食品の一問一答(2級)
農産物加工・食品製造の原理、発酵、製造工程、成分・添加物などを3級より専門的に問う選択科目です。
本試験40問(選択科目の1つ)
現在 40問 を収録しています。何問解くか選んで始めましょう。
何問解きますか?
収録トピックを見る(40種類)
- ビタミン欠乏症
- パンの製法
- 製麺と食塩の役割
- 食肉加工の発色剤
- 牛乳の検査法
- チーズの製造
- バターの製造工程
- パンの分類
- 豆腐の凝固剤
- アルコール発酵
- 食品の腐敗
- 食品添加物
- HACCP
- 乳酸発酵食品
- 味噌・醤油の製造
- 食品の保存法
- 食中毒
- 食品表示制度
- 缶詰・レトルトの殺菌
- 食品の水分活性
- でんぷんの糊化と老化
- 油脂の酸化
- 食品の冷凍・解凍技術
- 果実加工とペクチン
- 米の精米
- 漬物の発酵
- 食物繊維の分類
- トレーサビリティと食品表示
- アレルギー表示制度
- 6次産業化と食品衛生
- 小麦粉の種類
- 納豆の製造
- 濃縮還元果汁
- 酒類の発酵形式
- 食品の褐変
- こんにゃくの製造
- くん煙
- 食肉の熟成
- 牛乳の均質化
- アミノ酸スコア
食品で学ぶこと
農産物加工・食品製造の原理が中心です。発酵のしくみ、製造工程、食品添加物や表示制度など、3級より化学・制度の両面に踏み込んだ内容が問われます。
試験での重要度
食品は化学反応式や製造工程の順序など、暗記に加えて仕組みの理解が求められる分野です。日常生活に近い題材が多いため、農業未経験でも取り組みやすい選択科目でもあります。
初心者がつまずきやすいポイント
- 発酵食品はどの微生物(乳酸菌・麹菌・酵母)がどの反応を担うのかを混同しやすい。
- 食品表示法・トレーサビリティ法など制度名と目的の組み合わせを混同しやすい。
- アルコール発酵の化学反応式は係数(分子の数)を間違えやすい。
学習の順番のおすすめ
- 主要な発酵食品と関与する微生物(乳酸菌・麹菌・酵母)の対応を整理する。
- 牛乳・食肉の加工工程(チーズ・バター・発色剤など)の順序を理解する。
- 食品表示・トレーサビリティ関連の制度名と目的をセットで覚える。
- 保存技術(塩蔵・水分活性・急速凍結など)の原理を比較しながら理解する。
基礎の復習におすすめの解説記事(3級)
公式資料・参考資料
出題範囲や最新の試験情報は 全国農業会議所の公式サイト、 体系的な学習には公式テキスト・過去問題集をあわせてご利用ください。
収録問題を読む(全40問)
タップすると正解と解説が読めます。まずはここでざっと目を通して、仕上げに上のクイズで実力チェックしましょう。
各問題には、正解の理由と他の選択肢が誤りとなる理由を掲載しています。問題を解いた後に解説を開いて確認してください。
問1 ビタミン欠乏症 壊血病の欠乏症となるビタミンとして、最も適切なものを選びなさい。
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ✅ ビタミンC
- ビタミンA
- ビタミンE
解説:壊血病はビタミンCの欠乏によって起こる病気で、コラーゲンの合成障害により血管がもろくなり、歯茎からの出血などの症状が現れます。ビタミンB1の欠乏症は脚気、ビタミンAの欠乏症は夜盲症など、ビタミンごとに特有の欠乏症があるため、組み合わせを正確に覚えることが重要です。
覚え方:壊血病=ビタミンC不足。C=Collagen(コラーゲン)のCと結びつけて覚える。
問2 パンの製法 パンの製造法のうち、直ごね法と比較して中種法で作ったほうが優れている点として、最も適切なものを選びなさい。
- 製造にかかる所要時間が短くなる
- 小麦粉の風味をより生かした、個性豊かなパンを作りやすい
- 材料を一度に混ぜて生地を作るため、少量生産に適している
- ✅ デンプンの老化が遅く、ソフトでやわらかい食感になりやすい
- 発酵工程が一切不要になる
解説:中種法は、小麦粉の一部と酵母などを先に発酵させた「中種」を作り、その後残りの材料と混ぜ合わせて本ごねする製法で、直ごね法に比べて生地のきめが細かくソフトな食感になり、デンプンの老化(食感の劣化)が遅く、日持ちが良くなる傾向があります。ただし工程が2段階になるため所要時間はむしろ長くなり、大量生産向きの製法とされています。
覚え方:中種法=手間はかかるが「やわらかさが長持ち」する製法。
問3 製麺と食塩の役割 小麦粉を主原料とした麺の製造において、使用する食塩の果たす役割として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 小麦粉に含まれるグルテンの結合を引き締め、弾力や粘りを引き出す
- 小麦粉に含まれるデンプンに作用して、生地の発酵を促進させる
- 脱水作用により、生地を乾燥しやすくすることのみが役割である
- タンパク質分解酵素の働きを活発にして、生地を柔らかくする
- 食塩は麺の製造工程において一切の役割を持たない
