませんが、有用元素として重要視されています。茎葉の表皮組織にケイ酸が沈着することでガラス質の丈夫な膜が形成され、茎が強くなって倒伏しにくくなるほか、病害虫の侵入・食害への抵抗性も高まります。アミノ酸やタンパク質の直接的な構成成分にはなりません。
覚え方:ケイ酸=イネの「鎧(よろい)」。倒伏と病害虫の両方をガードする。
問6 飼料用イネ 飼料用イネ(WCS用・SGS用等)の栽培上の特徴として、最も適切なものを選びなさい。
- 食用イネよりももみが小さく軽いため、播種量は少なめにする
- ✅ もみ千粒重の重い多収品種が多いため、食用イネより播種量を多めにする
- 家畜の嗜好性を良くするため、出穂後の追肥を必ず多めに行う
- 食用イネと異なり、生育期間を通じて一切の肥料を必要としない
- 収量に関わらず、除草剤等の農薬は一切使用できない
解説:飼料用イネは収量性を重視した多収品種が多く用いられ、もみ千粒重が重い(粒が大きく重い)品種が多いため、食用イネに比べて播種量を多めに設定するのが一般的です。出穂後の過度な追肥は品質や倒伏の面で必ずしも望ましくなく、農薬(除草剤等)は登録の範囲内で食用イネと同様に使用できます。
覚え方:飼料用イネ=「量を稼ぐ」ための多収品種。粒が重いから種もたっぷり播く。
問7 麦類の識別 麦類の穂の特徴に関する説明として、最も適切なものを選びなさい。
- オオムギは穂に芒(のぎ)がなく、コムギには芒がある点で必ず見分けられる
- ✅ 6条オオムギは穂の断面を見ると6列に実が並び、2条オオムギは2列にまとまって並ぶ
- エンバク(カラスムギの仲間)は、コムギと同じ密な穂の形状をしている
- コムギの穂は、オオムギに比べて実の付き方が非常にまばらである
- 麦類はすべて同じ形状の穂をつけるため、見た目での判別はできない
解説:オオムギは、穂軸の1節につく実(小穂)の並び方によって6条オオムギ(6列に実が並ぶ)と2条オオムギ(2列に実が並び、その分1粒1粒が大きい)に分かれます。コムギは穂が密で扁平な形状、エンバク(カラスムギの仲間)は他の麦と異なり、実が房状に垂れ下がる特徴的な穂の形をしており、これらは見た目で判別可能です。
覚え方:6条=6列、2条=2列。エンバクだけ穂がぶら下がる特殊な形。
問8 トウモロコシの病気 トウモロコシの雌穂(実)に発生し、黒く膨れた腫瘍状のかたまりを形成する病気として、最も適切なものを選びなさい。
- すじ萎縮病
- ✅ 黒穂病
- すす紋病
- ごま葉枯病
- 褐色雲形病
解説:トウモロコシの黒穂病は、糸状菌(黒穂菌)の感染により、雌穂や茎、葉などに白っぽい腫瘍(ふくらみ)が形成され、内部が黒い胞子の塊に変わる病気です。すじ萎縮病はウイルス病、すす紋病・ごま葉枯病は葉に病斑を作る病気で、症状の現れ方が異なります。
覚え方:黒穂病=実にできる「黒い腫れもの」。名前どおりのイメージで覚える。
問9 アワノメイガ トウモロコシの重要害虫であるアワノメイガの被害の特徴として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 幼虫が茎内部に食入するため、被害株を外から見ても加害虫の姿は見えにくい
- 成虫が日中に葉の上で群れて食害するため、発見は極めて容易である
- 被害は出穂前にのみ発生し、出穂後は被害が生じない
- 寒冷地にのみ分布し、温暖な地域では発生しない害虫である
- 作付地域では毎年必ず大発生し、無防除でも被害は一定である
解説:アワノメイガの幼虫は、葉を食害した後に茎内部やその後は穂・実にも食入するため、被害を受けていても外観からは加害している幼虫の姿が見えにくいのが特徴です。被害は出穂後にも生じ、分布は寒冷地に限られず全国的に見られます。発生量は年や地域によって変動するため、発生予察に基づいた防除が重要です。
覚え方:アワノメイガ=「見えない敵」。茎の中に潜って食害するから発見しにくい。
問10 ダイズの害虫 ダイズの莢(さや)の中に食入し、子実を直接食害する害虫として、最も適切なものを選びなさい。
- アオクサカメムシ
- ✅ ダイズサヤタマバエ
- ホソヘリカメムシ
- フキノメイガ