解説:製麺において食塩は、小麦粉中のグルテン(グリアジンとグルテニンが結合して形成されるタンパク質網目構造)の結合を引き締め、生地の弾力(コシ)や粘りを引き出す役割を果たします。あわせて、麺の熟成を助けたり、雑菌の繁殖を抑えたりする効果も期待されます。パン生地とは異なり、麺生地では発酵を目的として食塩を用いるわけではありません。
覚え方:製麺の食塩=「コシを出す」役割が中心。パンのイースト促進とは違う目的。
問4 食肉加工の発色剤 ハムやソーセージなどの肉加工品で使用される発色剤として、最も適切なものを選びなさい。
- 塩酸塩
- 酢酸塩
- 炭酸塩
- シュウ酸塩
- ✅ 亜硝酸塩
解説:亜硝酸塩(亜硝酸ナトリウム等)は、食肉中のミオグロビンと反応して安定した赤色(ピンク色)を発色させる発色剤として、ハムやソーセージなどの食肉加工品に使用されます。あわせて、ボツリヌス菌の増殖抑制効果もあるとされ、食品衛生上の役割も担っていますが、使用量には食品衛生法に基づく上限が定められています。
覚え方:食肉加工の発色剤=「亜硝酸塩」。ハムのピンク色の正体。
問5 牛乳の検査法 牛乳をメスシリンダーにとり、比重計(浮きばかり状の測定器具)を入れて読み取った値を温度換算して求める牛乳の検査項目として、最も適切なものを選びなさい。
- pH
- 酸度
- ✅ 比重
- 乳糖含量
- 脂肪含量
解説:牛乳の比重は、メスシリンダーに取った牛乳に比重計(ラクトメーター等)を浮かべ、目盛りを読み取ったうえで、測定時の液温に応じた温度換算を行うことで求められます。比重は牛乳への加水の有無や成分濃度の目安を簡便に確認できる基本的な検査項目の一つです。pHや酸度、乳糖・脂肪含量は、それぞれ別の測定方法(滴定法や専用の分析機器等)によって求められます。
覚え方:比重計を浮かべて温度換算=「比重」を求める古典的な検査方法。
問6 チーズの製造 牛乳にキモシン(レンネット)を作用させて凝固させ製造する乳製品として、最も適切なものを選びなさい。
- アイスクリーム
- スキムミルク
- サワークリーム
- ✅ チーズ
- 生クリーム
解説:チーズの製造では、牛乳にキモシン(レンネット、凝乳酵素)を作用させることでカゼイン(乳タンパク質)を凝固させ、カード(凝乳)とホエー(乳清)に分離させる工程が中心的な役割を果たします。アイスクリームは乳脂肪等を撹拌・凍結させたもの、スキムミルクは脱脂粉乳、サワークリームは乳酸発酵によって作られるなど、それぞれ異なる製法によるものです。
覚え方:キモシン(レンネット)=チーズ作りの「凝固スイッチ」。
問7 バターの製造工程 バターの製造において、クリームを激しく攪拌し、クリーム中の脂肪分をバター粒子として分離させる工程として、最も適切なものを選びなさい。
- 遠心分離
- 乳化
- エージング(熟成)
- ✅ チャーニング
- ワーキング
解説:チャーニングは、乳脂肪を含むクリームを激しく攪拌することで脂肪球同士を結合させ、バター粒子(バターグレイン)とバターミルクに分離させる工程です。遠心分離は生乳からクリームを分離する工程、エージングはチャーニング前にクリームを一定温度で熟成させる工程、ワーキングはチャーニング後にバター粒子を練り合わせて組織を均一にする工程で、それぞれ製造の別の段階を指します。
覚え方:チャーニング=クリームを激しく「かき混ぜて」バター粒に変える工程。
問8 パンの分類 小麦粉・水・塩・イーストを主原料とし、砂糖や油脂をほとんど使わない「リーンなパン」として、最も適切なものを選びなさい。
- メロンパン
- ✅ バゲット
- クロワッサン
- デニッシュペストリー
- ブリオッシュ
解説:バゲットは、小麦粉・水・塩・イーストといったシンプルな材料を主体とし、砂糖や油脂の配合が少ない「リーン(lean:贅肉のない)」なパンの代表例です。一方、メロンパンやブリオッシュ、デニッシュペストリー、クロワッサンのように、バターや砂糖、卵などを豊富に配合したパンは「リッチ」なパンに分類され、対比して覚えると整理しやすくなります。
覚え方:バゲット=材料がシンプルな「リーン」なパンの代表格。
問9 豆腐の凝固剤 豆腐の製造に用いられる凝固剤「にがり」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 海水を煮詰めて得られる結晶で、主成分は塩化マグネシウムである
- 熱で分解してグルコン酸を生じ、その酸によって豆乳中のタンパク質を凝固させるものである
- 主成分が硫酸カルシウムで、豆乳の濃度・温度への対応幅が広い凝固剤である
- 保水性が強く、脱水せずに固める絹ごし豆腐の製造に特に適した凝固剤である
- 水に溶けやすく、なめらかで弾力ある豆腐に仕上がるため充てん豆腐に適した凝固剤である
解説:にがりは、海水を煮詰めて塩を取り出した後に残る苦みのある液体(または結晶)で、主成分は塩化マグネシウムです。豆乳中のタンパク質を凝固させる豆腐の伝統的な凝固剤として使われますが、凝固の速度が比較的速く扱いにコツが必要とされます。グルコノデルタラクトンが加熱でグルコン酸を生じて凝固させる凝固剤や、硫酸カルシウムを主成分とする凝固剤は、それぞれ別の凝固剤として区別されます。
覚え方:にがり=海水由来の「塩化マグネシウム」が主成分。