- アブラムシ類
解説:ダイズサヤタマバエは幼虫が莢の中に入り込んで子実を直接食害する重要害虫です。アオクサカメムシやホソヘリカメムシは口針を莢や子実に刺して吸汁する加害様式であり、莢内部に食入して子実を食べるという点ではダイズサヤタマバエとは加害の仕方が異なります。
覚え方:サヤ「タマ」バエ=莢の中に卵(タマゴ)を産んで、幼虫が直接子実を食べる。
問11 ダイズの病気 ダイズの子実に紫褐色の斑点が生じる「紫斑病」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ウイルスによって発病する、虫を媒介とする病気である
- ✅ 糸状菌によって発病する種子伝染性の病気である
- 細菌によって発病し、莢の内部が腐敗・悪臭を発する病気である
- 生理障害であり、病原体は関与しない
- 害虫の食害痕から二次的にカビが繁殖しただけの症状である
解説:ダイズ紫斑病は糸状菌(カビの一種)によって引き起こされる種子伝染性の病気で、子実の表面に紫褐色の斑紋が現れます。種子を介して翌年以降にも病気が伝染するため、健全種子の使用や種子消毒が防除上重要になります。ウイルス病や細菌病、単なる食害の二次症状とは異なる病害です。
覚え方:紫斑病=「紫色の斑点」がそのまま病名。糸状菌が種子を介して広がる。
問12 農薬の希釈計算 希釈倍数1,000倍の農薬を用いて、水200Lの薬液を作る場合に必要な原液の量として、最も適切なものを選びなさい。
- 20ml
- 50ml
- 100ml
- ✅ 200ml
- 500ml
解説:希釈倍数1,000倍とは「原液の体積の1,000倍が薬液全体の量になる」という意味なので、必要な原液量は「薬液全体量 ÷ 希釈倍数」で求められます。200L(=200,000ml)÷ 1,000 = 200mlです。単位をLとmlで混同しないよう、必ずどちらかに揃えて計算することがポイントです。
覚え方:希釈計算=「全体量 ÷ 希釈倍数」。単位はmlに揃えてから割り算する。
問13 種子消毒 水稲の種子消毒(温湯消毒・薬剤消毒)を行う主な目的として、最も適切なものを選びなさい。
- 発芽率を人為的に低下させ、間引き作業を省略するため
- ✅ 種子表面やその内部に付着・潜伏する病原菌を殺菌し、種子伝染性病害の発生を防ぐため
- 種子の休眠を人為的に誘導し、貯蔵性を高めるため
- 種子の色を変えて、品種の見分けを容易にするため
- 種子の重量を増加させ、播種量の計算を簡便にするため
解説:種子消毒(温湯消毒や薬剤による消毒)は、ばか苗病やいもち病などの種子伝染性病害の原因となる病原菌を種子の段階で殺菌し、育苗期以降の発病を防ぐことを主な目的とします。発芽率の低下や休眠誘導、色の変化、重量増加を目的とした処理ではありません。
覚え方:種子消毒=「病気の芽」を蒔く前に摘んでおく予防策。
問14 水稲の施肥設計 水稲の施肥における「穂肥」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- 移植(田植え)の前にあらかじめ土壌に施しておく肥料のことである
- ✅ 幼穂形成期前後に施し、籾数の確保や登熟の充実を図るための追肥である
- 収穫後、翌年に向けて土壌改良を目的に施す肥料のことである
- 苗を育てる育苗箱の中にのみ施用する肥料のことである
- 出穂後、登熟が完了してから初めて施用する肥料のことである
解説:穂肥は、幼穂形成期(出穂の20〜25日ほど前)を目安に施用する追肥で、1穂あたりの籾数の確保や、登熟(実入り)を充実させる目的があります。移植前に施す肥料は「基肥」、収穫後の土壌改良目的の施肥とは区別され、出穂・登熟後に施すものではありません。
覚え方:穂肥=「穂を育てる」ための追肥。幼穂ができるタイミングで効かせる。
問15 連作障害と輪作 畑作物における連作障害の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 同一の作物を同じほ場で栽培し続けることで、特定の病害虫の増加や養分の偏りにより生育・収量が低下する現象である
- 毎年異なる作物を輪作することで発生する現象である
- 土壌消毒を行うことで新たに引き起こされる現象である
- 化学肥料を使用しない有機栽培でのみ発生する現象である
- 収穫時期を早めることで発生する現象である
解説:連作障害は、同じ科・同じ作物を同一ほ場で継続して栽培することにより、特定の病原菌・線虫の密度上昇、特定養分の偏った吸収・欠乏、生育阻害物質の蓄積などが原因となって生育や収量が低下する現象です。対策として、異なる科の作物を計画的に組み合わせる輪作が有効とされます。
覚え方:連作障害=「同じ土地に同じ作物」を続けた「ツケ」。輪作でリセットする。
問16 農薬の安全使用基準 農薬取締法に基づく「農薬の安全使用基準」に含まれる項目として、最も適切なものを選びなさい。
- 農薬の販売価格の上限を定める基準
- ✅ 使用できる作物、使用時期、総使用回数、希釈倍数など、登録内容の範囲を守るための基準
- 農薬メーカーの広告表現のみを規制する基準
- 農薬を保管する倉庫の建築構造に関する基準
- 農薬を使用した農業者の所得税の計算に関する基準
解説:農薬の安全使用基準は、農薬取締法に基づき登録された農薬について、適用作物、使用時期、総使用回数、希釈倍数(使用量)などを守って使用することを定めたものです。これを逸脱した使用は、残留農薬基準の超過や薬害・周辺環境への影響につながるおそれがあるため、ラベルの表示内容を確認して使用することが求められます。
覚え方:安全使用基準=ラベルに書いてある「作物・時期・回数・倍率」を守ること。
問17 ジャガイモの害虫 ジャガイモの葉を食害する害虫「ニジュウヤホシテントウ」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- アブラムシ類を捕食する益虫であり、防除の対象にはならない
- ✅ テントウムシの仲間だが、成虫・幼虫ともにナス科植物の葉を食害する害虫である
- ジャガイモの地下部(イモ)のみを直接食害する地中性の害虫である
- 花のみを食害し、葉や茎には被害を与えない害虫である
- 国内には分布せず、輸入イモにのみ付着して問題になる検疫害虫である
解説:ニジュウヤホシテントウは、アブラムシを食べる益虫として知られる一般的なテントウムシとは異なり、成虫・幼虫ともにジャガイモやナスなどナス科植物の葉を食害する害虫です。葉に網目状の食害痕を残すのが特徴で、防除の対象となります。
覚え方:テントウムシ=益虫とは限らない。ニジュウヤホシは「葉を食べる」害虫の仲間。
問18 カバークロップ 畑作におけるカバークロップ(被覆作物)の効果として、最も適切なものを選びなさい。
- 収穫して販売することのみを目的として栽培する換金作物である
- ✅ 土壌の裸地化を防いで侵食を抑制し、すき込みにより有機物補給や雑草抑制にも役立つ
- 農薬の使用量を増やすために栽培する作物である
- 主作物の収量を必ず減少させるため、栽培は推奨されない
- 多年生作物に限られ、一年生の植物はカバークロップとして利用できない
解説:カバークロップ(被覆作物)は、主作物の栽培期間外などに畑を覆うように栽培する作物で、土壌の裸地化・侵食の防止、雑草の抑制、すき込みによる有機物(緑肥)の補給、土壌の物理性改善などの効果があります。販売を目的とせず、一年生・多年生いずれの植物も利用可能です。
覚え方:カバークロップ=土を「カバー(覆う)」して守る作物。売るためではなく土のため。
問19 移植栽培と直播栽培 水稲の移植栽培と直播栽培を比較した説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 直播栽培は育苗作業が不要な分、省力化できるが、苗立ちの不安定さや雑草対策の難しさが課題となる
- 移植栽培は種もみを直接ほ場に播く方式であり、育苗箱を使用しない
- 直播栽培では、必ず移植栽培より多くの収量が得られる
- 移植栽培は近年ほとんど行われておらず、直播栽培が主流である
- 直播栽培は水を張らない畑状態でしか行うことができない