問10 アルコール発酵 酵母によるアルコール発酵の基本的な化学反応式(グルコース1分子から生成される物質)として、最も適切なものを選びなさい。
- C6H12O6 → C2H5OH + CO2
- C6H12O6 → CH3OH + CO2
- ✅ C6H12O6 → 2C2H5OH + 2CO2
- C6H12O6 → 2C2H5OH + CO2
- C6H12O6 → 2CH3OH + 2CO2
解説:アルコール発酵は、酵母の働きによりグルコース(ブドウ糖)1分子(C6H12O6)が分解され、エタノール(C2H5OH)2分子と二酸化炭素(CO2)2分子を生成する反応です。酒類やパンの発酵で利用される基本的な生化学反応であり、生成物の分子数(係数)を正確に押さえておくことがポイントです。
覚え方:アルコール発酵=ブドウ糖1分子から「エタノール2+CO2 2」ができる反応。
問11 食品の腐敗 食品の「腐敗」に関する説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 食品中のタンパク質などが微生物の働きによって分解され、有害・不快な物質を生じて食用に適さなくなる現象である
- 食品中の糖分が微生物によって分解され、人に有用な物質(アルコール等)を生じる現象である
- 腐敗は微生物の関与なしに、化学変化のみによって起こる現象である
- 腐敗と発酵は、まったく同一の現象を指す言葉である
- 腐敗は冷蔵・冷凍保存によって完全に停止し、再開することはない
解説:腐敗は、食品中のタンパク質などの成分が微生物の働きによって分解され、悪臭やアンモニア、アミン類などの有害・不快な物質を生じて食用に適さなくなる現象です。同じく微生物による分解であっても、人にとって有用な物質を生じる場合は「発酵」と呼び分けられます。冷蔵・冷凍は微生物の活動を抑制しますが、完全に停止させるわけではなく、温度が上がれば腐敗が再び進行することがあります。
覚え方:腐敗=「人に有害」な分解、発酵=「人に有用」な分解。同じ微生物の働きでも評価が逆。
問12 食品添加物 食品添加物の役割として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 食品の保存性の向上、着色、香り付け、食感の改良など、多様な目的で使用される
- 食品添加物はすべて着色のみを目的として使用される
- 食品添加物は食品衛生法による規制の対象外である
- 食品添加物はすべて天然由来のものに限られる
- 食品添加物の使用量には一切の上限が定められていない
解説:食品添加物は、保存料による保存性の向上、着色料による着色、香料による香り付け、増粘剤・乳化剤による食感の改良など、多様な目的で使用されます。食品衛生法に基づき、使用が認められる添加物の種類や対象食品、使用量の上限(成分規格・使用基準)が定められており、天然由来のもの(既存添加物)と化学的に合成されたもの(指定添加物)の両方が含まれます。
覚え方:食品添加物=「保存・着色・香り・食感」など目的別に多種多様。
問13 HACCP 食品衛生管理の手法である「HACCP」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- 完成した製品を抜き取り検査することのみで安全性を担保する手法である
- ✅ 原材料の入荷から製品の出荷までの工程ごとに危害要因を分析し、特に重要な工程(重要管理点)を継続的に監視・記録する衛生管理手法である
- HACCPは有機農産物の認証制度の名称である
- HACCPは農薬の残留基準を定める制度の名称である
- HACCPは食品の輸出のみに適用される制度である
解説:HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point:危害要因分析重要管理点)は、原材料の受け入れから製造・出荷までの各工程で発生しうる微生物汚染や異物混入などの危害要因をあらかじめ分析し、その中で特に重要な工程(重要管理点)を継続的に監視・記録することで、食品の安全性を継続的に管理する手法です。完成品の抜き取り検査のみに頼る従来の管理手法とは考え方が異なり、国内では原則としてすべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理の実施が求められています。
覚え方:HACCP=「工程ごとにリスクを管理する」予防型の衛生管理手法。
問14 乳酸発酵食品 ヨーグルトの製造に関わる主な発酵の仕組みとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 乳酸菌が乳糖(ラクトース)を分解して乳酸を生成し、牛乳のタンパク質(カゼイン)を酸凝固させる
- 酵母がアルコール発酵を行い、牛乳を凝固させる
- カビ(糸状菌)の働きのみによって牛乳が凝固する
- キモシン(レンネット)のみを用い、発酵はまったく関与しない
- 牛乳を加熱するだけで、微生物の働きなしに凝固する