解説:直播栽培は、育苗・移植の工程を省いて種もみを直接ほ場に播く方式で、労働時間の削減につながる一方、発芽・苗立ちが気象条件に左右されやすいことや、初期生育が遅く雑草との競合に弱いことが課題です。移植栽培は依然として広く行われている基本的な作付け方式です。
覚え方:直播=手間は減るが「苗立ち」と「雑草」に弱い、がトレードオフ。
問20 土壌診断とpH管理 作物栽培における土壌pHの管理に関する説明として、最も適切なものを選びなさい。
- 土壌pHは作物の生育に影響せず、管理する必要はない
- ✅ 強酸性土壌では特定の養分(リン酸等)が作物に吸収されにくくなることがあり、石灰質資材の施用でpHを矯正することがある
- 石灰質資材を施用すると、土壌は必ず強アルカリ性に傾き作物に有害になる
- 土壌pHはすべての作物にとって同じ最適値であり、作物による違いはない
- pHの測定には特別な機器は不要で、目視のみで正確に判断できる
解説:土壌が強い酸性に傾くと、リン酸をはじめとする一部の養分が作物に吸収されにくい形になったり、アルミニウムなどの有害成分が溶け出しやすくなったりします。そのため、作物ごとの適正pHを踏まえ、石灰質資材(苦土石灰等)を適量施用してpHを矯正する土壌診断・管理が行われます。適正範囲を超えて施用すると逆にアルカリ側に傾きすぎることもあるため、診断に基づいた施用量の管理が重要です。
覚え方:酸性土壌=養分が「効きにくい」状態。石灰で中和して吸収しやすくする。
問21 育苗箱施薬 水稲の育苗箱施薬(箱施用剤)の特徴として、最も適切なものを選びなさい。
- 本田移植後の茎葉散布と同じ方法で、育苗箱には使用できない
- ✅ 育苗箱に薬剤を施用することで、移植後の初期害虫や一部の病害を本田での追加防除なしに抑制できる場合がある
- 育苗箱施薬は収穫直前の防除にのみ用いられる方法である
- 育苗箱施薬を行うと、必ず苗の生育が阻害され使用できない
- 育苗箱施薬は除草効果のみを目的とした技術である
解説:育苗箱施薬は、移植前の育苗箱の段階で薬剤(殺虫剤・殺菌剤等)を施用しておく技術で、根から吸収された薬剤成分が移植後もしばらく効果を持続するため、本田での初期の病害虫防除の手間を省力化できます。登録された用法・用量を守って使用すれば、生育への影響は基本的にありません。
覚え方:箱施薬=「移植前の一手」で本田デビュー後の防除を先取りする技術。
問22 収穫適期の判断 水稲の収穫適期の判断に関する説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 出穂日からの経過日数や、籾の黄化率(黄金色に色づいた籾の割合)を目安に判断する
- 田植えを行った日からの経過日数のみで一律に判断する
- 収穫適期は品種や気象条件にかかわらず、全国一律の暦日で決まっている
- 籾の色にかかわらず、葉の色が青いうちに収穫するのが適期である
- 収穫適期の判断に登熟の進み具合は関係しない
解説:水稲の収穫適期は、出穂期からの積算日数(品種の早晩性で目安が異なる)や、穂の籾が黄金色に色づいた割合(黄化率)を観察して判断します。早すぎる収穫は未熟粒・胴割れ米の増加、遅すぎる収穫は品質低下や脱粒・倒伏のリスクを高めるため、登熟の進み具合を見極めることが重要です。
覚え方:収穫適期=「出穂からの日数」×「穂の色づき具合」で見極める。
問23 乾燥調製 収穫後の籾の乾燥調製に関する説明として、最も適切なものを選びなさい。
- 急速に高温で乾燥させるほど、米の品質は必ず向上する
- ✅ 収穫直後の籾は水分が高いため、貯蔵・流通に適した水分値まで乾燥させる必要がある
- 乾燥調製の工程は、収量には影響するが品質には一切影響しない
- 籾摺りは乾燥前に行い、その後に乾燥機で乾燥させるのが一般的な順序である
- 乾燥後の籾は水分値を測定する必要がない
解説:収穫直後の籾は水分含量が高く(品種・条件にもよりますがおおむね20%台前半以上のことが多い)、そのままでは貯蔵中にカビの発生や品質劣化を招くため、乾燥機等で適正な水分値(一般に15%前後が目安とされる)まで乾燥させます。急速な高温乾燥は胴割れ粒の増加など品質低下を招くことがあり、乾燥後は水分値を測定して仕上がりを確認します。乾燥後に籾摺り(籾殻を取り除く工程)を行うのが一般的な順序です。