解説:ヨーグルトは、乳酸菌が牛乳中の乳糖(ラクトース)を分解して乳酸を生成し、生成された乳酸によって牛乳のpHが低下することで、カゼイン(乳タンパク質)が酸凝固して独特のとろみ・固まりを形成する乳酸発酵食品です。チーズの製造で用いられる酵素(キモシン)による凝固とは異なる仕組みで、乳酸発酵と酵素凝固の違いを区別しておくことが重要です。
覚え方:ヨーグルト=「乳酸菌が乳酸を作って酸で固める」発酵食品。
問15 味噌・醤油の製造 味噌や醤油の製造において、原料のデンプンやタンパク質を分解する酵素を供給する重要な役割を果たすものとして、最も適切なものを選びなさい。
- 乳酸菌
- ✅ 麹菌(コウジカビ)
- 酢酸菌
- 納豆菌
- 大腸菌
解説:味噌や醤油の製造では、蒸した大豆や米・麦などに麹菌(コウジカビ)を繁殖させて「麹」を作る工程が中心的な役割を果たします。麹菌が生産する多様な酵素(アミラーゼによるデンプンの糖化、プロテアーゼによるタンパク質の分解等)が、原料の風味成分やうま味成分を生み出す土台となり、その後の乳酸菌・酵母による発酵・熟成へとつながっていきます。
覚え方:味噌・醤油の要=「麹菌」。デンプンとタンパク質を分解する酵素の供給源。
問16 食品の保存法 食品の保存法のうち、塩蔵(塩漬け)が保存性を高める主な原理として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 食品中の水分活性を下げ、微生物が利用できる自由水を減らすことで微生物の増殖を抑制する
- 食品を完全に無菌状態にする効果によって保存性を高める
- 塩分が食品の色をすべて漂白する効果によって保存性を高める
- 塩分が食品の重量を増加させることのみによって保存性を高める
- 塩蔵は微生物の増殖には一切影響を及ぼさない保存法である
解説:塩蔵(塩漬け)は、食塩の持つ浸透圧の作用により食品中の水分を引き出し、微生物が利用できる自由水の割合(水分活性)を低下させることで、微生物の増殖を抑制し保存性を高める保存法です。砂糖を用いる糖蔵も同様に水分活性を下げる原理に基づいており、乾燥(乾物)による保存法も水分自体を減らす点で共通した考え方に基づいています。
覚え方:塩蔵・糖蔵の共通原理=「水分活性を下げて」微生物を働きにくくする。
問17 食中毒 食肉や卵などが原因となることが多い食中毒菌「サルモネラ属菌」の特徴として、最も適切なものを選びなさい。
- 熱に極めて強く、十分な加熱調理を行っても死滅しない
- ✅ 食肉や卵などに付着・増殖しやすく、十分な加熱によって死滅させることができる
- サルモネラ属菌は植物性食品にのみ存在し、動物性食品には存在しない
- サルモネラ属菌による食中毒は、日本国内では発生したことがない
- サルモネラ属菌は低温であれば必ず完全に死滅する
解説:サルモネラ属菌は、食肉(特に鶏肉)や卵などに付着・増殖しやすい食中毒菌の一つですが、熱には比較的弱く、中心部まで十分に加熱調理することで死滅させることができます。低温では増殖は抑えられますが、必ずしも完全に死滅するわけではなく、冷蔵保存だけに頼らず加熱調理や二次汚染の防止(調理器具の使い分け等)を組み合わせた対策が重要です。
覚え方:サルモネラ対策=「しっかり加熱」で死滅させるのが基本。
問18 食品表示制度 食品表示法に基づく食品表示制度の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 食品表示法は、JAS法・食品衛生法・健康増進法の食品表示に関する規定を一元化した法律である
- 食品表示法はアレルギー表示のみを規定する法律である
- 食品表示法は、輸入食品にのみ適用され、国産食品には適用されない
- 食品表示は事業者の任意で行うもので、法的義務ではない
- 食品表示法の施行により、原材料表示は一切不要になった
解説:食品表示法は、従来それぞれ別の法律(JAS法、食品衛生法、健康増進法)に分かれていた食品表示に関するルールを一元化して定めた法律で、原材料名、アレルギー表示、栄養成分表示、原産地表示などについて、消費者にわかりやすく、事業者にも運用しやすい表示基準を整備することを目的としています。国産・輸入を問わず適用され、多くの表示事項は法的な義務として定められています。
覚え方:食品表示法=バラバラだった表示ルールを「一つにまとめた」法律。
問19 缶詰・レトルトの殺菌 缶詰やレトルト食品の製造で行われる加圧加熱殺菌の目的として、最も適切なものを選びなさい。
- 食品の色を人工的に変化させるため
- ✅ ボツリヌス菌の芽胞を含む有害な微生物を死滅させ、常温での長期保存を可能にするため
- 食品の重量を増加させるため
- 食品の栄養成分をすべて破壊し尽くすため
- 缶やパウチ容器の強度を高めるためのみに行う
解説:缶詰やレトルト食品は、密封した容器に食品を詰めたのち、高温・高圧の条件下(多くは中心温度120℃で4分間相当以上の殺菌価が目安とされる)で加熱殺菌することで、熱に強いボツリヌス菌の芽胞を含む有害な微生物を死滅させ、常温での長期保存を可能にしています。この加圧加熱殺菌の工程が、缶詰・レトルト食品の安全性と保存性を支える中核的な技術です。
覚え方:レトルト殺菌=「熱に強いボツリヌス菌」も倒せる加圧加熱がポイント。