覚え方:乾燥調製=「水分を落として保存できる状態」に整える工程。急ぎすぎは禁物。
問24 ダイズの栽培管理 ダイズの播種における一般的な留意点として、最も適切なものを選びなさい。
- 極端な密植にしても、莢の付き方や収量に影響はない
- ✅ ダイズは根粒菌による窒素固定が期待できるため、窒素肥料への依存度が他の作物より低い傾向がある
- ダイズの生育には日長は一切関係しない
- 播種時期を大幅に遅らせても、収量や品質に影響はない
- ダイズは湿害に極めて強く、排水対策は不要である
解説:ダイズはマメ科作物の特徴として根に根粒菌が共生し、空気中の窒素を固定して自らの養分として利用できるため、一般に他の作物ほど窒素肥料への依存度が高くありません(ただし生育初期など根粒菌の働きが十分でない時期には少量の窒素施用が有効な場合もあります)。密植は莢数や収量に影響し、日長は花芽分化に関与し、湿害には弱いため排水対策が重要です。
覚え方:ダイズ=根粒菌が「自前の肥料工場」。窒素肥料をあまり必要としない。
問25 麦類の播種と越冬性 コムギなど秋播き性を持つ麦類の栽培に関する説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 秋播き性の麦は、一定期間の低温にさらされないと出穂しない性質(春化)を持つ品種がある
- 秋に播種する麦類は、越冬中に一切生育が止まらず旺盛に生育し続ける
- 麦類の播種時期は、地域や気候に関係なく全国一律である
- 秋播き性の品種を春に播いても、通常どおり出穂・結実する
- 麦類は寒さに極めて弱く、霜が降りる地域では一切栽培できない
解説:コムギなどの秋播き性品種は、幼植物の時期に一定期間の低温(春化処理に相当する低温)を経験することで、その後の出穂・開花が可能になる性質(春化要求性)を持つものが多くあります。このため秋播き性の強い品種を春に播いても、必要な低温期間を経ていないため正常に出穂しないことがあります。越冬中は生育が緩慢になり、播種時期は地域の気候に応じて設定されます。
覚え方:秋播き性=「寒さを経験しないと穂が出ない」スイッチを持つ性質。
問26 スマート農業機器 作物栽培における可変施肥機(バリアブルレートアプリケーター)の役割として、最も適切なものを選びなさい。
- ほ場全体に常に一定量の肥料を均一に散布する機器である
- ✅ 土壌の肥沃度分布や生育センサーのデータに基づき、ほ場内の場所ごとに施肥量を変えて散布する機器である
- 肥料の種類にかかわらず、施用量をゼロにするための機器である
- 収穫後の残さを自動的に肥料化する機器である
- 施肥のタイミングを人手で毎回設定する必要がない、完全無人のドローンのみを指す用語である
解説:可変施肥機は、事前の土壌診断データや生育センサー・衛星画像などから得られたほ場内の肥沃度・生育のばらつき情報をもとに、場所ごとに施肥量を変えながら散布するスマート農業機器です。均一散布ではなく、過不足のない施肥により収量・品質の向上や資材コストの適正化を図ります。
覚え方:可変施肥=「場所ごとに量を変える」のが最大の特徴。均一散布とは真逆。
問27 総合的病害虫管理 IPM(総合的病害虫・雑草管理)の考え方として、最も適切なものを選びなさい。
- 化学農薬のみを用いて病害虫を根絶することを目指す考え方である
- 農薬を一切使用せず、耕種的防除だけで対応する考え方である
- ✅ 耕種的防除・生物的防除・化学的防除など複数の手段を組み合わせ、経済的被害を許容水準以下に抑えることを目指す考え方である
- 発生予察を行わず、症状が出てから初めて対策を検討する考え方である
- 天敵を利用する防除のみを指す用語である
解説:IPM(Integrated Pest Management:総合的病害虫・雑草管理)は、耕種的防除(輪作・抵抗性品種等)、生物的防除(天敵の利用等)、物理的防除、化学的防除(農薬)など複数の手段を組み合わせ、病害虫・雑草の発生予察もふまえながら、経済的被害が生じる水準以下に抑えることを目指す総合的な考え方です。農薬の全面排除や全面依存のいずれでもありません。