問20 食品の水分活性 食品の保存性に関わる「水分活性」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- 食品中に含まれる総水分量そのものを表す指標である
- ✅ 食品中の水分のうち、微生物が利用可能な自由水の割合を示す指標で、値が低いほど微生物が増殖しにくくなる
- 食品の色の変化のみを表す指標である
- 食品のpHと完全に同一の意味を持つ指標である
- 水分活性が高いほど、微生物は増殖しにくくなる
解説:水分活性(Aw)は、食品中に含まれる水分のうち、微生物が生育に利用できる「自由水」の割合を示す指標で、0〜1の値で表されます。同じ含水率の食品であっても、食塩や砂糖の添加などによって自由水の割合を減らす(水分活性を下げる)と、微生物が増殖しにくくなり保存性が高まります。総水分量そのものやpHとは異なる概念です。
覚え方:水分活性=「微生物が使える水」の割合。低いほど保存に有利。
問21 でんぷんの糊化と老化 米やイモ類に含まれるでんぷんの「糊化(アルファ化)」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- 生のでんぷんに水を加えずに冷やしただけで起こる現象である
- ✅ 生のでんぷん(ベータでんぷん)に水を加えて加熱することで、消化・食味の良いアルファでんぷんに変化する現象である
- でんぷんが冷えて硬くなり、消化されにくくなる現象のことである
- 糊化はタンパク質の変性現象の別名である
- 糊化は加熱によってのみ起こり、水は一切不要である
解説:でんぷんの糊化(アルファ化)は、生のでんぷん(ベータでんぷん)に水を加えて加熱することで、でんぷんの分子構造がほどけて水分子を取り込み、消化されやすく食味の良いアルファでんぷんに変化する現象です。米を炊いてご飯にする過程などが代表例です。逆に、糊化したでんぷんが冷めて時間が経つことで再びベータでんぷんに近い状態に戻り、硬く消化されにくくなる現象は「老化」と呼ばれ、糊化とは区別されます。
覚え方:糊化(アルファ化)=「水+加熱」で食べやすく変化。冷めて硬くなるのは「老化」。
問22 油脂の酸化 食用油脂の品質劣化を評価する指標である「過酸化物価」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- 油脂に含まれる水分量を示す指標である
- ✅ 油脂の酸化の初期段階で生じる過酸化物の量を示す指標で、値が高いほど酸化が進んでいることを意味する
- 油脂の色の濃さを示す指標である
- 油脂の粘度(とろみ)のみを示す指標である
- 過酸化物価は油脂の栄養価の高さを直接示す指標である
解説:過酸化物価(POV:Peroxide Value)は、油脂が酸化する過程の初期段階で生じる過酸化物(ヒドロペルオキシド)の量を測定する指標で、値が高いほど油脂の酸化が進行していることを示します。油脂の酸化は風味の劣化(酸敗臭)だけでなく、健康面での懸念にもつながるため、食用油や油を多く含む加工食品の品質管理において重要な検査項目の一つです。
覚え方:過酸化物価=油の「酸化の進み具合」を数値で示す指標。
問23 食品の冷凍・解凍技術 食品の品質を保つ冷凍技術における「急速凍結」の利点として、最も適切なものを選びなさい。
- 氷結晶を大きく成長させ、細胞組織を大きく破壊することで食感を良くする
- ✅ 氷結晶を小さく形成させることで細胞組織の破壊を抑え、解凍後の品質(ドリップの発生等)の低下を軽減できる
- 急速凍結を行うと、微生物の増殖がかえって促進される
- 急速凍結は緩慢凍結(ゆっくり凍らせる方法)よりも常に高コストで、品質面での利点は一切ない
- 急速凍結された食品は、常温でも長期間保存が可能になる
解説:食品をゆっくり凍結(緩慢凍結)すると氷の結晶が大きく成長し、細胞組織を大きく傷つけてしまい、解凍時に細胞内の水分(うま味成分を含む)がドリップとして流出しやすくなります。急速凍結は短時間で食品全体を凍結温度域(最大氷結晶生成帯)を通過させることで、氷結晶を小さく保ち、細胞組織の破壊を抑えて解凍後の品質低下を軽減する利点があります。
覚え方:急速凍結=「氷の結晶を小さく」保つことで細胞へのダメージを最小限にする技術。
問24 果実加工とペクチン ジャムの製造において、果肉や果汁がとろみを持ってゲル化する仕組みに関わる成分として、最も適切なものを選びなさい。
- でんぷん
- ✅ ペクチン
- クエン酸単体
- タンパク質のみ
- 食物繊維のうちセルロースのみ
解説:ジャムのゲル化(とろみ・固まり)は、果実の細胞壁等に含まれるペクチン(多糖類の一種)が、砂糖・酸(クエン酸等)と一定の条件下で結合することでゲル状の網目構造を形成する現象によるものです。ペクチンの含量が少ない果実でジャムを作る場合には、ペクチンや酸を補って加えることでゲル化を助けることがあります。でんぷんによるとろみとは異なる仕組みです。
覚え方:ジャムのとろみの正体=「ペクチン+糖+酸」の三位一体でゲル化。