覚え方:IPM=「一つの手段に頼らない」総合防除。農薬も手段の一つに過ぎない。
問28 種子伝染性病害の防除 ばか苗病のような種子伝染性病害の防除対策として、最も適切なものを選びなさい。
- 発病した本田の水を新しい種もみに直接かけることで予防できる
- ✅ 健全な種子(採種ほで生産された種子)を使用し、必要に応じて種子消毒を行うことが基本的な対策となる
- 種子伝染性病害は防除する必要がなく、放置しても被害は拡大しない
- 移植後の茎葉散布のみで、種子由来の感染を完全に防止できる
- 種子の大きさをそろえるだけで、病原菌の感染を防ぐことができる
解説:ばか苗病などの種子伝染性病害は、病原菌が種子の表面や内部に付着・潜伏して次の世代に伝染するため、管理された採種ほで生産された健全な種子を用いることと、必要に応じた種子消毒(温湯消毒・薬剤消毒)が基本的な防除対策になります。発病後の本田水を種もみにかけることはむしろ感染源を広げる危険な行為であり、茎葉散布だけでは種子由来の感染を完全には防げません。
覚え方:種子伝染性病害=「入り口(種子)で断つ」のが一番の近道。
問29 水稲の品種特性 水稲の品種選定における「早晩性」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- 品種の草丈の高さを表す指標のことである
- ✅ 移植から出穂・成熟までの生育期間の長短を表す性質で、早生・中生・晩生などに区分される
- 品種の食味(おいしさ)の良し悪しを表す指標のことである
- 病害虫に対する抵抗性の強弱のみを表す性質である
- 1株あたりの分げつ数の多さを表す性質である
解説:早晩性は、移植(または播種)から出穂・成熟に至るまでの生育期間の長さに関する品種特性で、生育期間が短い順に早生(わせ)、中生(なかて)、晩生(おくて)などに区分されます。地域の気候や作期に応じた早晩性の品種を選ぶことは、適期での安定した収穫につながる重要な判断要素です。草丈や食味、病害虫抵抗性とは別の指標です。
覚え方:早晩性=「早く実るか、遅く実るか」という生育のスピードを表す性質。
問30 土壌改良 水田転換畑(水田を畑地として利用する場合)における土壌管理上の留意点として、最も適切なものを選びなさい。
- 水田由来の土壌は排水性が良好なことが多いため、排水対策は一切不要である
- ✅ 水田は湛水管理を前提とするため排水性が劣ることが多く、畑作物への転換時には暗渠排水などの排水対策が重要になる
- 水田転換畑では、畑作物を栽培する場合でも常時湛水状態を保つ必要がある
- 水田転換畑は、通常の畑地に比べて連作障害が発生しない特別な土壌である
- 水田転換畑では、土壌のpHや排水性にかかわらずどの畑作物も同じように生育する
解説:水田は稲作のために水を溜めやすい構造(すき床層の形成等)になっていることが多く、そのままでは排水性が劣り、畑作物にとっては過湿による生育不良や根腐れの原因になりやすい土壌です。そのため水田を畑地として利用する「水田転換畑」では、暗渠排水や明渠、心土破砕などによる排水対策が特に重要な管理ポイントになります。
覚え方:水田転換畑=「水はけの悪さ」が最大の壁。暗渠排水で畑地らしい土に変える。
問31 イネの障害型冷害 水稲の障害型冷害について、最も適切なものを選びなさい。
- 低温で分げつが増えすぎ、倒伏しやすくなる被害をいう
- 登熟期の高温で米粒が白く濁る被害をいう
- 収穫後の乾燥中に低温にさらされ、米粒に亀裂が入る被害をいう
- ✅ 穂ばらみ期(減数分裂期)の低温で花粉がうまくできず、不稔もみが増える
- 田植え直後の低温で葉が黄化し、そのまま枯死する被害をいう
解説:障害型冷害は、穂ばらみ期(とくに減数分裂期)に低温に当たることで花粉の発育が妨げられ、受精できない不稔もみが増える被害です。この時期に田の水を深くして幼穂を保温する「深水管理」が代表的な対策です。生育全体が遅れて登熟が不十分になる「遅延型冷害」と区別して覚えます。
覚え方:障害型=穂ばらみ期の低温で花粉がダメに。守るのは深水。