問25 米の精米 米の「精米(搗精)」に関する説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 玄米の表層部(ぬか層・胚芽)を削り取り、白米に仕上げる工程のことである
- 籾(もみ)から籾殻を取り除いて玄米にする工程のことである
- 精米を行うと、米の重量が増加する
- 精米度合いにかかわらず、栄養成分の含量はまったく変化しない
- 精米は収穫直後の乾燥調製の工程の別名である
解説:精米(搗精)は、玄米の表層にあるぬか層や胚芽の部分を削り取り、私たちが日常的に食べる白米に仕上げる工程です。籾から籾殻を取り除いて玄米にする工程は「籾摺り」と呼ばれ、精米とは別の工程です。精米度合い(搗精歩合)が高くなる(白くなる)ほど、ぬか層や胚芽に多く含まれるビタミンB1や食物繊維などの含量は少なくなる傾向があります。
覚え方:精米=玄米の「表面を削って白くする」工程。籾摺りとは別物。
問26 漬物の発酵 ぬか漬けや野沢菜漬けなど、乳酸発酵を利用した漬物の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 乳酸菌が野菜中の糖分を分解して乳酸を生成し、酸味と保存性を付与する
- 酵母のアルコール発酵のみによって作られる漬物である
- 発酵漬物の保存性は、微生物の働きとはまったく無関係である
- 乳酸発酵漬物には、いかなる塩分も使用されない
- 乳酸発酵漬物は加熱殺菌を行わない限り、常に短期間しか保存できない
解説:乳酸発酵を利用した漬物は、塩漬けなどにより好ましい微生物(乳酸菌)が優占的に増殖しやすい環境を作り、野菜中の糖分を分解して乳酸を生成させることで、独特の酸味と風味が生まれるとともに、生成された乳酸による低pH化や食塩の作用によって腐敗菌の増殖が抑えられ、一定の保存性が付与されます。塩分は乳酸菌が優占しやすい環境を作るうえでも重要な役割を果たします。
覚え方:発酵漬物=「乳酸菌が糖を乳酸に変える」ことで酸味と保存性を両立。
問27 食物繊維の分類 食物繊維の分類のうち「水溶性食物繊維」の一般的な生理作用として、最も適切なものを選びなさい。
- 消化管内でほとんど水分を保持せず、素通りするのみである
- ✅ 粘性を持ち、糖質の吸収を緩やかにしたり、コレステロールの排出に関与したりする働きが期待される
- 水溶性食物繊維はすべて体内で完全に消化・吸収される
- 水溶性食物繊維は腸内細菌の活動にまったく影響を及ぼさない
- 水溶性食物繊維は便のかさを増やす作用のみを持つ
解説:水溶性食物繊維(ペクチンや海藻由来の成分等)は、水に溶けて粘性を持つ性質から、糖質の消化吸収の速度を緩やかにする働きや、胆汁酸・コレステロールを吸着して排出を助ける働きなどが期待されています。一方、不溶性食物繊維(セルロース等)は水を吸って膨らみ、便のかさを増やして腸の蠕動運動を促す働きが中心とされ、両者は性質・作用が異なります。
覚え方:水溶性食物繊維=「粘って」糖質・コレステロールの吸収に働きかけるタイプ。
問28 トレーサビリティと食品表示 米について定められている「米トレーサビリティ法」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 米穀等の取引の記録の作成・保存や、産地情報の伝達を事業者に義務付ける法律である
- 米の価格を全国一律に固定する法律である
- 米の輸出のみを規制する法律である
- 米の品種登録に関する手続きのみを定めた法律である
- 米トレーサビリティ法は米以外の穀物にも同様の内容で適用される法律である
解説:米トレーサビリティ法(米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律)は、事故米問題を契機に、米穀や米加工品の生産から流通、販売に至る各段階で取引記録を作成・保存することや、消費者への産地情報の伝達を事業者に義務付ける法律です。牛肉トレーサビリティ法と同様に、食品の履歴を追跡できる仕組みを整備することを目的としています。
覚え方:米トレーサビリティ法=牛肉版と同じ発想を「米」に適用した仕組み。
問29 アレルギー表示制度 食品表示法に基づくアレルギー表示制度に関する説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 特定原材料として表示が義務付けられている品目が定められている
- アレルギー表示は事業者の任意判断にすべて委ねられており、義務表示の品目は存在しない
- アレルギー表示制度の対象は輸入食品のみである
- アレルギー表示は加工食品にのみ関係し、外食(飲食店のメニュー)には一切関係しない考え方である
- アレルギー表示制度は、食物アレルギーとは無関係な制度である
解説:食品表示法に基づくアレルギー表示制度では、重篤な健康被害を引き起こすおそれが特に高い品目を「特定原材料」として指定し、これらを原材料として使用した加工食品への表示を義務付けています(このほか、表示が推奨される「特定原材料に準ずるもの」も定められています)。国産・輸入を問わず対象となり、外食(飲食店)については表示の義務化とは別に、任意でのアレルギー情報提供の取り組みが進められています。