問32 いもち病 イネのいもち病について、最も適切なものを選びなさい。
- 生理障害の一種で、病原体は関係しない
- 線虫による病気で、連作した畑で多発する
- 細菌による病気で、高温・乾燥が続くと多発する
- ✅ 糸状菌(カビ)による病気で、窒素の多肥や低温・多湿の条件で発生しやすい
- ウイルスによる病気で、ウンカ類が媒介する
解説:いもち病は糸状菌(カビ)による水稲の代表的な病気で、葉に病斑ができる葉いもちと、穂の首などが侵される穂いもちがあります。窒素の与えすぎや、低温・日照不足・多湿の天候で多発しやすいため、適正な施肥と抵抗性品種の利用、発生予察に基づく防除が重要です。
覚え方:いもち=カビ。窒素多め・冷夏・長雨で出やすい。
問33 斑点米カメムシ 玄米に黒い斑点ができる「斑点米」の主な原因として、最も適切なものを選びなさい。
- 中干しを行わなかったこと
- 田植え時期が早すぎること
- ケイ酸肥料を与えすぎること
- 収穫後の乾燥温度が低すぎること
- ✅ 出穂後のもみをカメムシ類が吸汁すること
解説:斑点米は、出穂後の乳熟期ごろにカメムシ類がもみを吸汁し、その部分が変色して生じます。斑点米が混ざると等級が下がるため、畦畔や周辺の雑草(イネ科雑草)を出穂前に刈り取ってカメムシのすみかを減らすことや、適期の防除が対策になります。
覚え方:斑点米=カメムシの吸い跡。あぜの草刈りで予防。
問34 イネの倒伏 水稲の倒伏を防ぐための対策として、最も適切なものを選びなさい。
- 生育期間中ずっと深水を保ち、茎を長く伸ばす
- 株間を狭くして密植し、茎どうしを支え合わせる
- 稈長の長い品種を選び、草丈を高くする
- ✅ 窒素の多施用を避け、中干しを行って根の張りと茎の充実を図る
- 出穂前に窒素肥料を大量に追肥する
解説:倒伏は、窒素の効きすぎで茎(稈)が長く軟弱になったり、根の張りが弱かったりすると起こりやすくなります。適正な施肥、中干しによる根の活力向上と無効分げつの抑制、稈長の短い倒伏に強い品種の選択などが対策です。倒伏すると収穫作業が難しくなり、品質や収量も低下します。
覚え方:倒伏の元=窒素過多。中干しで根を鍛える。
問35 麦の穂発芽 麦類の「穂発芽」について、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 収穫期に雨が続くと、穂についたまま種子が発芽して品質が大きく低下する
- 穂が出たあとに、葉が黄色くなって枯れる現象をいう
- 発芽した苗が霜で持ち上げられ、根が切れる現象をいう
- 播種した種子が、土の中で発芽せずに休眠する現象をいう
- 冬の低温にあたらないと、穂が出ない現象をいう
解説:穂発芽は、成熟期から収穫期に雨が続き、穂についた種子が発芽してしまう現象です。でんぷんが分解されて製粉・製パンの品質が大きく落ちます。種子の休眠性が強く穂発芽しにくい品種を選ぶこと、適期に速やかに収穫することが対策です。霜で苗が持ち上げられる現象は「凍上害(霜柱害)」です。
覚え方:穂発芽=穂の上で芽が出る。収穫期の長雨に注意。
問36 ダイズの根粒菌 ダイズの根粒菌について、最も適切なものを選びなさい。
- 根粒菌が多いほど、窒素肥料を多く与える必要がある
- リン酸を固定してダイズに供給する土壌細菌である
- ダイズの根に寄生して養分を奪う病原菌である
- 根粒菌はイネ科作物の根にも同じように共生する
- ✅ 空気中の窒素を固定してダイズに供給するため、窒素肥料を多く与えると根粒の着生が悪くなる
解説:根粒菌はマメ科植物の根に共生して根粒をつくり、空気中の窒素を植物が利用できる形に変えて供給します(窒素固定)。土壌中の窒素が多いと根粒の着生や活動が抑えられるため、ダイズの元肥の窒素は少なめにするのが一般的です。新しく開いた畑では、根粒菌を種子に付けて播種することもあります。
覚え方:マメ科の相棒=根粒菌。窒素をあげすぎると働かない。
問37 麦類の赤かび病 麦類の赤かび病について、最も適切なものを選びなさい。
- 根だけが侵される病気で、穂や子実には影響しない
- 収穫後の貯蔵中にのみ発生する病気である
- ウイルスによる病気で、アブラムシが媒介する
- 高温乾燥の年に限って発生し、雨の多い年には発生しない
- ✅ 開花期ごろに感染しやすく、人や家畜に有害なかび毒(デオキシニバレノールなど)を産生する
解説:赤かび病は糸状菌による麦類の重要病害で、開花期ごろに雨が多いと穂に感染しやすくなります。被害粒にはデオキシニバレノール(DON)などのかび毒が含まれ、食品としての安全性に関わるため、基準値が設けられています。開花期を中心とした適期の薬剤防除と、被害粒の選別除去が重要です。
覚え方:赤かび=開花期の雨。かび毒があるので要注意。
問38 米の食味とタンパク質 米の食味とタンパク質含量の関係について、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 玄米のタンパク質含量が高いと、炊飯米が硬く粘りが少なくなり、食味が低下しやすい
- タンパク質含量が高いほど、粘りが強く食味が良くなる
- タンパク質含量は食味にまったく影響しない
- 穂肥の窒素を多くすると、タンパク質含量は下がる
- タンパク質含量は品種だけで決まり、栽培方法では変わらない
解説:一般に、玄米のタンパク質含量が高い米は、炊いたときに硬く粘りが少なくなり、食味が落ちる傾向があります。登熟期に窒素が効きすぎるとタンパク質含量が上がるため、良食味米の生産では穂肥を含む窒素の施用量や時期を適切に管理します。食味計で測定されるタンパク質含量は、販売上の指標にも使われています。
覚え方:おいしい米=タンパク控えめ。窒素の効かせすぎに注意。
問39 ジャガイモのそうか病 ジャガイモのそうか病について、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 土壌のpHが高い(アルカリ性に近い)と発生しやすいため、石灰の多用を避ける
- 収穫後の高温貯蔵でのみ発生する
- 土壌が強い酸性になるほど多発するため、石灰を多めに施す
- 葉だけに病斑ができ、いもには影響しない
- ウイルス病のため、アブラムシの防除だけで防げる
解説:そうか病は放線菌によって、いもの表面にかさぶた状の病斑ができる病気です。土壌pHが高いほど発生しやすいため、ジャガイモの畑では石灰の施用を控え、土壌をやや酸性に保つのが一般的な対策です。健全な種いもの使用や、連作を避けることも重要です。
覚え方:そうか病はアルカリが好き。ジャガイモ畑に石灰は控えめ。
問40 高温登熟障害 水稲の登熟期の高温による品質低下として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 白く濁った白未熟粒(乳白粒・背白粒など)が増え、検査等級が下がる
- 玄米が黒く変色し、斑点米になる
- 穂が出なくなり、収穫できなくなる
- もみの中身が空になり、不稔もみが大幅に増える
- 玄米が細長くなり、粒が大きくなる
解説:出穂後の登熟期に高温が続くと、でんぷんの蓄積がうまく進まず、白く濁った白未熟粒(乳白粒、背白粒、基部未熟粒など)が増えて検査等級が下がります。対策として、高温耐性品種の導入、移植時期の調整、登熟期の追肥や水管理(かけ流しなど)が行われています。不稔もみの増加は主に穂ばらみ期の低温(障害型冷害)で起こります。
覚え方:暑すぎる登熟=米が白く濁る。冷害の不稔と区別。
他の分野(2級)
共通(農業一般)
全受験者が解く必須分野。農業政策・農業経営、農業簿記、農地制度など、3級よりも制度・実務に踏み込んだ内容を問います。
野菜
トマト・キュウリ・ダイコンなど野菜類の栽培技術、養液栽培、生理障害、病害虫防除などを問う選択科目です。
花き
キク・カーネーション・ラン類など花き類の栽培、植物成長調整剤、切り花障害などを問う選択科目です。
果樹
リンゴ・ブドウ・カンキツなど果樹類の栽培管理、受粉・受精、せん定、生理障害などを問う選択科目です。
畜産
牛・豚・鶏の繁殖生理、飼料、家畜衛生、畜産物の生産などを3級より専門的に問う選択科目です。
食品
農産物加工・食品製造の原理、発酵、製造工程、成分・添加物などを3級より専門的に問う選択科目です。
仕上げには教材演習も効果的です。おすすめ教材はこちら PR