覚え方:アレルギー表示=「特定原材料」は表示義務、他は任意・推奨という区分。
問30 6次産業化と食品衛生 農業者が自ら農産物加工(6次産業化)に取り組む際に留意すべき食品衛生上のポイントとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 加工食品を製造・販売する場合でも、食品衛生法に基づく許可や届出、衛生管理の実施が必要になることがある
- 自家生産した農産物を加工する場合に限り、食品衛生法の規制は一切適用されない
- 6次産業化による加工食品は、規模の大小にかかわらず衛生管理の実施は不要である
- 加工食品の販売には、いかなる許可・届出も不要である
- 食品衛生上の責任は、加工食品を購入した消費者のみが負うものである
解説:農業者が農産物を加工して販売する6次産業化に取り組む場合であっても、製造する食品の種類に応じて食品衛生法に基づく営業許可や届出、HACCPの考え方を取り入れた衛生管理の実施などが求められることがあります。「自家生産物だから規制対象外」というわけではなく、食品としての安全性確保の責任は製造・販売する事業者側にあるため、加工に取り組む前に必要な手続きを確認しておくことが重要です。
覚え方:6次産業化=加工品を売るなら「食品衛生法上の手続き」も忘れずに。
問31 小麦粉の種類 小麦粉の種類と主な用途の組み合わせとして、最も適切なものを選びなさい。
- 小麦粉の種類は、色の白さだけで分けられている
- ✅ たんぱく質(グルテン)の多い強力粉はパン、少ない薄力粉はケーキや天ぷらに向く
- 強力粉はケーキ、薄力粉はパンに向く
- 薄力粉はグルテンが最も多く、うどんだけに使われる
- 強力粉と薄力粉は、たんぱく質の量が同じである
解説:小麦粉は、たんぱく質の量によって強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉などに分けられます。水を加えてこねたときにできるグルテンは、たんぱく質が多いほど多くなり、強い弾力と粘りが出ます。そのため、たんぱく質の多い強力粉はパンに、中力粉はうどんに、たんぱく質の少ない薄力粉はケーキや天ぷらの衣などに使われます。
覚え方:パンは強力、うどんは中力、ケーキは薄力。
問32 納豆の製造 納豆の製造に使われる微生物として、最も適切なものを選びなさい。
- こうじ菌
- 酵母
- 乳酸菌
- 酢酸菌
- ✅ 納豆菌(枯草菌の一種)
解説:納豆は、蒸した大豆に納豆菌を付けて発酵させてつくります。納豆菌は枯草菌の仲間の細菌で、熱に強い芽胞をつくる性質があります。発酵によって大豆のたんぱく質の一部が分解されてうま味が増し、特有の糸を引く粘り(ポリグルタミン酸など)ができます。こうじ菌はみそやしょうゆ、酵母はパンや酒の製造に使われます。
覚え方:納豆=納豆菌(枯草菌の仲間)。
問33 濃縮還元果汁 果汁の「濃縮還元」の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 搾った果汁から水分を除いて濃縮して保存・輸送し、製品にする際に水を加えて元の濃度に戻したもの
- 果汁を冷凍して、凍ったまま販売するもの
- 果汁に砂糖を加えて、甘さを強くしたもの
- 果実を搾ったあと、何も加えずにそのまま詰めたもの
- 果汁に炭酸ガスを加えたもの
解説:濃縮還元は、搾った果汁を加熱や冷凍などで濃縮して体積を小さくし、保存・輸送の効率を上げたうえで、製品にするときに水を加えて元の濃度に戻す方法です。搾ったままの果汁を濃縮せずに詰めたものは「ストレート」と表示されます。果汁100%であれば、濃縮還元でもストレートでも果汁飲料の表示上は「果汁100%」となります。
覚え方:濃縮して運び、水で戻す=濃縮還元。
問34 酒類の発酵形式 清酒(日本酒)の発酵形式の説明として、最も適切なものを選びなさい。
- 原料の糖を酵母が直接アルコールに変えるだけの発酵(単発酵)である
- ✅ こうじによるでんぷんの糖化と、酵母によるアルコール発酵が同じ容器の中で同時に進む(並行複発酵)
- 糖化を終えたあとで、別の工程でアルコール発酵を行う(単行複発酵)
- 乳酸菌だけでアルコールをつくる発酵である
- アルコール発酵は行わず、糖化だけで終わる
解説:ワインはぶどうの糖を酵母が直接アルコールに変える「単発酵」、ビールは麦芽ででんぷんを糖化してから酵母で発酵させる「単行複発酵」、清酒はこうじによる糖化と酵母による発酵が同時に進む「並行複発酵」です。並行複発酵では糖が少しずつ供給されるため酵母が働き続けやすく、高いアルコール度数になりやすいのが特徴です。
覚え方:ワイン=単、ビール=単行複、清酒=並行複。
問35 食品の褐変 りんごの切り口が茶色く変色する現象の主な原因として、最も適切なものを選びなさい。
- りんごに付いたカビが増殖したため
- ✅ ポリフェノールが酵素(ポリフェノールオキシダーゼ)の働きで酸化される酵素的褐変
- りんごの水分が失われて糖が結晶化したため
- 糖とアミノ酸が加熱によって反応するメイラード反応
- りんごの中の脂肪が酸化したため
解説:りんごやバナナ、ごぼうなどの切り口が茶色くなるのは、細胞が壊れて、含まれるポリフェノールが酵素によって酸化される「酵素的褐変」です。塩水やレモン汁(酸・ビタミンC)につける、加熱して酵素の働きを止めるなどの方法で防げます。一方、パンの焼き色やみその色づきは、糖とアミノ酸が反応する非酵素的褐変(メイラード反応)です。
覚え方:切ったりんごの茶色=酵素による酸化。
問36 こんにゃくの製造 こんにゃくの製造で、こんにゃく芋の成分を固めるために加えるものとして、最も適切なものを選びなさい。
- ✅ 水酸化カルシウムなどのアルカリ性の凝固剤
- クエン酸などの酸
- ペクチン
- 食塩だけ
- にがり(塩化マグネシウム)
解説:こんにゃくは、こんにゃく芋に含まれる水溶性食物繊維のグルコマンナンを水で膨潤させ、水酸化カルシウム(消石灰)などのアルカリ性の凝固剤を加えて加熱し、固めてつくります。アルカリによってグルコマンナンが固まり、独特の弾力が生まれます。にがりは豆腐の凝固剤として使われます。
覚え方:こんにゃく=グルコマンナン+アルカリで固まる。
問37 くん煙 食品のくん煙(燻製)の効果として、最も適切なものを選びなさい。
- 食品の色を白くする効果
- 食品の微生物をすべて完全に死滅させ、常温で永久に保存できるようにする効果
- ✅ 煙に含まれる成分による防腐効果と、乾燥による保存性の向上、独特の風味の付与
- 食品のたんぱく質を増やす効果
- 食品の水分を増やして、やわらかくする効果
解説:くん煙は、木材などを不完全燃焼させた煙で食品をいぶす加工法です。煙に含まれるフェノール類などの成分が表面に付着して微生物の増殖を抑え、同時に乾燥も進むため保存性が高まり、独特の香りと色が付きます。ベーコンやスモークサーモンなどがその例です。ただし、くん煙だけで完全に殺菌できるわけではなく、冷蔵などの管理も必要です。
覚え方:燻製=煙の成分+乾燥で保存性アップ、香りも付く。
問38 食肉の熟成 と畜後の食肉を一定期間低温で保つ「熟成」の効果として、最も適切なものを選びなさい。
- 肉の色が白くなり、見た目がよくなる
- 肉の脂肪がすべて分解され、赤身だけになる
- 肉が硬くなり、長期保存ができるようになる
- 熟成中に微生物が完全に死滅する
- ✅ 死後硬直が解けて肉がやわらかくなり、うま味成分(イノシン酸など)が増える
解説:と畜後の筋肉はしばらくすると硬くなる「死後硬直」を起こしますが、その後、低温で一定期間おくと、筋肉中の酵素の働きでたんぱく質が分解されて硬直が解け(解硬)、肉がやわらかくなります。同時に、ATPの分解によってうま味成分のイノシン酸が増えるなど、風味も向上します。この過程を熟成といいます。
覚え方:熟成=硬直がほどけて、やわらかく、うま味アップ。
問39 牛乳の均質化 牛乳の製造で行う均質化(ホモジナイズ)の目的として、最も適切なものを選びなさい。
- 牛乳を発酵させて、酸味を付ける
- 牛乳中の細菌をすべて殺菌する
- ✅ 脂肪球を細かく砕いて、時間がたっても脂肪が浮き上がって分離しないようにする
- 牛乳に水を加えて、成分を均一にうすめる
- 牛乳の脂肪をすべて取り除く
解説:生乳をそのまま置いておくと、脂肪球が浮き上がってクリーム層ができます。均質化は、高い圧力をかけて脂肪球を細かく砕き、脂肪が浮き上がりにくくして品質を均一に保つ工程です。殺菌とは別の工程で、均質化していない牛乳は「ノンホモ牛乳」として販売されることもあります。
覚え方:ホモジナイズ=脂肪を細かくして浮かせない。
問40 アミノ酸スコア 精白米のたんぱく質で、アミノ酸スコアを下げている制限アミノ酸として、最も適切なものを選びなさい。
- トリプトファン
- ✅ リシン(リジン)
- メチオニン
- アラニン
- グルタミン酸
解説:アミノ酸スコアは、食品のたんぱく質に含まれる必須アミノ酸の量を基準値と比べて、最も不足している必須アミノ酸(第一制限アミノ酸)の割合で評価する指標です。米や小麦などの穀類はリシンが不足しやすく、これが制限アミノ酸になります。リシンを多く含む大豆や魚、肉と組み合わせて食べることで、たんぱく質の栄養価を補い合うことができます。
覚え方:穀類に足りないのはリシン。大豆と組み合わせて補う。
他の分野(2級)
共通(農業一般)
全受験者が解く必須分野。農業政策・農業経営、農業簿記、農地制度など、3級よりも制度・実務に踏み込んだ内容を問います。
作物
イネ・ムギ・ダイズなど土地利用型作物の栽培管理、病害虫、種苗、農薬の使用計算などを問う選択科目です。
野菜
トマト・キュウリ・ダイコンなど野菜類の栽培技術、養液栽培、生理障害、病害虫防除などを問う選択科目です。
花き
キク・カーネーション・ラン類など花き類の栽培、植物成長調整剤、切り花障害などを問う選択科目です。
果樹
リンゴ・ブドウ・カンキツなど果樹類の栽培管理、受粉・受精、せん定、生理障害などを問う選択科目です。
畜産
牛・豚・鶏の繁殖生理、飼料、家畜衛生、畜産物の生産などを3級より専門的に問う選択科目です。
仕上げには教材演習も効果的です。おすすめ教材はこちら PR